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「ねこ」と「エプロンをした侍」のはなし

 
 
「自分のことを話してください」
 
そういわれる機会が、人生には何度もある。
私は、この瞬間がとても苦手で、うわー!!っとなってしまう。
そつなく経歴を話し、次の人へ会話を回す。本当に、なんどやっても心が落ち着くことはない。
 
“自分”って何だろう。
 
27年、私は“自分”を生きてきたはずなのに、なんなくしっくりとくる“自分”の説明ができない。
歩んできた経歴を話すだけならできるけれど、それって“自分”なの…?

すきなことや苦手なこと、今までこう過ごしてきました、こういう感じの人です。って言えれば楽だし、それもいいと思うけれど私にとって“自分”について話すことはすごくハードルの高いことだし、同時に自分自身に語れるほどの“自分”なんてものはねぇ!って心のどこかで思ってる。
たぶん、私はずっとこんな感じなんだろうな。って、ちょっとした劣等感が掻き立てられる。
 
でも、いいんだよね。それでもいいんんだ。と、私は思うのだ。
“自分”を語ってくれる人は私でなくてもいい。
 
サカノマチ学舎をいっしょに運営しているチームトコトコのメンバーに、
「私ってどんなひと?」
という、問いを投げかけた。
 
帰ってきた答えは、タイトルの通りだ。
 
きっと、問いを投げかける相手によって答えはもちろん違うだろう。
それでも、私は誰かが見つけてくれた“自分”がいることをラッキーだなと思う。
 
それがいまの自分にとっての“自分”だ。
 
 
 
(よーちゃん)

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