難病と診断されたら地獄の日々が始まった。
初めまして。おすずです。
タイトルを見て来ていただいた皆さんは、この「難病と診断されたら地獄の日々が始まった。」というタイトルを見た時にどのような感想を持ったのでしょうか?
「難病とはお気の毒なことだ」
「どんな地獄なのだろう?」
「難病になったことくらいで地獄なんて」
色々と感じて想っていただいたことと思います。
正直、このタイトルにおいて一番重要な部分は、「難病」でも「地獄」でもなく、
「診断されたら」という点です。
『どういうことだろう?』
そう感じていただけた方は、ぜひ、最後まで読んでいただけると嬉しいです。
生きるのはツラい
私が「生きるのはツラい」と思い始めたのは、小学校に入るよりもだいぶ前のことだったと記憶しています。
朝起きたとき、どんなに早く寝ていても
「もう朝か、起きるがツラい」
と毎日のように感じていました。
そして、毎日毎日重い頭や体をどうにか起こして、やっと食卓まで降りて、
「朝からなにも食べたくない」
と思いながら、母が私にものを食べさせようと奮闘する姿に辟易していました。
時には、キラキラとうごめく視界と共にやってくるこめかみの痛みにメソメソと泣き、
またある時には、どうにも耐えられない腹痛や吐き気でトイレを占領していました。
出先で頭痛や腹痛に襲われれば、家族の予定は中断し、私の「弱さ」と「甘え」に家族もろとも疲弊する日々を送っていました。
…いえ、いまもなお、その日々の途中です。
信じる家族
このような、少し「弱くて」「甘えん坊」のわたしにたいして、家族たちは本当によく支えてくれました。
どこが痛い、と言えば、街の小児科を巡っては、できうる限りの検査と治療を受けさせてくれました。
いくら、診てくれる先生たちに
「お母さん、子どもは片頭痛にはなりませんよ」
「お母さん、この子はまだまだ甘えたいんですよ」
などと言われても、
家族、特に母は、
「頭痛持ちだからね。ツラさも分かるよ。本当に痛いんだよね」
と、いつも私の主張を信じてくれました。
病院に行くのはツラい
病院の先生にたいして痛みやツラさを訴えても
「甘えだ」「嘘だ」
と柔らかく言われ続けると、いよいよ私自身の中でも
「世の中の人は痛みを我慢している」
という結論に至るしかありません。
この痛みが嘘だ、とはさすがに思えません。
ただ、この程度でも痛いと感じてしまうのは「私が敏感だからだ」と思うようにしました。
小学校の低学年のうちには、市販の痛み止めを飲みながら、重怠い体を引きずるように登校していました。
病院に行けば、医師はまた、私の目の前で
「お母さん、この子は甘えん坊(嘘つき)ですよ」
と優しく諭すでしょう。
私には喘息の兄弟がいましたが、
風邪やらウイルスなんかに同時に感染して、私の方がよほどツラそうにしても、
医師はいつも、私のことは後回しでした。
難病と診断されて
生きるのはツラい、と感じ始めて、20年以上経ったある日、些細なきっかけから難病と診断され、
「そのツラさのほとんどが難病の症状かもしれない」
ということが分かりました。
その難病の名前は「ベーチェット病」です。
何らかの原因で全身の至るところに炎症が起きてしまう難病で、指定難病にもなっています。
私の場合、血液検査に引っ掛からず、典型的な症状に乏しいタイプでしたが、色々な症状と検査結果を照らし合わせると、その病気で間違いないらしいことが分かりました
診断された時は、悲しみやショックよりも
「やっぱりなぁ」
「妥当だなぁ」
という気持ちの方が大きかったです。
否定され続けた痛みやツラさをやっと認めてもらえて「むしろ嬉しい」とさえ思えました。
地獄の始まり
しかし、診断されたことで、いままでとは違ったツラさが始まってしまいました。
実は、私が診断された時、炎症が内臓にまで及んでいて、腸の一部に潰瘍ができていました。
「この状態は大変危険だ」
ということで、すぐに入院して治療を始めました。
このときの体調は、正直、
「良くはないけど、私の生活ではよくある不調」
という程度でしたが、経過によっては命に関わる事例もあると知り、治療を受け入れました。
治療はツラい
治療を始めて分かったことは、
「治療することはつらい」
ということです。
・薬を毎日飲む
・定期的に通院する
・難しい病気の治療薬には副作用が多い
なにより、たいして良くならない。
「治療したら元気になれる」
そう思ってしまったけれど、そんなこともありません。
治療を始めて1年以上経ちますが、
病状は横ばいです。
横ばいで抑えるために、
・毎日服薬して
・定期的に通院して
・定期的に点滴して
・副作用に耐える
体感的にはプラマイゼロです。
「ここは地獄だ」
そう思わ去るを得ない日々です。
あとがき
学生ぶりにこんなに長いこと自分の気持ちをつらつらと書きました。
難病になって2年生、正確には、診断されて2年生。
外側の具合の悪さには慣れているけど、自分の情動に飲み込まれそうになった時に、ここに何かを書き記していこうと思います。
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