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私が高校生に伝えたかったこと

先日、高校2年生の進路講演にお呼ばれし、「地元企業に勤める20代の社会人」として、高校生400名にお話ししてきました。
その中で、今私の中で最もアツいことを、特に力説したので、そのお話を紹介します。

こんな感じで話をしました

進路講演はパネルディスカッション形式で、私が20代、他に30代、40代の方がいらっしゃいました。皆さん地元に根ざした活動をされている方です。
3人のパネラーの他に、ファシリテーターの方がいらっしゃって、パネラーに話を振ってくださります。(話すことだけに集中できて、めちゃくちゃ楽でした)

あらかじめ、いくつかの質問が社会人に渡されており、その中で聞きたいものを当日、客席の高校生に挙手で訊くという形でスタート。
意外とこういう質問聞きたいんだ、と質問への関心度合いがわかって話すときの参考になりました。

本題|高校時代にしておいた方がいいこと

その中の質問に、「高校時代にしておいた方がいいこと」というのがありました。こういう進路講演ではよくある質問です。勉強しておいた方がいいぞ、と言わせたいために置いてある気がします(笑)

私は「今、自分が熱中しているものを、作れ」と答えました。

高校生なら、勉強しなくちゃいけないのに、ついついやってしまうものが1つや2つあると思います。YouTubeとか、SNSとか、漫画とか、ゲームとか。
これらって、集中力も発揮できて、時間を忘れて熱中できるものなので、そういうものがあること自体は尊いです。そういう好きなものに巡り合ったのですから。

ただ、勉強しないといけないのに、そっちをやってしまう。それらの好きなもののせいで、勉強への集中力を削いでしまう。だから、ダメだ、悪いことだ、とされています。

で、そういう熱中できるものって、見方を変えると、消費するものであることが多いわけです。誰かが作ったYouTube動画を見る、誰かが描いた漫画を読む、売られているゲームをする。誰かが作ったものの、受け手になって楽しんでいます。

でも、それらの多くは、自分でも作ることができます。YouTubeの動画も、スマホ一台で撮影、録音、編集、アップロードまでできますし、漫画もノートに描ける、ゲームもプログラミングを勉強すれば作れます。

ただ、その視点がないだけです。

作ることで何が変わるか

あ、確かに自分で作れるな、と想像できたら、実際に手を動かして作ってみましょう。善は急げ、です。

別に、作ったものを実際にYouTubeにアップロードしたり、SNSに載せたり、他人に見せなくていいのです。視聴者は自分だけ、読者は自分だけの状態にして、唯一の顧客であるあなた自身を楽しませるためのものを、自分自身で作る。

すると、世界が変わります。

もちろん、最初はいつも自分が楽しんでいる「プロが作ったもの」には、到底敵いません。動画も、漫画も、ゲームも、なんだこれショボいな、というものができあがるでしょう。

けど、自分で作ってみるの、楽しくなかったですか? もう一回やってみますか?

自作のクオリティが低すぎて、やる気なくした!という人もいるでしょう。まあまあ、じゃあもう一回消費に戻ってください。
すると、これまでと見方が変わりませんか? 一回自分で作ってみたという経験から、目の付け所が変わってくるはずです。

例えば、YouTubeの動画を自分で作ってみたけど、全然ショボいなという場合。自分で作った上で、またこれまで熱中していた動画を見ると、色々なことに気づきます。
ここで効果音入れてたからかっこよかったんだ、とか、字幕を出すタイミングはここか、とか。そういう見るポイントが変わる体験が、世界が変わるってことなんです。

クリエイターになれってことじゃない

この話は、誰もがYouTuberを目指せとか、クリエイターになれっていう話とは違います。

ただ、あなたが今熱中できることに出会っていて、もしそれを自分でも作れそうだったら、作ってみたら?というお話です。

作ることのハードルって、現代ではすごく下がりました。
プログラミングを学べる機会はググればたくさんあるし、そうすればゲームだって作れます。
自分だけをお客さんにせずに、多くの人に見てもらって反応を知ることも簡単です。YouTubeへのアップロードも、noteへの投稿も無料でできます。

簡単にできて、モノの見方を変えられる。
もちろん、作ってみた経験から学んだことは、これからの人生の他のいろんなところでも応用できると思います。

だから私は、高校生のうちに「今、自分が熱中しているものを、作れ」と伝えたかったのです。

高校生たちはどう思ったか

私のこのお話が、高校生たちに響いたかどうか、わかりません。

でも、後日共有してくださったアンケートには、心に響いた言葉として、私の「自分で作る」を挙げてくれている人がたくさんいました。

こういう話をする大人があんまりいないからだろうとは思いますが、私の話を聞いてくれた400人の中に、本当に自分で作るということに一歩踏み出した人が1人でもいればいいな、と思っています。

追伸

ちなみに、私は400人を前に「作れ、作れ」と壇上からハッパをかけたので、その日から私自身も「作ること」に挑戦しています。

noteに別アカウントを立ち上げ、ショートショートを書いています。
なぜなら、私の場合は本を読むのが好きだから。

結構、更新頻度高めで続いているので、人に話すことの責任と拘束力の強さを感じています(笑)
とはいえ、単純につくることが楽しいから、続いているのです。

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