サカノマチボイス8 ぼくは、アガリ症
自分の個人的な話になりますが、
ぼくは、アガリ症です。
人前に立つときや初対面の人に会うとき、誰かに重要な話をするときなど、はじまる前から自分で鼓動を感じるほどに心臓がバクバクし、必ずといっていいほどお腹が痛くなります。
なんで自分はこうなんだろう?
長い間疑問でした。
緊張するのはきっと、「ちゃんとやらなきゃ」と無意識のうちにプレッシャーを感じているから。
そこまではなんとなくわかっていたのですが、最近ようやくその先についてわかったきた気がします。
それは、自分は誰かに認められたいんだということです。
自分は子どもの頃からまあまあ優等生でした。
それは決して自慢したいわけではなく、優等生であることが普通になると、そうでなくなることへの不安が常につきまとうようになります。
今まで毎回90点以上とっていたテストで、急に60点をとってしまったとき、どんな気持ちになるかはわかってもらえるかと思います。
だからこそ勉強をがんばれたというのはあるかもしれませんが、その分社会に出てテストというものがなくなったとき、発表の場なり初対面の人に会う場面なりで、学校での自分と同じように優等生でいようとする自分が、自分自身を苦しめているようでした。
人は得意不得意あって当然のはずなのに、どんなときも優等生であろうとする気持ちは社会に出ても変わらなかったのです。
そしてその根底には、優等生でない自分を受け入れられない自分と、常に「認められたい」自分がいるのです。
もし周りに、「テストの点数があなたじゃない。どんなあなたもあなただよ」と言ってくれる人がいれば、変わっていたかもしれません。
でも残念ながら、そんなことをはっきり言ってくれる人は学校にも家族にもいませんでした。
だからぼくがはっきり言います。
どんなあなたもあなた。
人は点数なんかじゃ測れない。
(コ)
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