友達ができない話

今まで私は友達を持てたことがないと思う。

幼少期は内弁慶と呼ばれ、初対面は大人しい子供の反面、少し慣れてきたら相手の領域に土足で踏み込んでいったから仕方がないと思う。当時に戻れるなら戻って謝りたい。

 高校生・大学生の時に母がうつ病で入院したことで、人の顔色を伺う癖がついた。一番は母の命を守るため。限界まで頑張っていた母に気づけなかった自分が悪いと思い込んだ。大学生ではそんな現実から逃避するかのようにオンラインゲームにのめりこんだ。就活を目前にして教授との相性が悪く(私の頭の悪さが原因)、学校に行かなくなった。昼夜逆転生活になり、体が思うように動かせなくなった所で精神科にかかることに。その時に初めて自分が自閉症スペクトラム(ASD)であるという事を知った。
友達を作る状態じゃなかったし、友達を作りたいと思わなかった。


 今になってやっと友達の大切さを実感するようになった。だけどASDの特性からなのか、中々友達を作ることができない。ASDの特性というのは、人の気持ちが分からないということらしい。なのに、人の怒った顔や困った顔を感じ取り、そんな顔にさせたのは私のせいだと自己嫌悪してしまう。
 人と会話する時、ずっとよそよそしい感じで心を開くことができないのも、顔色を伺う癖があるからかもしれない。

どうやって友達って作ることができるんだろう。悩みを聞くことは出来る。自分から悩みを話す勇気を乗り越えなければ、私が思う“友達”になれないのかもしれないなと思った。
もっと心を開かないと。


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