ゲームの広告はこうして作られる!私たちの5年史
WEBサイトやアプリなどでよく目にする、ゲームの広告。
約5年間、試行錯誤を続けながら掲載し続けてきた私たちの歴史を、
当時のクリエイティブとともに一挙ご紹介します。
はじめまして!デジタルマーケティング担当のもにしといいます。
インターネット上でオセロニアの広告って、見たことはありますか?今回は、オセロニアがこれまでに出してきた広告の歴史をnoteにしました。
振り返ってみると、オセロニアの魅力を伝えるために約5年間で数百種類にも渡るクリエイティブを作成してきました。その中でも、特に特徴的なものをいくつかピックアップしてお届けしたいと思います。
1. オセロニアが広告で意識していること
”デジタルマーケティング”と聞いて、ピンとこない方も多いかもしれません。
一般的にデジタルマーケティングとは、デジタル領域のメディアにおいて広告などを用いて、自サービスの宣伝活動を行うことをいいます。
この”デジタル領域のメディア”とは、何を指しているのか?例えばみなさんが普段利用しているTwitterやLINE、YouTube、はたまたブラウザで見るWEBサイトや、アプリをダウンロードするストア(App StoreとGoogle Play)であったり……種類は多種多様です。
私は入社して以降ずっとオセロニアを担当していますが、こうした様々なメディアの広告を通して、オセロニアをより沢山の人に知っていただき、興味を持ってもらえるような活動に取り組んでいます。
皆さんの中にも、これまでにWEBサイトなどでオセロニアの広告を目撃した方も多いのではないのでしょうか?もちろんオセロニア以外にも、沢山のアプリゲームが様々なメディアで、よく広告を掲載していますよね。
こうした広告の制作物(バナーや動画、テキスト等)のことを、広告業界では『クリエイティブ』と呼んでいます。普段何気なく目にしているこのクリエイティブですが、実は一つ一つにものすごく力を入れて制作しています。
クリエイティブを作る上で、何を大事にするのか?それは各サービスの方針によって様々です。例えば、とにかく興味を持ってもらうために奇抜な内容にしたり、強いメッセージ性や含みを持たせた内容にしたり……。
オセロニアでは、特に以下2点に考慮して制作しています。
①広告を見る方に向けて、伝えたい情報がしっかりと届くデザインになっているか
②メディア(掲載場所)に適したものになっているか
まず第一に、広告を見る方への意識です。
それぞれのクリエイティブを通して、広告を見る方(ターゲットといわれています)に対して「何を伝えたいのか?」という目的を話し合って定義します。そして、その目的が「どのようにしたら1番伝わりやすいか?」を、デザイナーと一緒に考えながら作り上げています。
第二に、メディア(掲載場所)に適したものになっているかです。
例えばTwitterは、基本的には音を出して閲覧しないメディアです。そのため、ボイスの自動再生をオフにして利用しているユーザーが多く、広告も音がなくても伝わるクリエイティブにする必要があります。そこで、動画広告内に字幕をふんだんに加えるなどの工夫をしています。
他にも、YouTube広告では、右下に「広告をスキップ」ボタンが必ず表示されます。このボタンに被ってしまったデザインは見えないため、その箇所に文字やキャラクターイラストなどの情報を置かないよう、留意する必要があります。
このように、掲載されているメディアごとに、どのようにその広告が使用されているかを十分に考慮しながら制作しています。
この2点をクリアにした後に、いよいよメディアへ入稿して掲載。ここからは、広告を見た方の反応を分析して、都度細かい調整をしています。
あるメディアの広告では、事前に複数のクリエイティブを用意し、その中から2パターンを同時に掲載します。この2パターンのうち、どちらが広告を見た方の反応が良かったのか、数値化されたデータをもとに細かくチェックしながら経過を追います。(これを「ABテスト」といいます)
複数のクリエイティブを使ってABテストを繰り返していくと、広告出演に向いているキャラクターや、オセロニアを宣伝するために伝わりやすいワード(「訴求文言」といいます)などの様々な示唆が判明します。こうして、「この広告が1番受けが良いのではないか」といった検証結果に辿り着くことができます。
効果がよかったキャラクターや訴求文言を使い、改良しながらまた新たな広告を制作していく……これが私たちのルーティーン(「PDCAサイクル」と呼ばれるもの)です。
この活動を、リリースしてから約5年間続けてきました。
2. 歴史を振り返る
ここからはいよいよ過去の歴史を掘り起こし、振り返っていきたいと思います。
この約5年間で、当時のスマホゲーム業界の流れや時代の動向にも影響されながら制作してきた様子……。今回は、簡単に傾向をまとめてみました。
▼オセロニアWEB広告の5年史
1年目(2016年)模索期間
2年目(2017年)斬新さを求めて
3年目(2018年)正統派、強し
4年目(2019年)「ジェンイー」一強時代!
5年目(2020年)復帰機会を伝える
■1年目(2016年)模索期間
2016年2月に配信開始した『逆転オセロニア』。当時は「オセロだけどオセロじゃない」など、「オセロをベースにしたゲームであること」自体に新規性があり、そうしたゲーム根幹のシステムに関わる訴求をしていました。
が、そのわかりやすい言い方が難しく、「頭が良い人ほどハマる」「社会人が夢中になる」など、考えてプレイすることが好きな方へ向けたメッセージを打ち出していました。
広告の顔となる出演キャラクターも、様々な種類をトライしていました。上記クリエイティブでも、今では懐かしのA駒「炎の天女・豹尾」を使用していたようです……!そんな時代もあったんだなぁ、としみじみしてしまいます。
こちらは、半分以上の表示領域でがっつりと盤面を見せながら、社会人に向けてメッセージを発信していますね。
■2年目(2017年)斬新さを求めて
この頃は、当時のTwitter担当「リリア」がよく使用されていました。彼女の明るい雰囲気や笑顔が、ログインボーナスなど「何かプレゼントされるもの」を伝える時にぴったりだったのだと思います。
今では当たり前になっている、毎日朝昼晩の3回のログインボーナスが配布されることも、当時のスマホゲーム業界では珍しかったのでしょうね……!
また、クリエイティブの見せ方に関しても、これまでとは違う異質な形に挑戦していました。
これは、オセロの本物の盤面からキャラクターが飛び出している様子。「オセロ」×「キャラクター」の組み合わせが斬新であることから、このような実写との複合型クリエイティブが誕生しました。
また、こちらは中吊り広告風のデザイン。「絶望!織田信長」はバトルの名称ですが、こうしてみると中吊り広告の見出しとしてぴったりですね(笑)
このように様々な奇抜さ・新鮮さなどを求めて、頭を捻りながら新しいクリエイティブを生み出そうとしていた頃のようです。
■3年目(2018年)正統派、強し
様々な見せ方を試してきたオセロニアの広告ですが、この頃から「やはり正統派が強い」という示唆が出てきたようです。
「正統派」の訴求というのは、ゲームの魅力を正面から伝えることを指しています。ゲームの中でプレイしている画面も、動画を利用するなどして積極的に見せるようになってきました。
▼動画広告の一例①
▼動画広告の一例②
■4年目(2019年)「ジェンイー」一強時代!
運用4年目にもなると、オセロニアから少し離れていらっしゃる方も一定数います。そうした方にまたオセロニアに戻ってきていただくための広告では、オセロニアンの皆さんに人気のキャラクターが活躍します。
特に広告を通して、たくさんの方々に人気を集めたのが、ジェンイーです。たくさんのオセロニアンの皆さんを、ジェンイーが引き戻してくれました……!ありがとう、ジェンイー!
■5年目(2020年)復帰機会を伝える
また5年目でも、オセロニアンの皆さんに復帰していただくことを目的とした広告を作ってきました。
そんな中で、ジェンイーは、いまだに根強く影響力のあるキャラクターです。ちなみに、ちょこちょこっと出てきているティターニアも、広告において人気で映えるキャラクターです。(とにかく可愛い……!)
※これらのクリエイティブは過去に掲載した内容で、キャンペーン自体は既に終了しています。
3.これからのオセロニアの広告クリエイティブ
デジタルメディアは、時代の流れとともに毎日物凄い速さで変化していきます。また、オセロニアでも同じく、活躍するキャラクターやオセロニアンのみなさんが知りたい情報もどんどん変わっていきますよね。
私たちは、これからもそういった最新の状況を常に意識しながら、”今、1番に伝わる広告”を作っていきたいと思っています!
5年間の中でも様々な方向への移り変わりがあったように、これから6年目、7年目……とこの先々も、オセロニアの広告クリエイティブがどんなものになっているのか、まだわかりません。(想像すると、ワクワクします……!)
このnoteを読んでくださった皆さんも、もしオセロニアの広告を見かけることがありましたら、どんな狙いで制作されたかを想像しながら楽しんでいただけますと、とても嬉しいです。
デジタルマーケティング担当 もにし
〈次回の配信予定日:2020年12月上旬〉