![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/124993276/rectangle_large_type_2_ce74dbc2ea34be1bc4b5a7c6234981c9.png?width=800)
国立西洋美術館にて、芸術に触れる
ハロー、u子です。
お江戸へ行ってまいりました。
美術館巡りをするはずが、大好きなお寿司と築地本願寺で時間を使ってしまい……上野にある「国立西洋美術館」にねじ込みました。
国立西洋美術館では、企画展「パリ ポンピドゥーセンター キュビスム展―美の革命」を開催。しかし、閉館まで2時間弱ということで断念。
さらに言えば、お隣にある上野の森美術館で開催されているモネの企画展も狙っていたのですが、こちらは入口付近に群衆が出来ており断念。
ということで、常設展を楽しむことに。
メモがてら好きだった作品を紹介していきます!
よろしければリンク先で作品を見ていただいて、一緒に美術館を歩いている気分で楽しんでください。
「悲しみの聖母」
光と陰のコントラストがハッキリしていて、後光もあって、見るべき場所がすぐわかる。視線に迷う余地を与えない。
表情は「悲しみ」なんだけど、全体として見るとそこまで悲しそうに見えなくなってくるところが好き。鬱々とした独り言をSNSに垂れ流しているオタクみたいな感じ。結局元気やんwみたいな。狂ってるオタクほど好き。
それと、布の質感が柔らかくていい。包み込まれたい。
「聖アウグスティヌス」
どーんと大きくて、そこにいるかのような存在感。と思っていたのですが、調べてみたら140cmしかなかったらしい。うそでしょ!?
立体感がすごくて、浮き出てきそうなリアルさ。一方で、偉い人なんだろうな~と一目でわかる風格。赤いマントにゴールドの刺繍なんて絶対に強い。
リアルでありながら理想的、という不思議なバランスが面白かった。え、本当に140cmぐらいしかなかったんか?
「鳥罠のある冬景色」
パッと見、寒い冬の中にあるほのぼの風景。冬の風景好きなんですよね。
だけど、この絵はちょっと不穏。左には凍った道で楽しそうに遊んでいる子どもたち、右には鳥罠の近くに群がるカラスたち。解説を読んでみると、カラスと子どもたちは、同じ運命にあることが示唆されているそうです。急にコワ……。
北海道旅行で大雪ではしゃいだ後に、大雪による事故のニュースを聞いたときみたいな気持ちになりました。
「ソドムを去るロトとその家族」
色数の多さに惹かれました。鮮やかなのにまとまりがある、おしゃれコーデ上級者。ヒルナンデスの3色ショッピングで、強めの原色ばかり獲得していたのに優勝してしまう人だ!
ふと、臨床心理学では絵の左は過去/右は未来と習ったことを思い出しました。この構図だと逆ですよね。右から左へ移動しようとしています。
解説を読む限り、罪深き町のソドム(右)から逃げ出しているとのこと。昔はよかったのに、悪くなっちゃった町の過去/未来の構図だったのかな?と勝手に解釈しました。絵について考えだすと、記憶に残りやすいですよね。
「春(ダフニスとクロエ)」
好きだと思ったら、安定のミレーですわ。芸術に疎いながらも、1番好きな画家さんです。
農民が働いている様子とか自然を薄ぼんやりした暗めの色で描いているような作品が有名なので、こんなロマンチック?な作品は初めて見ました。こういうのも描けるんだ~!ふ~ん!おもしれ~男!!!
生々しい肉感はありながら、全体的にファンタジーっぽい可愛らしさがありますね。後ろにこっそり立っている神様の像?の表情が特に可愛くて好き。ゆるキャラにしてほしい。
「陽を浴びるポプラ並木」
冬の風景が好きと言いましたが、春は色合いがいいですよね~。ほんわかします。色だけで明るさや希望といったワクワク感が表現できるのは春の特権。花粉も飛んでこないし。
この絵をメモしていたあたり、よほどモネの企画展に未練があったんだろうな。大阪(中之島美術館)では2月から5月上旬までやるらしいので。春が来るのを待とうねぇ。
「純潔」
質感の書き分けが圧倒的だった。透け感のある薄い布、女性のふわっとしたお肌、赤ちゃんの柔肌、子羊の毛。ほとんどが白なのに全部の感触が絵から伝わってくる。本当に、白って200色あるねんな……。
この絵を見ていると、生まれたての甥っ子を大切にしようと誓ったときのことを思い出しました。つやつやふかふかの赤ちゃん。対して醜い自分。どうしても人間には欠陥があって、それでも善でありたいのが人間。純潔が傍にあることは怖い。だけど惹かれてしまう。
純潔とかいうタイトル、天才ですわ。
上位3つぐらいに絞って紹介したかったのに、全然まとまらなかったです。それぐらい見ごたえ抜群の常設展でした。
と、こんなもんで「芸術に触れる」と申し上げるつもりはございません!
最後のエリアでかの有名な「考える人」のレプリカを手で触れるコーナーがありました。ボックス型の蓋に隠された状態で、下から手を入れて触れられるようになっています。
国立西洋美術館では、「視覚に障害がある方が芸術に触れる」ことについて取り組んでいらっしゃるようで、その体験ができるとのことでした。
実際に触れてみて、どこの部分なんだろう?と考えました。元の形を知っているはずなのに見当もつかず……。自分の"知っている"の程度の浅さよ。
それと、指先から読み取れる情報量の少なさに驚きました。大好きな人達の顔に触れても分からないんだろうな~悔しい。
そんなこんなであっという間の2時間弱でした。大満足!
企画展ばかり注目してしまいますが、常設展だけを周るのも楽しいもんですね。
おしまい。