見出し画像

人間を知る

先日ゴルバチョフ元ソビエト連邦大統領がご逝去されました。
謹んでお悔やみを申し上げます。

皆さんもご存じのように、ゴルバチョフ氏は旧ソ連時代、当初は社会主義を掲げた政策を行われていましたが、その後民主主義的な思想へと移行し、欧米諸国と対話を通して世界との連携を訴え、社会主義国であったソ連を崩壊へと導き、それと同時に所属していた14の共和国が独立を果たしました。

その独立した共和国の中にはウクライナも含まれているのですが、ゴルバチョフ氏は今回のウクライナ侵攻に対しては批判を表明しながらも、2014年のクリミア半島併合に対しては支持をされていたため、考えが統一されていない等ロシア以外の国からも批判する方がおられるようですが、ロシア自体も過去様々に国の形を変えてきた複雑な歴史があり、その中で各々がそれぞれの土地に対する思いもあり、また現政権への配慮のような考えもあったり、大統領と言っても人間ですし、様々な葛藤や迷いがあったのではないかと私は思いました。

・・・・・・・・・・・・

複雑な情報の中から選びとるもの

ウクライナ侵攻についてその背景を知ろうと、ロシアやウクライナの歴史や文化、人の思い等様々な情報を見聞きするのですが、知れば知るほど複雑だということが分かりました。
最初はこういった複雑なことに対して、自分の考えをどこに着地させればいいのか迷いました。
皆さんもそんな時、「自分はどう考えればいいのか」と迷ってしまうこともあるのではないかと思います。

或いは、この問題に限らず日常の中でもネットには無数の情報があり、自分と異なる考えを持っている方はたくさんおられるので、考え方の多様性はもちろんあっていいものの、何が正しいと言えるのか分からなくなってしまうこともあると思います。


その時に、出来るだけ正しいと思われるものを選び取ろうとするなら、
「人としてどうなのか」
「自分の中にある良心」
といったものを、私は一つの判断基準にしています。


・・・・・・・・・・・・

人間としての共通項

現在日本が"国家"として承認している世界の国の数は196ヵ国です。
そして、国家として承認されていない国の人びとも合わせると、世界の人口は今年2022年11月には80億人に達するそうです。

その中には、例えば、現在も途上国を中心にした紛争や食料不足等が続いている国も多数あり、紛争に至らなくても、国民の自由を力で奪うような社会をつくる国もあり、一方で、先進国では、物は溢れているのに心を見失ってしまい、事件も起これば自ら命を絶つ人がいる国もあります。

しかし、他者や自己を傷つける人びとに向かって一方的に「それは間違いだ」と批判したとしても根本的な解決には至らないことが多いです。なぜなら、彼らには彼らの考えや信念があって行っているためで、この地球には200近い国と80億の人びとが暮らしていて、人種、信仰、言葉、環境、個性等様々な違いがあるため、様々な考え方が起こるのは当たり前のことであり、片方が「え?」と思うようなことでも、相手からすれば「正しいこと」だと思っているからそれが行動になるということです。

つまり、お互いが見ているものが違う、又は狭い範囲にあるものしか見ていないので議論を重ねても平行線になるわけですが、もしも世界中の人びとが、強制ではなく、自ら納得できる、一つの判断基準があるのだとすれば、全ての人が同じものと照らし合わせて判断ができると思います。


それが
「人としてどうなのか」
「自分の中にある良心」
といった、国や人種、信仰・・様々な違いを超えられるもの、
「人間としての共通項」だと思うのです。

別の言葉を使うと、「大きな価値観」「高い視点」「共通認識」のようなものでもあると思います。


・・・・・・・・・・・・

人間を知る

「人として」というのは、人間としてということですし、
「良心」というのは、どんなに手放そうとしても手放すことは出来ない人間の本能です。

では簡単に「人として」「良心は本能」といっても、果たして私たちは「人間」というものが何であるのかを正確に捉えられているでしょうか。
まず人間とは何かを知らないと、「人間としてどう考えるのか」に対する答えは見つからないのではないかと思います。


もしも世界中の人が、お互いの違いではなく、共通項に目を向けていられたなら、或いは、「自分と同じ人間として」相手を見ることができたなら、多くの問題は解決していく、或いは発生しないのではないかと、私は思います。


ということを考えているので、次回から「〇〇ってなんだろう」シリーズの続きとして、人間の根本を少しづつ探っていこうかなと思っています。

もちろん私は専門家ではありませんので、すでに発見されている情報を参照しながら私なりの考察しか出来ませんが、それこそ皆さんもそれぞれご自身の専門分野の中で、そういった人間だけでなくこの世界の根本に迫るような研究、開発、分析、発信等を行っていただけたらいいのではないかなあと願っています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?