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走るお婆さん―日本の現代伝説


走るお婆さん―日本の現代伝説

 いわゆる「都市伝説」の本です。
 副題に『日本の現代伝説』とありますが、現代伝説≒都市伝説と考えて、間違いありません。

 都市伝説の中でも、「現代妖怪」っぽいものを集めているのが、この本の特色です。
 現代妖怪とは、古くから伝承されてきた妖怪ではなく、近年になって噂されるようになった妖怪を指します。題名にある「(あり得ない速度で)走るお婆さん」や、「ジャンピングばばあ」、「隙間の女」、「手振り地蔵」などです。

 もちろん、「現代妖怪」以外の都市伝説も、たくさん載っています。
 出版されたのが、一九九六年なので、その頃の都市伝説が主ですね。

 「そういえば、こんな話、あったなあ、懐かしい」というものもあれば、「えっ、この話って、最近のことじゃなかったの?」というものもあると思います。

 以下に、この本の目次を書いておきますね。
 お心当たりのある話は、おありでしょうか?

I 新たな恐怖
 電気つけなくてよかったな
 ベッドの下に
 事故は三台
 引きずられた死体
 壁の傷あと
 走るお婆さん
 一〇〇キロばあちゃん
 隙間の女
 タバコ屋はどっちや
 渋谷のタケシ君
 手を振る少女
 気難しいポルシェ
 マックの調子
 夢と違うじゃねえか
 夢と違うことすんじゃねえ

II 受験・就職活動
 ばあやといっしょ
 ジンクスを破る
 ライオンに跨がる
 受かる写真
 男は黙って……

III 日常生活奇談
 ハンケチをズボンへ
 通信販売の絵
 偽物にご用心!
 非常時持ち出し品
 泥棒先に大便
 当たり屋
 ファックスされた自己申告書
 赤ちゃんが国際電話
 黒ネコヤマトは魔物便
 外国旅行にご用心!
 命には代えられない
 英語はむつかしい
 揚げ豆腐
 ダメよ

IV 鏡
 紫の鏡
 幽霊が映る鏡
 死に顔が映る鏡
 異界が映る鏡
 死の前兆を映す鏡
 あべこべに映る鏡
 未来の夫

V 不思議な世界
 枯れ葉の下の小人
 夢で見た町並み
 夢で自分の前世を知る
 火事を予知して家に水をかける
 お守り
 生命線を切ると……
 死んでしまえ
 死の知らせ―時計が四つ壊れる
 死人から血が流れる
 山バトが弔問に
 清めの塩をしなかったら
 渦を巻く線香
 死人からの電話
 サイパンから霊

VI 植物
 アジサイは人を食う
 人面花
 しゃべる花
 死を悼んで狂い咲き
 シンビジウムを道連れ
 アケビが枯れる
 カボチャがゴロンゴロン
 泥棒かと思ったら
 イチョウの木

VII セックス
 ウェルカム トゥー エイズ ワールド
 男性の生殖細胞
 チョン切れる
 下ろして
 DNAの強さ
 ホテルの鏡
 「盗撮」の流出
 お母さんの乳首に毒

VIII 食
 コークの製造
 コカ・コーラの秘密
 コーラがおいしくなったわけ
 ミミズ入りハンバーガー
 三本足のにわとり
 安い肉が危ない
 ハンバーグの指
 パンの中の指
 ギョウザからばんそうこう
 Bビール
 ラベル付け替えておけ!

解説 現代伝説の分析 大島広志
主要引用文献
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