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実はこうして欲しい!適応障害の人への接し方【家族・友達・恋人がなってしまったら?】

本日もお疲れ様です。

こぺです。

精神的な波が激しくて、やろうと思ってたことの半分もできない時ってありますよね。

そんな時は波に逆らうことではなく、波に身を任せてゆっくりと休むことで自然と落ち着きを取り戻せます。

焦れば焦るほど、深みにはまっていくので要注意。

では今回の記事は、「適応障害の方への接し方」というテーマで書いてまいります。

・家族や恋人が適応障害と診断されたけど、どう接したらいいの?
・適応障害と診断された友人を何とかしてあげたい!
・自分の適応障害を改善するのに良い方法はないかな?

このような悩みを抱えている方はいらっしゃいませんか?

適応障害を発症した当初は、ご本人すら自分をどう扱ったらいいのか分かりません。

もちろんその周囲の方もどう接したらいいのか分からずに悩んでいるでしょう。

良くなる兆しが見えなかったり、自分が苦しませてしまっているのではないと考えてしまったりしますからね。

そこで実際に適応障害と2度診断され、家族や恋人に助けられながら現在進行形で適応障害を治療中の僕が、

・嫌だった言動
・嬉しかった言動
・それを踏まえた適応障害の人への接し方

について解説していきたいと思います。

この記事を読み進め、適応障害になってしまった方にどう接してあげればいいのかという迷いや苦しみが少しでも和らぐと嬉しいです。

また適応障害を患っている方も、ご自身を責めてしまう傾向があるので、自分にどう接してあげたらいいのかという点で参考になれば幸いです。

ぜひスキコメントいただけると励みになります。ご質問やご指摘なども大歓迎ですので、遠慮なくお願いいたします。

では書き進めてまいります。

適応障害を抱える人への接し方のポイント

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いきなり結論から申し上げます。
最も大事なのは「普段通りに接すること」です。

まだまだ十分な理解は得られてはいませんが適応障害は病気です。気合いや励まし、根性だけでどうにかなるものではありません。

しかし多くの人は適応障害を患っている方に対して「もう少し頑張れよ」と口にしてはいないでしょうか?また心配するあまり、腫れ物に触れるかのように接してはいませんでしょうか?

そういった接し方は更なるプレッシャーやストレスとなり、症状の悪化を招く可能性があります。

特に距離が近い関係性(家族や恋人など)であるほど「何かしてあげられることはないか」と考えすぎてしまい色々しようとしてしまいます。

しかし病気である以上、専門の医師に診てもらって治療するのが最善の方法です。

うつ病に関する情報発信をされている、ほっしーさんという方のYoutubeの動画内で、骨折した友人に対して「俺がなんとかしてやるから任せろ!」とは言わないでちゃんと病院で治療しますよね?精神疾患も同じです。というお言葉がありました。これが分かりやすい例だったので、共有させていただきます。

あなたは複雑に考えすぎることなく、身近な存在として寄り添っていてあげてください。普段と変わらずに接してあげてください。

適応障害を患った方にとって、そんなあなたが間違いなくかけがえのない存在になります。

これは嫌だった!適応障害の人にしてはいけない接し方

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上述した通り、”普段通りに接すること”が最重要です。
では、どんな接し方がNGなのでしょうか?僕が実際にされてとても辛かったのは下記の5つです。なぜこれらがダメなのか、一緒に見ていきましょう。

◆NG①:今後のことを問う
◆NG②:体調について言及する
◆NG③:周囲と比較する
◆NG④:過剰に心配する
◆NG⑤:無理やり外に連れ出す

◆NG①:今後のことを問う

個人的にはこれが一番精神をえぐられました

初めて適応障害と診断された直後、僕自身も病気について詳しく知らないし、目の前で何が起きているのかも分かりませんでした。もちろん、今後のことを考える余裕なんてありません。

それなのに「今の仕事辞めてどうするの?」とか「いつまで仕事休むつもりなの?」とかって聞かれると、多少心身が回復していても再びどん底に突き落とされるような感覚になります。

僕も適応障害を患い休職した際に「今後どうするの?」と両親に何度も問われました。その焦りから無理な転職活動を始め、心身の回復も転職活動も上手くいかない散々なことになりました。

当然、心配な気持ちや不安は出てきます。

ご本人が今後をどう考えているのか問いたくなる気持ちも分かります。しかし、どれだけ軽く聞いたつもりでも苦しんでいるご本人にとって大きなストレスやプレッシャーになります。

今後のことを問うのは控えて、今の状況を改善することに目を向けて一緒に乗り越えてあげましょう。

◆NG②:体調について言及する

「意外と元気そうだね」や「今日調子どう?」ましてや「病気には見えないね~」などのように体調について言及するのも避けましょう。

元気そうな姿を見てホッとしたり、本人の体調を心配したりして出てしまう言葉であることは重々承知の上です。

そうでっても、その言葉は本人にとってはプレッシャーです。

特に適応障害はストレス要因から距離を置くと回復すると言われる病気です。そのため、僕は「元気そうだね」という言葉は「もう大丈夫そうだから働けよ」と言われているように感じて、とても苦しかったです。

「体調どう?」という言葉に対しても、正直に辛いとは中々言えません。それが言えず我慢した結果、適応障害を発症しているとも言えます。

なのでご本人が元気そうならいつも通り接し、元気がなさそうなら言葉は必要ないのでそっとそばにいてあげたり、話を聞いてあげたりしてください。

※休職中の方は、定期的に会社から体調を問われるような連絡があるかと思います。電話が鳴るのは怖いですし辛いとは思いますが、会社側も事務的に連絡してきていると割り切って現在の経過をありのまま伝えましょう。もしくは電話連絡は控えるようあらかじめ伝えておきましょう。

◆NG③:周囲と比較する

何をストレスと感じるか、どこまでが許容範囲なのか、これらには全て個人差があります。体育会系の忙しいノリが得意な人もいれば、事務的で一見楽そうな作業を苦痛に感じる人もいます。

10人いれば感じ方は10通りなんです。全く同じように感じているなんてことはありません!

そのため「仕事がキツイのはみんな一緒だよ」「あなたより辛い思いをしてる人もいるよ」といった発言は全く意味をなしません。
適応障害を患ったご本人からしたら”そんなこと分かってる!”という状態ですからね。

ご本人もそれを理解した上で耐えられなかった自分に非があると思っている場合も多いため、周囲と比較するような発言は控えるべきです。

僕自身も両親に「働くなんてみんな辛いよ」と何度も言われました。一番近い存在だった両親が自分の苦しみに目を向けてくれなかったことが非常に悲しかったのを今でも覚えています。

単に環境がその人に合わなかったんだと理解し、周囲との比較ではなく、苦しんでいるご本人の言葉や感情に目を向けましょう。

◆NG④:過剰に心配する

ここまでの3つを見て「よし分かった、とにかく優しく接してあげよう」と思った方もいるかと思います。残念ですがそれも正解とは限りません。

例えば、必要以上に身の回りのことをやってあげるなどですね。症状が重い時には、お風呂や家事などの当たり前のことですら、かなりの重労働になります。しかしそこで、「何でもかんでもやってあげよう」とサポートされるのはとても苦痛でした。

適応障害で苦しむ人は、自分自身が耐えきれなかったことに無力さを感じていたり、仕事を休んでいれば申し訳なさを感じていたりします。

その上、更に他者からのサポートがないと何もできないんだと感じてしまうと、ご本人はどんどん自分を認められなくなります。当然心配でしょうが、少し頑張ればできそうなことであれば、必要以上のサポートはせずに本人が自力でするのを見守りましょう。

そして、小さなことでも「○○できた」という成功体験を積み重ねてポジティブな感情を取り戻してもらいましょう。

◆NG⑤:無理やり外に連れ出す

僕も何度かやられました。

ただ笑い事ではなく心底嫌だったので、「家でじっとしてるからネガティブになるんだよ!」と無理やり外に連れ出す行為、絶対に避けてください。

もちろん外に出ることは良いことです。太陽の光を浴びるのも、外の空気を吸うことも気分を前向きにしてくれます。セロトニンとか何やら良いものが分泌されるらしいので。(詳しくはまた別記事で書こうと思います。)

ですが外に出る等、行動の判断は絶対にご本人がすべきです。

例え心身共に健康な方であっても、今日は家でゆっくりしたいと思っている日に無理やり連れ出されたら絶対に嫌ですよね?

それを考えたら適応障害の方に対して余計にNGなのは明白です。繰り返しにはなりますが、症状が酷い時にはベッドから起き上がってご飯を食べることもできない程です。

ご本人が外に出たいと思えるタイミングまでしっかり待ってあげましょう。それまでは慌てずに休養を見守ってあげてください。

もしご本人が外に出る気分になったり、出かけたいと言われたりしたらその時は付き合ってあげてください。以前と変わらない態度で外出を楽しみましょう!

ホッと安心。適応障害で辛い時に嬉しい接し方

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上記で適応障害で苦しい時にされたくない接し方を書いてまいりました。

ここからは、されて嬉しかったこと。心が救われるような接し方についてお話しようと思います。

それは下記の3つです。それぞれ一緒に見ていきましょう。

◆OK①:小さなことでも肯定してくれた
◆OK②:適応障害について理解しようとしてくれた
◆OK③:自分のもとから離れずにいてくれた

◆OK①:小さなことでも肯定してくれた

自分を肯定される。褒められる。これが嫌な人はいないと思います。

適応障害で苦しんでいる方は普段通りに仕事ができなかったり、酷い時には布団から起き上がることもできなかったりします。そのため、「自分はもう何もできないのではないだろうか」という猛烈な恐怖感と闘っています。

そんな中、些細な出来事でも肯定してくれると本当に救われます
例えば下記のようなものです。

・今日はご飯食べれたね
・お風呂洗ってくれてありがとう
・ご飯付き合ってくれてありがとう
・今週はフルタイムで勤務できて凄いね

例を挙げるとキリがありません。そしてあなたは本当に些細なことだと思っていることでしょう。

でもこんなことでも嬉しいんです。適応障害になったご本人は、自分を無価値な存在とまで思っていることも多いです。認められた、感謝されたとう積み重ねは必ずポジティブな気持ちを取り戻させてくれます。

ただしNGにあった「過剰に心配する」に近い部分もあるので、その辺りはいい塩梅が求められますね。。。
※ポイントは何でもかんでもやってあげないという点です。助けを求められたら手伝ってあげるくらいでいいと思います。

しかし、できたことに対して感謝の言葉やポジティブな発言はどんどんしていっていいと思います。プラスの発言はプラスの感情を生み出しやすくしてくれますからね!

◆OK②:適応障害について理解しようとしてくれた

適応障害は、医療的にも完全な正解がなく個人差によるところも大きいため、世間にも理解されないことが多いです。

そのため、根性論で乗り切らせようとしてきたり、まるで関わってはいけない人のような扱い方をされたりすることも少なくありません。

そんな中、病気のことを理解しようとしてくれたことが僕は本当に嬉しかったです。一緒になって乗り越えようとしてくれている、闘ってくれるんだという安心感を覚えました。

最も簡単にできるのは検索することです。今では検索すれば多くのクリニックが書いたページが出てきますし、このnoteでも多くの人が体験をシェアしてくれています。僕自身も簡単に下記の記事で適応障害という病気について触れているのでぜひ読んでみてください。

当然、万人に当てはまることではないという点も考慮する必要があるので、参考までにご覧いただけると嬉しいです。

しかし情報を頭に入れているのといないのでは大きな差が出てきます。「適応障害について調べたよ!」なんてご本人に言わなくても、きっとあなたの行動で伝わります。

また、もしご本人からの許可が得られれば、一緒に診察を受けることも適応障害の理解を深める上では良いと思います。実際に主治医の先生に何を相談して、どんな対応をされているのか見ることができますし、支える側としての疑問があれば先生に質問できます

場合によっては、診察内で選択を迫られる場合(薬の増減や休職等)もありますし、上手く言語化できない場合もあります。そういった際に冷静な判断ができる第三者として、一緒にいてくれることは大きな安心感にも繋がります。

ただし無理やり一緒に診察を受ける行為は絶対に避けてください。あなたがいることで主治医の先生にすら本音を言えずに診察を終えてしまえば、診察が無駄になるだけでなく大きなストレスとなります。

このように少しでも歩み寄ってくれる姿勢は、苦しい時の大きな支えとなります。そして次の③に通ずるところもあるので、ぜひ実践してみてください。

◆OK③:自分のもとから離れずにいてくれた

僕は現在進行形で適応障害と闘っていますが、最も嬉しいのはこちらですね。物理的な距離じゃないですよ?そんなにずっと自分の真横にいられたら気持ち悪いですからね(笑)

「精神的にそばにいる」ということです。

適応障害を発症したと知ると、僕のもとから離れていく人は少なからずいました。また僕自身から「適応障害になってしまった」と言えないくらいの関係性の人とは自然に距離を置くようになりました。

恐らく僕と同じように、適応障害で苦しむ人は人間関係でも大変なことが沢山あるでしょう。失うものも本当に多いと思います。

だからこそ、病気であることを知った上で、変わらずご飯に行ってくれたり遊びに行ってくれたりする人の存在はかけがえのないものです。

僕が病気を打ち明けられた相手は決して多くはありませんでした。でも人数じゃないんです。僕のことを思ってくれる人が一人でもいた。それがとてつもなく幸せでした。僕が存在し続ける価値がそこにありました。

あなたも、「どう接してあげればいいんだろう?」と疑問に思うのであれば、離れずにそばにいてあげてください。特別なことは必要ありません。それが適応障害に苦しむご本人にとって最も嬉しいはずです。

まとめ:適応障害の方にも特別なことはせず普段通りに接し方でいよう

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以上が適応障害の方への接し方のポイントとなります。

NG例が多くて面倒くさいですよね。僕自身も書いていて改めて周囲の方にここまで面倒な思いをさせているんだなあと感じました。きっとご本人もとてつもなく申し訳なさを感じていると思います。

しかし複雑に考えすぎる必要はありません。

とにかく最重要ポイントは”普段通りに接すること”です。

NG行動、OK行動を頭にも大切ですが、あくまで僕の挙げた一例です。気にしすぎて接し方がぎこちなくなるくらいなら、頭の片隅にでもしまっておくだけで大丈夫です!

長くなってしまったので、NG行動、OK行動について簡単にまとめたいと思います。

◆NG①:将来のことを問う
◆NG②:体調について言及する
◆NG③:周囲と比較する
◆NG④:過剰に心配する
◆NG⑤:無理やり外に連れ出す

NG行動に関しては、健康な人であってもされたらあまり嬉しくないようなことが比較的多い印象ですね。なので適応障害が病気であることは理解しつつ、何よりも”普段通りに接する”ことを忘れないようにしてください。

◆OK①:小さなことでも肯定してくれた
◆OK②:適応障害について理解しようとしてくれた
◆OK③:自分のもとから離れずにいてくれた

OK行動はご本人には伝わりづらいことかもしれません。ただ、些細な事も積み重なれば必ずご本人の支えになります。とはいえ、気張りすぎて支える側が疲弊してしまっては本末転倒ですし、ご本人に申し訳なさを感じさせすぎるのもよくありません。

肩の力を抜いて、こちらも意識しすぎずに”普段通りに接する”ことを意識しましょう。

最後に:適応障害の自分に一番厳しい接し方をしているのはあなた自身かも?

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ここまでは適応障害の方に対して、周囲の方がどのような接し方をするべきかを書いてまいりましたが、もし適応障害を患い、苦しんでいるご本人がこの記事を読んでいれば最後にこれだけはお伝えしたいです。

今まで見てきたNG行動を最もしてしまっているのは恐らくご自身ではないでしょうか。OK行動ができていないのもご自身ではないでしょうか?

突然今までやっていたことができなくなり、将来の不安や周囲との比較、そして無理に活動的になろうとしていませんでしょうか?

お気持ち本当によく分かります。僕もそうでしたし、今でもそうです。

しかし自分を理解し、許してあげられるのは最終的にはご自身だけです。

適応障害を改善する上で、周囲からの理解や助けが必要なのは間違いありません。ですがご自身が些細な事でも肯定し、病気への理解を深め、自分にプレッシャーをかけすぎないようになるというのが目指すべき姿だと、僕は思います。

時間はかかるかもしれませんが、自分を許して褒めてみましょう。難しければ、同じ適応障害を持った僕と褒め合いましょう!一日の行動の中で、褒められるべき点は沢山あると思います。

とにかくご自愛ください。階段は一つ一つ上っていけばいいんです。

では今回の記事はここまでとさせていただきます。少しでも適応障害で苦しむ方、そしてどう接していいか分からなかった周囲の方へのお力になれていれば幸いです。

お読みいただいた方、本当にありがとうございました。
また次回の記事でお会いしましょう(^^)/

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