見出し画像

中国 × 再生可能エネルギー : 九大クリーンエネルギー基地

先日、中国の再生可能エネルギーの現状と今後についてお伝えし、再生可能エネルギーは「第14次5カ年計画」でもその推進が表明され、中国も国家として力を入れていますが、その発展のキーとなる「九大クリーンエネルギー基地」が以下のように指定されています。

1)松遼清潔能源基地 (風力、太陽光がメイン)
2)冀北清潔能源基地(風力、太陽光がメイン)
3) 黄河幾字彎清潔能源基地(風力、太陽光、火力がメイン)
4)河西走廊清潔能源基地(風力、太陽光、火力がメイン)
5)黄河上遊清潔能源基地(風力、太陽光、水力がメイン)
6)新彊清潔能源基地(風力、太陽光、火力、水力がメイン)
7)金沙江上遊清潔能源基地(風力、太陽光、水力がメイン)
8) 雅礱江流域清潔能源基地(風力、太陽光、水力がメイン)
9)金沙江下遊清潔能源基地(風力、太陽光、水力がメイン)

「清潔」はクリーン、「能源」はエネルギーを意味しますので、「清潔能源基地」でクリーンエネルギー基地、その前の太字にしているところは地名になります。風力、太陽光はどこでも注力され、基地によっては水力やときには火力も注力されるという形になっています。

上記それぞれの基地を地図上で表すと以下通りになります。

画像1

北から内陸に向かって円を描くように基地が配置されているのがわかります。

ちなみに、海岸沿いには水色と赤色のアイコンが並んで配置されていますが、こちらは洋上風力発電と火力発電になりますが、洋上風力発電も以下4拠点が重点区域に指定されています。

1)福建海上風電基地
2)浙江海上風電基地
3)江蘇海上風電基地
4)山東海上風電基地

福建省浙江省江蘇省山東省の沿岸がそれぞれ重点地域になっています。

日本では代替え可能エネルギーに関しては、分散型の地産地消などの提供モデルも推進されていますが、「区域を跨ぐ輸送能力」を強化していくことも表明されているので、ある程度中央集権型を中心に、中国では再生可能エネルギーの普及が促進されていくのかもしれません。

先日も少しお伝えしましたが、中国エネルギー状況は以下通りになっています(2020年末時点)。

画像2

設備容量で56.6%、供給容量で67.9%を火力発電が占めており、再生可能エネルギーはそれぞれ41.1%、27.3%という割合です。

2030年までにCO2排出ピークアウト、2060年までにCO2排出実質ゼロを掲げる中国ですが、次回以降ではもう少し細かな中国各省における各再生可能エネルギーの状況などもお伝えしていきたいと思っています。

※参照サイト(中国語)
国际能源网 : 重磅!九大清洁能源基地来了
新浪看点 : 图解丨十四五大型清洁能源基地布局示意图
智汇光伏 : 习近平:构建以新能源为主体的新型电力系统!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?