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アイドルの卒業と会社員の転職


いつもブログやラジオ、テレビ番組などで「卒業します」という言葉を聴くたびに、悲しさや寂しい気持ちを抱きながらも「おめでとうございます、今後も頑張ってください」と口にしていた。

やめ方なんて関係ない、スキャンダルで引退を決めたアイドルも、入社が決まっていない大学の先輩も、今の仕事が嫌になってやめていった職場の人も「卒業」という言葉には必ずポジティブな言葉で送り出してあげたいと常に感じていた。

アイドルの卒業


少し疑問に思っていたことがある。それはなぜアイドルはそのグループを誰よりも愛していながらその場所を去っていくのだろう?ということだ。10月28日の卒業コンサートを持って乃木坂46を卒業する旨を伝えた白石麻衣さん、彼女は間違いなく最も乃木坂を愛していた人の一人だろう。

できることなら、そこにもっともっといて同期や後輩の仲間たちとグループを牽引していきたかったのではないか?と思ってしまう。しかし、彼女は動いた。

そこにどんな心の動きがあったのかは定かではないが、きっと自分のための卒業ではあると思う。ライバルグループであるAKB48の最年長、柏木由紀さんは、今年29歳になった、歴代のグループでも最年長となる。坂道やAKBのようなグループにとって年齢はきっと逃れられない壁なのだろう。

「永遠にこの時が続けば良いのに…」と望みながらも、そうはならない、そうあってはいけないという覚悟もできているのだろうか。

マルチが当たり前な現代社会


もちろん今に始まったことではないが、令和という元号の中には確実に「マルチキャリア」というものが常識になっている。もう歌って踊るだけのアイドルは少なく、1つの事業だけをしている会社も、そこで働いている会社員ですら副業や週末起業という言葉が新しい言葉ではなくなっている。

・副業でライターやプログラミング
・会社員でありながら経営者
・フリーランスで複数の収入源

まるで歌って、踊って、バライティーをして、雑誌のモデルや役者、声優などテレビの向こうの芸能人と同じく、マルチに輝く僕たちがいる。


社会人の転職


アイドルの卒業と我々会社員の転職は、どこか共通の存在なのではないかと感じていた。グループのことを誰よりも深く愛し、そこでプレーしていたアイドル。それがグループの為、自分のキャリアの為に次のキャリアへ舵をとる。

「楽しい、居心地がいい」それだけで居座り続けることの恐怖を、どこか潜在的に感じているのかもしれない。確かなデータではないが、定年退職した仕事一筋だった父親が、人生の目的の喪失によって鬱になってしまうことが珍しくないらしい。

今の状態が居心地がいい、環境が肌に合っている。というのはもちろん素晴らしいことだが、「この環境には自分が必要だ、だから自分はここに居座る」という考えが、本当は誰のためにもならないことも事実であることもある。

きっと40歳50歳になって、それなりの役職を手に入れて家族がいて、ローンがあってといういわゆる大人になると、背負うものが多く行動する恐怖も倍増するだろう。だから伝えたい、できることなら背負うものが少ないうちに、自分のことだけを考えてやりたいことをやろう。

あとがき


一時期「卒業していく周りの人たち」をみて焦りを感じていた時がありました。卒業や転職、移動というのが何かその人が前に進んでいる感覚を持っていたからです。特にそういう人に限って、自分にはない才能や実績を持っていたから。

今は前よりは焦りを感じることは少なくなりました。しかし今回、乃木坂46のエース白石麻衣さんの卒業を通じて、その環境を去る人はもしかしたらその環境を誰よりも愛している人かもしれない。と感じたのです。

ではなんでやめるの?という疑問から、今回のコラムを執筆しました。今回は世間の流れの中で考えた「アイドルの卒業と会社員の転職」というテーマで執筆しましたが、次はもう少し個人的な部分に近づいた僕の「就職活動とこれからの仕事選び」について、3部ほどで連載していこうと思います。

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