子どもにはアハ体験をたくさんさせたい
子どもには色んな経験をさせてあげたいという親は多い。
私もそうだ。
そう思うのは自分の息子だけではなく、仕事で関わる子も含まれる。
子どもにはみんな、アハ体験をたくさんさせてあげたい。
アハ体験というのは、ドイツの心理学者カール・ビューラーが提唱した心理学上の概念。
ドイツ語で「Aha-Erlebnis」という。
「Aha」は「なるほど!」「へぇ~!」という感動詞。
「Erlebnis」は「経験や体験」を意味する。
つまり、これまで理解できなかったことが突然理解できたり、ひらめいたりする体験のことだ。
全然解けなかった数学の答えが急にわかった時などはこれに当てはまると思う。
乳幼児期から幼児期は、日常の中でもたくさんの初めてが溢れている。
私はその中で、気づきを得られるきっかけ作りをたくさんしてあげたいと思っている。
例えば、赤ちゃんは生まれてすぐは自分の手を認識していない。
口に手を入れるのが意図的ではなかったのが、ある時急に手をじーっと見つめるようになる。
生後3ヶ月頃に見られることが多いこれは、ハンドリーガードと言われるもの。
自分の手というものの存在に初めて気づいた、大きな成長の証だ。
もう少し大きくなってから、1歳になってすぐに初めての大きいプールへ。
そこで、クジラの噴水を発見。
水が出ているところを手で塞ぐと目の前から水がなくなる。
手を離すとまた出てきた!
水は流動的なもの、なんていう難しいことはもちろんわからない。
でも、自分の体で触れて経験することで「掴めないけど変化する冷たいもの」と感覚的に覚えられる。
これらの経験が意味付け。
そしてその意味と「みず」という音が結びつくことで、初めて頭の中の辞書に入っていく。
表出に関しては、
辞書から言葉を引っ張ってくる
声帯や口の動き(発声や発音)を上手く動かす
なども関係するので、日々声を出していることや食べる時に口をしっかり使うなども重要だ。
今あげたのは言葉の発達に関してだけど、そういった色々な体験における気づきは情緒の発達にもいい影響がある。
子どもが気づいた時は「〇〇だね!楽しいね!」と声をかけるのも意識したい。
同じ物を見て、同じ体験や感情を共有することは信頼関係も育まれる。
頻繁に特別なことをするのは大変だ。
でも、子どもにとっては毎日が大発見の連続。
少しでも日々の生活の中で楽しい発見ができるように関わりたいなと思う。
子育ても、仕事でも。
ここまで読んでくださり、ありがとうございます。
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