夕飯のアイスクリーム
好きな人が「きっと好きだと思うよ。」と、本を貸してくれた。
最近読んで気に入った小説らしい。
喜怒哀楽を受け取る感覚が乏しかったその人は、わたしと関わったことで心が動くようになったと言っていた。
36ページ読んだところでこれは好きだと思えて、その人のことももっと好きになった。
小説の主人公と同じように、わたしもアイスクリームを夕飯代わりに食べる。
なぜいけないのか、大人になった今でも分からない。
わたしには、その非常識を認めてくれる好きな人たちが周りにいる。間違いなく幸せ者だ。
世間一般の枠から外れた変わり者は、変わり者と群れては傷ついて孤独を選択してはまた群れて、そう生きていくのでしょうけれど。
わたしはそんな人たちが大好きですし、これからも人の弱さを大切に生きたいです。
頑張れ頑張れと笑顔で応援するだけじゃなくて、頑張らなくていい抗わなくていいとただ静かに言う人がいてもいいでしょう。
わたしは、それを必要としている人に寄り添いたいよ。
わたしは、幾度となくそんな感情に救われてきたんだ。
家族恋人友達。いろいろあるけど。
人との関係を表す名称なんてなくてもいい。
理解し合える人と、理解し合える分だけ。
やっぱりね、誰かと関わることにルールも常識もなかったんだ。
これまでずっとひとりで持っていた気持ちを、すべて肯定してくれた小説でした。
嬉しかった。
真夜中が好きな君なら、ひとりでいることが好きな君なら、きっと好きだと思うよ。
ひとりもいいけど、誰かといっしょにいるのも悪くないと思えてくるよ。
凪良ゆうさんの『流浪の月』という小説です。
ぜひ。
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