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オリンパス35EDを救出した

先日、給料日直前で銭もない時にまたぞろ中古カメラ欲しい症候群が始まってしまった。

今年はもしかしたらカメラ一台も買わないんじゃないかと思っていたのだけど。

結局11月にもなってようやく迎え入れることになった。

いつものカメラ屋さんではなく

仙台で現在中古カメラの取り扱い中心のカメラ屋さんは二軒しかない。
駅東口、あの家電量販店の「お隣」の5階は、買取センターというだけあっていろいろフィルムのカメラもあるものの
大半はガラスケースに入っていてもなにかしらの訳あり品扱い。
しかも近ごろはだいぶ強気の価格設定だ。
撮影に影響ない程度のクモリとかならまあいいけど…ただでさえフィルムが供給不足気味なのに、あまり考えたくはないが事情でフィルムないしは原料の輸入止まったりしたら、不良在庫化しませんか? と思ってしまう。

なので今回は最初から眼中になかった。

一応、老舗の「いつものカメラ屋さん」も見に行ったが、こればかりは時の運というかタイミング次第でもあるので、今回は食指が動くものはなかった。
どこの店でも、「ないものはない」は普通なのだ。(「なんでもあるで」の言い換えではなく)

距離計連動式が欲しい

まあ、今回は最初から
「距離計連動式のコンパクトカメラ」に的を絞っていた。
さいきん喫茶でよく会うある好青年がコニカC35を愛用しているのを見ていて、コンタックスTを持っているにもかかわらず、ほかの距離計連動コンパクトも使ってみたくなったのだけど。
「隣の芝生は青くみえるんですよね」と最初カメラ見せ合ったときかれは言った。ほんとその通りなのだよ。

ダークホースはブッコフ

でっ いつものカメラ屋さんを後にして、向かったのは市内だけど少し遠くにあるブッコフ…BOOKOFFだった。
なんどか行ったことはあるのに、そこでカメラを見てないことに気がついて、居ても立ってもいられなくなった。

仕事帰り、11月なので既に暗い。
北方面への帰宅ラッシュに巻き込まれながら着いた。

前置き長いな。
文章ばっかりだし、そろそろブツをご覧に入れないとね。
タイトルでもうまるわかりだが
OLYMPUS 35ED、
Dズイコー38mm f2.8付

あれ?38mm? 開放絞りが2.8?
奇遇のようだがコンタックスTと数値は同じだ。
店員を呼ぶ前にあいほんで調べてみたら、電子シャッターだ。
「シャッター切れません」は当たり前、電池切れか入ってないからだよね、とあたりを付ける。

しかし手に取らせてもらって
軟質プラ製の電池室蓋の開け方わからず。
電池室の内部は確認できないまま、えいやっと購入。
代金は1,980えん!(笑)
とはいえ漱石…あっいまは違うのか…二枚分である。
とんだ散財だったかも知れない。一抹の不安をかかえて帰宅した。

そして落ち着いて開けてみたら当たり!
電池入ってない!腐食もない!

webを参考にビニールテープをSR44 2個に巻きつけ、空いてる方はアルミ箔で埋めた。
これでシャッター切れたからしめたもの。

劣化した遮光用のモルトプレーンが茶色くなってぼろぼろ崩れるので、以前も流用したコンタックス139Q用のモルト貼り替えキットの余りを再び取り出し貼り替えた。

使用前
使用後

さて オリンパス35EDとは

このカメラについての概略を記そうと思うが、なにしろ旧いカメラである。
情報といえば現代においてはweb上から…ということになろうが、無断で引用とかとんでもないので、文献を探るのが良いだろう。
幸い手許にあるこのムックに、オリンパス35シリーズの簡単な解説が載っていた。

惜しくも潰れてしまった枻出版社(エイ出版社)の「コンパクトカメラ通信」2002年10月発行だから、もう20年前だ。
この続編も持っていて、よく職場で昼休みに眺めてたりするのだけど、それはともかく。

オリンパス35ED   1974
発売時価格26,800円
オリンパス35ECRをモデルチェンジしたもので、ボディはオリンパス35DCがベースになっている。絞りはシャッタースピードが4秒〜1/125時にF2.8の開放で、1/125〜1/800時はプログラムAEに変わる方式。セルフタイマー機能もついた。

枻出版社「コンパクトカメラ通信」2002

このように紹介されていた。
じつは翌日から試し撮りをしているのだけれど、買ってきてモルトを貼り換え、夜遅く戸外にでて空シャッター(そらシャッターではない)切ってみたものの、どうも4秒なんてスローシャッター切れてる気配がない。
さらに裏蓋を開けて、明るいところ暗いところに向けてシャッター切るも、絞り羽根がみえないのだ。
やはりハズレを引いたのではないか?
そう思ったのだが、上の説明文をよむと、暗いところでは絞りは開放なのであるな。
マニュアル絞り調節ができないと、こういうこともあるのだ。

さらに不安を煽るのは、音でシャッター速度が変わっている実感がまるでないこと。
むしろこっちの不調を疑いたくなる。
さらに言えば、絞り羽根が固着してるんではないかとか考えだしたらきりがないね。

なにしろ48年前の電子シャッターカメラであるから、部品なんかでてくるわけがないし、修理してもらうにしても上述の絞り羽根くらいしかできないであろう。
まあ1本撮って現像して写っていればしめたもの。
そう思うことにしよう。

余計な機能

そうだ忘れていた。
このカメラ独特の、余計な機能についてだ。

シャッター半押しで、このアンバー色のパイロットランプが点灯する。
当然レリーズした時にも光るのだが、なんともおせっかいなことに、カメラ前面部にも発光部があり、ぼんやりとだがわかる人にはシャッター切ったことがわかってしまう。
まるでAFカメラの赤外線照射ランプのようだが、それよりも必然性に乏しいよね。
たんなるバッテリチェックなら、ファインダーアイピースの側につけてくれれば十分ではないかと思うのだ、けれども。
なんとファインダー内上部にもオレンジ色の〇が点灯することに気づいてしまった!
たまに路上で夜間撮影もする身としては、困ってしまうので、とりあえずふたつのパイロットランプには、黒のMT(マステですな)を上から貼ってある。いやはや。

試し撮りのフィルムが上がったら、その結果についてまた報告するので、気長にお待ちあれ。
では。



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