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はじめまして、カウンセリング。②

あらためまして、こんにちは。菊地たえこです。

前回の投稿を読んでくださったみなさん、ありがとうございます!ドキドキしながらUPした記事だったので、読んでいただけたことが嬉しかったです。

今回も、都内で食の仕事をしているわたしが、当時偏見を持っていたカウンセリングに通いはじめてから、今思うことを、お話をできればと思います。

カウンセリングに行くかどうか、迷っている方に、少しでもわたしの体験が役にたてば幸いです。

自分のことを話す→整理してくれる→自分で考える

カウンセリングの仕方によっても違うと思うし、わたしなりの解釈なので、違うよ、と言われるのも覚悟で、わたしがもし「カウンセリングって何するの?」って聞かれたら、上記のように答えます。

結局、カウンセリングに行って、先生の考えを押し付けられたことって、なかったと思います。

毎回まず、前回のカウンセリングから今日までの出来事や、感想などを話す。わたしの話を聞いて、先生はそれを整理しながら言葉をかけてくれて、その言葉を受けてわたしはまた自分のことを考える。たまに言葉が浮かばない時は、無言の時間を一緒に過ごしてくれる。その繰り返し。

カウンセリングの中で、大泣きすることも、怒りの感情が爆発した日もありました。けれど、「恥ずかしいけど、このことは先生しか知らない。第3者だから、これで詮索されることもない。お金をわたしは払っていて、仕事として先生もやっているんだから、大丈夫!」と思うようにしていたので、通い続けることができたような気がします。

先生と話すことで、モヤモヤしたことが晴れる日もあるし、50分の中で悩みの答えがハッキリせず、悔しかったり苦しい帰り道もありましたが、夜眠れたり、穏やかに日中を過ごせる日々が出て来たりと、少しずつ自分が変わって来たことが自分自身でも分かるような気がしました。

辛いことが起きたら、今までは辛い気持ちを抱き続けて、ただただ暗い時間を過ごしていたのが、「今度カウンセリングに行ったら、このことを先生に話そう…!」と思ったら、ちょっと辛い時間を手放すことが出来るようになったり。

「わたしが辛かったのは、小さい頃からだったんだ」

仕事上の人間関係から不安状態に悩み、カウンセリングに通い始めたわたしですが、通って行く中で、新たな気づきがありました。それは、「わたしが辛くって、不安だったのは、小さい頃からだったんだ」ということ。

また別の機会で話すことがあれば、と思うのですが、幼い頃からの環境だったりが、大人になった今の状態に繋がっているのだ、と分かった日がありました。それは、薄々は自分で気づいていたこと。でも、第3者に言われたことで、今まで自分自身を窮屈に縛っていた何かが、離れて行くような気がしました。大泣きしたけれど、心の中が一気に整理された瞬間で、あの時のことは今も覚えています。

元々、わたしは、自分自身が好きじゃなかったんです。自身もないし、常に他人の目を気にしていて。カウンセリングが進む中で「わたしはわたしのことが好き!って言ってみましょう」と先生から提案されたとき、どうしても言いたくなくって、涙したくらいです(笑)。でも、そういう自分が自分の中にいるって気づいたことが、今「わたし自分のこと好きだよ〜!」と言えることに繋がっているんだから、不思議です。

偏見はある

自分自身がカウンセリングに対する偏見がなくなってきた一方で、世間のカウンセリング、そして心の問題に対する偏見に気づいて行きました。

最初に再就職した場所は、小さな飲食店だったのですが、自分にとっては少し居心地の悪い環境でした。仕事を円滑に進めたく、分かち合うために上司に「前職で働いていた際、不安状態になりそれが続いてること。今それを治療するためにカウンセリングに行ってること」を勇気を持って話し、その時は「大変だったね」と言われて「わかってもらえるのかも!」と思っていたのですが…。

それから仕事上で何かめんどくさいことが起きるたびに、「たえちゃんはそういう状態だからね〜」と言われたり、相手にとって都合が悪いことが起きると、わたしのことを引き合いに出されたんです。「そういうことじゃなくない?」って思っても、一度それを盾にされると、もう話し合いも、仕事上の改善も進まなくて、非常に残念な気持ちになりました。

結局その職場はすぐに辞めたのですが、その後目にしたその会社の募集要項に「心身共に健康な人」の一文が付け加えられていて、「ちょ!その会社の問題そこじゃないでしょ!」と突っ込んだり(笑)。「心身ともに健康、って、どの状態の人を言うんだろう。わたしからすれば、みんな何かしらの悩みを抱えてる気がするのになぁ」と、よく見かける一文にも、傷つくことがあることを知りました。(非常にショックでしたが、今は自分はそういう言葉を簡単に使わないようにしよう、という気づきになっています。)

その後は、カウンセリングについて、親しい友人や、一緒に話す中でお互いを理解した人に、話すようにしています。自分自身の言葉で、説明することの難しさも感じたからです。また、一生懸命伝えたつもりでも、届かないと悲しい思いをすることから、自分自身を守る意味もあります。

母親にも、いまだにカウンセリングついて理解を得られきれていない部分があります。

カウンセリング通ってる最中、自分が「今回はこういう話をして、自分のこういう部分があるんだと知った。よかった!」などと話すたびに「‥いついかなくて済むようになるの?」とは、よく言われていました。「お母さんも行ってみる?経験すれば、変な場所じゃないってわかるよ」と言っても、気持ちは届かなくて。

「あー、わたしはかなりカウンセリングに助けられてるのに、そこが伝わらないかー」と思うことが何度もありました。でも母が「もうカウンセリングには行かないでほしい」と思っていたのは、単にカウンセリングの得体の知れなさに対する不安だけでなく、カウンセリングの料金についての問題もあったかと思います。

カウンセリング料金が高い

わたしの通っていたカウンセリングルームは、2週間に1度のカウンセリングで、1回につき料金は7000円でした。保険のきく心療内科、精神科より、薬代を含めても俄然高いんですよね…。

バリバリ働けないので、お金が全然ない頃で、わたしはこの診察代を親に頼っていました。ひと月に14000円、かなりデカいです。母親が気にしていたのは、この部分だと思います。わたしもこの大きな金額を頼む時に、毎回申し訳なさと情けなさでいっぱいでした。

働いて、毎月のお給料で十分に暮らせている今は、カウンセリングにかかるこのお金の価値をわたしも感じています。ネイルをしたり、美味しいものを食べるのに支払う金額と同じ。自分自身が豊かに生きていくためのお金。カウンセラーに対する感謝の価格でもあると思っています。

ただ、カウンセリングに行きたい、って思うくらいにしんどい人って、思うように働けない、ひと月暮らすにもいっぱいいっぱいだって人も多いと思うんですよね。かつてのわたしもそうでした。私の場合は、なんだかんだ言いつつも「元気になるための投資だ」と両親が援助してくれたけど、頼れる人がいない人は、どうやって心のケアをしていくんだろう、って思います。自分のために時間を買って話して治療する、のではなく、保険が効く病院で薬で不安を抑えて治療する、を選ぶしかない人たちが、たくさんたくさんいることは、想像できます。

通いながら何度も「いつか保険がきくようになって欲しい…。」と思っていました。今も、強く願っています。

「風邪気味だから病院行くわ〜」のノリで、「落ち込み気味だからカウンセリング行くわ〜」って話がしたい


学校に通っていた時も、働きはじめてからも、だいたいの人が(わたしも含め)、「心の調子が悪いんで休みます」って言ってくる人ってほとんどいないように思います。頭痛いとか、お腹痛いとか、気怠さを口にします。

「心の調子が悪くて休みます‥」だなんて言ったら、残念だけど「は?何それ?」「ずる休み?」っていう反応がある。これは、以前のわたしもしていた反応なんですけど…。

でも体に出る痛みって、すでに心のSOSのサインで、「もう無理!頑張れないよ!」のサインだったりするんですよね。例えば、その前にリラックスする時間を取ったり、自分自身を悩ます事柄を整理することができたら、もしかしたら体の不調が出ることがないかもしれない。もっと気分よく、毎日を笑って過ごせるかもしれない。

不安状態に陥った時、自分に向けられていなくても「気持ちが弱いからそうなるんだ」って言葉を聞くたびに、わたしは悲しくなっていました。「どうしたら気持ちって強くなれるんだろう…」と悩んだこともあります。

今わたしが思うのは「体力の差があるように、人の心もみんな違う。あの人は頑張れることも、できない人もいる。そこは比べたりはかるものじゃなくて、お互いの違いを認め合ってもいいな」ということです。

「カウンセリングに行ってくる!」とにこやかに言い、「いってらっしゃい!」とにこやかに送り出す現実が、近い将来に実現したいですね。

心理職の方へ。

以下、先日質問して、悩ませてしまった質問が以下です(笑)。

なんでお金、あんなに高いんですか?ーどうしてカウンセリングは、保険がきかないのでしょうか?お金がない人がカウンセリングを、心療内科などで支払う金額と同等に受けられる仕組みはあるのでしょうか?


はじめてのカウンセリングは、どんな風に選ぶといいんですか?ーわたしの場合は、近くに信頼できる心理職の友人がいましたが、そうでない人は何を基準に選べばいいのでしょうか?中には悪いカウンセラーもいるのでは、と一歩踏み出せない人もいるような気がします(かつてのわたしですが。笑)。


合う・合わないはどう判断すればいいですか?ー整体師でも、町医者でも、話し方や治療の方針で自分に合う・合わないってあると思います。カウンセリングにも、こういうのってあると思うんですよね。そういう悩みにアドバイスいただけると嬉しいです。

大切な人が困っていたら、私は「カウンセリングっていうのもあるよ」と言いたい。

長くなってしまいました。ここまでお読みいただいたみなさん、本当にありがとうございます!

わたしは、カウンセリングによって生きやすさを感じられるようになりました。だから、カウンセリングがもっと広まって欲しいと思うし、偏見だとか、悲しい思いをする人が減って欲しいと思います。

そのために声をあげることが必要ならば、わたしは自分の体験を大きな声で話していきたいと思うし、これから心理職の人たちとも交流を持って、クライアント側のひとつの意見を届けていきたいと思います。自分がした悲しい経験も、辛くて悔しくて不安だった日々も、これからの未来に誰かの笑顔を作る糧だったのだと、今は本気で思っています。

もっと多くの人が、泣いたり、不安になったり、眠れなかったり、怒りっぽくなったり、生きるのが辛いなって思う瞬間とか、そういった色んなモヤモヤから、晴れ間を見れる日が来るといいな、と、思います。

今後の記事は、おいしいご飯のことや、飲み物のことも書いていきたいと思いますが、カウンセリングについて、もしこんなことが知りたい、発信して欲しい、などあれば、教えてくださいね!

ありがとうございました!