見出し画像

ニッポンの河童の正体 (新人物ブックス)


ニッポンの河童の正体 (新人物ブックス)

 河童について知りたければ、まず、本書を読むといいです(^^)
 日本の河童のイメージの変遷や、その研究史について、手際よくまとめられています。

 そんなに厚い本ではありません。文章も、読みやすいです。さらさらと読み進めていくうちに、河童の知識が頭に入ってきます(^^)

 河童は、日本で最も有名で、最も人気がある妖怪の一種でしょう。それだけに、解説書は、いくつも出ています。
 それらのうち、最初に読む一冊として、お勧めできます(^^)

 本書を読めば、「河童」と呼ばれているものは、じつは、複数の妖怪の集合体だとわかります。
 日本のそれぞれの地方で、メドチ、エンコウ、ガラッパ、ヒョウスベ、セコなどと呼ばれていた妖怪が、「河童」にまとめられてゆきました。

 本書には、河童に関する文献の一覧も付いています。本書を手がかりに、河童について調べるのに、とても便利です。
 本書は、河童研究のポータルサイトのような役割を果たせます。

 以下に、本書の目次を書いておきますね。

はじめに

第一章 河童の肖像――民間伝承の河童
 河童プロファイリング
 河童たちの伝説
 河童紳士録
 河童はどこにいるのか
 古語から河童を考える
 河童は水中人間か
 行動から河童をさぐる
 外国の河童たち

第二章 河童の歴史――河童以前の姿
 河童はどこから来たか
 河童イメージの成立
 江戸の河童マンガ

第三章 河童の現代――創作の中の河童
 小説・絵画の河童
 河童マンガ、世にはばかる
 キャラクター化する河童
 企業のカッパキャラクター
 自治体などのカッパキャラクター
 河童で町おこし
 河童愛好家による全国ネットワーク

第四章 再度、河童を追う
 河童研究史
 河童とは何者か
 河童研究あれこれ
 河童が呼んでいる、河童も読んでいる

第五章 河童の正体を求めて
 現代河童考
 河童は絶滅したか?



この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?