見出し画像

【下道片道12時間超】ペンFTと、弘前へ 前篇

GWのためだけに

全国◯◯万人の会社員のみなさま、お疲れさまです。
いえ、皮肉でもなんでもないので、誤解しないでください。
おしゃまもその一人にすぎませんのでね。

例によって日々のストレスザクザクの月金生活で食いつないでいる身ではありますが、それでもあたしの勤務先が恵まれているほうだと言えるのは、GWと年末年始の休みが無駄に長いことです。
お盆休みも、東京五輪ピックの年はなぜか長かった記憶がありますが、ほかの年は普通でしょうかねえ…今年はどうなるか。

まあ、新幹線でもヒコーキでも、高速道路だって存分に使えるリア…もとい持てるものは持ってる人たち(言い換えになってない)なら、3連休くらいで片道500kmくらい余裕かも知れませんけど、あたしときたらアンチ新幹線(時間に課金し過ぎ)ですし、旅客機は学生の時、パック旅行で花巻-新千歳往復以降乗ったことがない(どうやって乗ればいいのかいまひとつ謎すぎる)。そして高速道路は…使うとしたら、高速バスが一番楽だと思っているし、四輪車は今後所有するつもりはないし、バイクは99cc7馬力なので、無料の自動車専用道に入るだけで違反になる。というかETCが今後事実上の義務化されるような世のなかになりそうなので、そんなの使いたくないわよというへそ曲がりなのです。

また深夜2時に出発

前置きが長いよ…
ともかくもそんな理由で、下道オンリーでツーリングに行く計画は早くから練っていました。
目的地は、青森県弘前市。
GWの弘前と言えば、さくらまつり開催中で、宿泊料金も超繁忙期ゆえほぼ倍料金なのですが、4月の声を聞いた段階で、カプセルホテルを押さえておきました。それなら2倍といっても、ほかに比べたら知れています。

でっ出発日の5月2日木曜日。
4時に起きるつもりで、前の晩は早めに就寝したのですが、夜中薄暗い寝床で時計をみて、ああちょうど4時…と思い灯りをつけたら、なんと0時20分でした!笑
たぶんまたねたら、予定時刻に起きられるか不安でしたし、数日前に行きつけの夜カフェで、知人に「12時間はかかりそうですね」と言われていたのをずっと気にしていました。
「ツーリングサポーター」という有料アプリでは所要9時間近くという結果がでていたのですが、当然休憩時間なんかは考慮されないですからね。

web版よりスクショ

3時半出発で弘前12時…鈍足のあたしとしては(以前も盛岡まで7時間かかっています)かなり加算する必要を感じていましたし、ならばさらに前倒しで行こう! とまたもや深夜の出立と相成りました。

平泉から山側へよりみち

ともかくも、暗いうちに宮城県抜けてしまおう作戦に出たわけですが、日中暑くなるのを見越して薄着で出てきたのを早くも後悔。一応その場しのぎでレインスーツの上は着用していたのですが…風を通す夏用のグローブのかわりは持ってこなかった。寒い。
栗原市に入ったあたりで東の空が明るんできてすこしほっとしますが、岩手県に入り一関(5時)で朝食を食べるもなお寒い。


栗原市高清水

しかもこの日のフィルム写真は初っ端から安定の手ブレ。

そして、約350kmオーバーの旅路にしては、蛇足と言うか迂回ともいえなくもないルート選択。
平泉町内から衣川ころもかわ金ケ崎かねがさき町、北上市和賀町を経由して花巻温泉に至る県道37号花巻平泉線、4号線より面白そうと繰り入れていたのではありますが、想像以上に山のなか、牧場のなか、原野みたいなところをえんえんと征く道なのでありました。紙の地図好きなら気づけよじぶん…


もっとも、そのおかげで、こんなすばらしい風景をみることができました。
ちょうど防災無線のチャイムが7時を知らせてくれました。
ここは金ケ崎町のかなり山側、東北本線の駅や4号線、トヨタの工場なんかははるか東のほうにあるはずです。

ここまで法定速度内で可能な、かなりのハイペースできていたので、街乗り通勤だけのときに比べたらはるかに燃費は良いはず=航続距離も長かったはずですが、なにしろ人影はおろか交通量も極小の田舎道です。ガス欠なんかしたら弘前に到達できないおそれも考慮して、一度4号線の六原ろくはら=北上市相去あいさりまで行って仙台以来2回目の給油。5.5L入るタンクに給油量は2.59、半分以上残っていたわけでしたが、燃費はこの旅最高の57.6Km/Lでした。

十数年ぶりの岩手山

まだ盛岡にも達していない! 先を急ぎます。
北上から国道107号→県道13号と進み、8時半に道の駅はなまき西南。
ここで安物の動画撮影機がフリーズして撮れていないのに気づき、以降そっちの撮影は諦めました。
13号も信号機はすくなく流れはスムーズですが、トラックが多いですね。
9時半すぎ、盛岡南インター付近でこの日1枚目の岩手山を。
こんな快晴の空のもと、岩手山を拝めるのは、十数年ぶりではないかしら。

東北道の並木がいい感じに続いています。

10時に国道282号上、盛岡市一本木で3回目の給油。
次は弘前市内までもちましたから、地方の山間部でガス欠恐怖におびえることもなく安心していられました。
10時半道の駅にしね。八幡平市西根、旧西根町です。
ここでも岩手山をと思いましたが電線がじゃまします。
休憩後ふたたび北上。
旧松尾村大更おおぶけ付近で良さげなポイントを発見し停車。


この先、旧安代町にかけて、国道沿いに渓流が流れていて、八幡平アスピーテライン方面と分かれると交通量は激減します。快適すぎてわらってしまう。そんな調子で安比高原への入口、竜ヶ森りゅうがもりを越えて道は下りになります。
相変わらず渓流が、峠を境に日本海側へ向かって流れています。
やがて11時半すぎ、花輪線の荒屋新町駅付近。ちょっと休憩がてら寄り道します。

昭和の駅、昭和の町が残る荒屋


学生時代、なんどか花輪線には乗って陸中花輪、大館、そこから小坂鉄道にのりかえて鉱山町の小坂まで行ったことはありましたが、途中の荒屋新町は、ディーゼルカー(なんでもかんでも「電車」じゃないんだよ)で通過しただけで、町の様子などはまったく知りませんでした。
30年前の不明を恥じるとともに、よくぞ残っていてくれた! という気にもなりますわ。
平日だったので、近くの荒屋郵便局から旅のたよりを、持参のポストカードに風景印を押してもらい投函。
なんと45分も逗留してしまいました。

念願の弘前へ

だいぶ時間が押してきたので、このあと写真も撮らずひたすら走ります。
秋田県鹿角市の道の駅で学食うどんを食べる(道の駅はいずこも安手の観光地のノリなので、基本お手洗いを借りるだけ)。秋田県といえば稲庭うどんのイメージがあったので期待したあたしが間違ってました。まあ500円じゃねえ。
小坂町の康楽館なんかにも寄る余裕がなく、青森県境手前の古遠部鉱山跡を過ぎると、そこは酷道でした…急坂なのに坂梨峠とはこれいかに。ここでコケたらツーリング終了もあり得たので、本気で怖かった。

7号線に合流して、道の駅碇ヶ関いかりがせきで14時。
はい、12時間経過しました。
小休止ののち、弘前市石川で国道から旧市街方面へ入っていきます。
左側にローソンがあるあたりで、快晴の岩木山をはじめて撮影します。


肉眼でみた以上に霞んで写っているのがちと残念ですが、残雪を頂いた岩木山にようやく会えて感激もひとしおです。

結局弘前市内中心部で15時。
そこから宿までGoogleマップで案内してもらった以外、1日目は安定のナビいらずでした。
紙の地図での予習が功を奏したのですな。

後篇に続きます。
お読みいただき有難うございました。


この記事が参加している募集

一度は行きたいあの場所

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?