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ふたたびMINOX35

以前買ったのに、2回フィルム通しただけで売ってしまったカメラ、また欲しくなり買ってしまいました。

3年ぶり2回目

なんだか某スポーツ大会のニュースでよく聞くフレーズですが、個人的にはいにしえの日光猿軍団のチラシに多用されていたのを思い出します。
そんな話しではありませんね。
でも2021年の同じ季節に、ミノックス35ELをお迎えしたのは確かでして。
当時2本記事にしました。

こんどは35GT-X

でっ このたび我が寓居に届いたのは
ミノックス35GT-Xというモデル。
このカメラとしては、末期に近いのかな?1997年発売と文献にあります。
ご存知ドイツ製。

フラップが丸味を帯びた…ような気が
滑り止めが成形されている
ホットシュー装備

基本設計は同じ。
初代ELに比べると、レンズがColor-Minotarから、MC Minoxarという、マルチコーティングが施されているのかな、それに変わってますが、35mm f2.8は同じですね。
最短撮影距離が0.7mと、気持ち短くなってる。
そして80年代からあるようだけど、軍艦部にセルフタイマーと2×の逆光補正スイッチ。
補正は、コンタックスTのように押し続けなくても良いけど、戻し忘れに注意か。結構固かった。

底面には巻き戻しボタン、ISO設定ダイヤル、裏蓋開閉レバー。
このダイヤルの中央部がふくらんでる関係で、このカメラ、フラップ閉じてるときは正座が難しい。
前のめり、というかお辞儀してしまう。
そしてこのダイヤルもう一つ特徴があり、ボールペンの先みたいなものがないと回せない。
中央にはリマインダーというやつ、たんにフィルムの撮影枚数を覚えておくためのものなのですけど、これもISOと一緒に回ってしまい用をなさない。
きっちりした組み付けはドイツを感じさせます。
以前は不用意にくるくる回る形状と軽さでしたし、文字がかすれて消える欠点がありましたが、そこは改められています。
GT-XではISO25〜3200まで設定可能です。

絞り優先AEであることは同じ。
絞り環の数値は開放2.8〜16と一般的。
軽くクリック感もないので中間でも使えるし
カメラ構えた右手の中指で調整できる。
同様に距離環をえい!と無限遠に合わせることも可能。
グリーンの定焦点マークあり。
絞り8のとき、この領域にある被写体はパンフォーカスで写る。
これ、コンタックスTにもありますよね。

開放2.8
f8
f16

絞り形状は2枚の羽根で、「猫の目のよう」という記述も拝見しました。
ボケ味がどうこう言うカメラではありませんのでわたし的には問題なし。

シャッターは最長30秒〜1/500秒。
30秒って長くないですか?
この後のGT-E NEWというモデル以降は短くされてしまったようです。
購入にあたってのチェックポイントですね。

巻き上げレバーは2回引く必要ありますが
1回で電源が入ってしまい、そのままシャッター切らないといつまでもオンのまま。
電池の消耗が早くなりますので要注意です。
軍艦部のバッテリーチェックボタンもその状態でないと作動しない。それって意味なくない?

シャッター速度はファインダー内に指針があります。

あいほんで撮影

肉眼では気にならないけど、撮影するとなんとなく汚れてる気が。
指標はこんなです。
指針は当然電源オフでは下がったまま。

なんで電源スイッチをフラップのみに仕込まなかったのか不思議ですが、ここを改良する気はなかった模様。

電池はファインダー横に
現行のLR44が4本直列で入ります。

もう4LR44とか、淀橋では売ってなかったです。
素直に4個入り買いましょう。

フィルムを装填すると、急に巻き上げ重く感じられるのも同様。
これはじきに慣れます。

ロック解除
裏蓋を引き抜く
圧板は裏蓋に固定。結構思い切った設計

パーフォレーション(角穴)にスプロケットをしっかり掛けて、十分に巻きつけましょう。
スプロケット片側にしかないけど。これまたTと同じだなあ。って前も書いていた。
弛みがあると、クリアランスが極小ゆえさらに巻き上げが重くなると思われます。

逆の手順で裏蓋閉めて、カウンター0付近まで巻き上げたら完了。

XAと並べてみると

こんな感じでした。

畳んだ状態だと、XAのほうが、レンズバリアの丸みの分すこし厚い。
レンズバリア、フラップ開けると当然35GT-Xのほうがレンズ出っぱります。
奇しくも焦点距離、開放f値ともに同じ。ゆえに比較されやすいか。
この薄さで距離計連動式にしたことに、米谷さんの執念を感じます。その分性能面で割を食ったという説もあり…わたしがそう意識したことはないものの。

早速撮ってみた

試し撮り、このところ指定銘柄のKodak ColorPlus 200を使用。
現行品では、富士の100に次いで安い(おしゃま調べ)。
ISO200という感度がなにかと使いやすいし。黄金の中庸?とでも言ったらいいのか。
Agfa vistaplus 200を終売まで愛用していた身としては特に。
そして入手しやすい。いまとなっては、富士よりも。

一脚を手に夜間散歩

届いた日の晩に、さっそくファーストロール撮り始めたくて
Velbonの一脚(これも◯タムラでだいぶ前に買った中古)にミノックスをセット、トレッキングを装ってコンビニまであるいて出かけたのであります。

このカット、20秒くらいシャッター開いていた。
実際はこんなに明るくない。薄暗くて怖い人には怖いくらいの場所でしたが、さっそく最長30秒の実力を見せつけてくれました。
縮めたままの一脚を路面に押し付けてしゃがんでましたが、20秒そのまま固まってるのはきつかった…笑
たまたま車も人も通らなかった。
ツートンカラーの車がきたら職質ものでしたが。

まだ多重露光は一切していませんが、早速コマがかぶりましたな。
これと隣接するカットのみでしたが。
にしても、いまどきのLED街灯は眩しいよね。

無限遠のテスト

うーむ…こんなに曇ってたかなあ…
快晴ってわけでもないときでしたが。
とりあえず無限遠は合っているようです。

近接撮影テスト

喫茶frameさんで、飾ってある紅花が目の前に飾ってあったので撮影。

0.7m
1mくらい

絞りは開放だったのですが、一枚目以外はなんとか(偶然だろ)合ってますね。

とある日曜日のツーリングで

まずは震災遺構 仙台市の旧荒浜小学校ちかく、深沼海岸付近にある貞山運河の橋の上から。

手でハレ切りをしてみたつもりですが、この天気だと意味ないか…

仙台港をかすめて、多賀城市の陸前山王駅から分岐する、仙台臨海鉄道の踏切へ。
誰が渡るのだろうという、利用者ゼロに近い踏切(あちら側は川だし)。
立っている場所は、三陸自動車道(仙台松島道路)の橋桁の下。
なにかとお気に入りスポットだけど、逆光補正の存在を忘れていた…でも全体にシャープで、緑色の色彩が濃いと思いませんか。


渡ったら戻って来るしかない。
トマソンかも知れない。「純粋踏切」とか。

お次に立ち寄ったのは、松島町内の「西行戻しの松公園」。
町道松島パノラマ線という旧有料道路沿いにあります。

この日は午後から雨の予報で、じっさい15時位から仙台は雨になりましたが、このときは曇ってはいるものの明るかった。
しかし眺望はこんなものですかね。
西行戻しの松に至っては、まったく眺望がきかないので映えないから撮っていません。

近くのこんな木蔭のほうがあたしには刺さりました。

廃道っぽいあやしげな雰囲気が良い。

この日の目的地は、ここから1kmもないところで開かれていた「マツシマ雑貨市」。

知り合いのブローチ作家さんのブースにおじゃまして、いろいろお話しを伺いました。

ボケ味を試す

曇り空をいいことに、絞りを開放にしてみたのがこちら。

目測で合わせるのに自信なかったものの、なんとかなってますね。
そんなに寄れないこともあり、まあこんなものでしょう。
ほんとにボケを撮りたければ、一眼レフ買いましょうね。

ストリートスナップも

といいつつまずは看板を持ってくるやつ。

定焦点マークに合わせて、絞りをf8にして撮影。
少し離れるとやはり合焦してませんね。
5m以上離れたら無限遠でいいようです。

ゴールはいつものカメラ屋さん


仙台はカラーネガ現像即日仕上げのお店があるだけ、恵まれているんでしょうね。地方都市としては。
カラーにかんしては、現在はここですべて依頼しています。
カメラ以外にもマステとか雑貨も置いています。
カメラの取説コーナーもあります。一冊数百円で買えるので、じぶんのカメラの説明書があればラッキーです。
中古カメラ販売と買取は当然行っています。
仙台の中古カメラ、フィルム好きは一度ならずお世話になってるはずです。

当たりでした

如何でしたか。
説明多めでうるさかったかもですが、作例自体はシャープかつクリアな感じと、しっとりとした色合いが好ましいと思ったおしゃまです。
快晴時の色再現など、まだ今回試せなかったことはありますが、そこは逆光補正共々、これからの季節、夏になったら存分に試してみたいところです。

35ELのときより落札価格が吊り上がってしまったので(ついヒートアップしてしもた)どこか不具合があったら困ると心配でしたが、杞憂でした。

こんどは長く愛用したいと思います。

お読みいただき有難うございました。
これからの時期も、みなさまにとって良いカメラライフを。


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