ワンスターの二次面接に臨む皆さんに知っておいてほしい「裁量権」のお話
※最終更新日:2023年3月13日
一次選考の通過、おめでとうございます!
皆さんが選考に進んでくださったこと、そして一次選考を通過されたことを、ワンスターの社員一同、大変嬉しく思います。
さて今回は、選社軸としてよく耳にする「裁量権」について、お話したいと思います。少し長くなりますが、とても重要なことなので、ぜひ最後までご覧ください。
0.裁量権とは
最近、「裁量権がある会社に行きたい!」という方が多くなっています。裁量権を求めて、ベンチャー企業を志望する学生も少なくないでしょう。
「裁量」という言葉を、辞書で調べてみると・・・
「裁量を持つ権利=裁量権」と解釈して、概ね問題ないでしょう。
1.裁量権を都合よく解釈していないか?
では、裁量権に対する一般的なイメージはどうでしょう?
数多くの面談・面接を行ったことでわかった、学生の皆さんが持つ裁量権のイメージは、だいたいこんな感じです。
これらが間違っているとは言いません。辞書上の定義とも大きくズレてはいません。ただ、「とにかく自由にやらせてもらえる」と、都合よく解釈されている方が多いのも事実です。
裁量権を正しく理解するために、以下を知っておく必要があります。
・・・
■ 裁量権には「程度」がある
裁量権には程度があります。選社軸に裁量権を挙げる方はたくさんいますが、程度が曖昧な方がとても多いです。その証拠に、選社軸に裁量権を挙げた方に対して「どのくらい裁量権がほしい?」と聞くと、はっきりと答えられる方はほとんどいません。
「程度とは何か?」を理解するために、裁量権を因数分解していきます。
この3つの要素の大小により、裁量権の程度が決まります。
さて、これを踏まえると「裁量権のない会社なんてない」と思いませんか?そう、裁量権とは「有無」ではなく「程度の大小」で考えるべきなのです。
求める裁量権の程度が曖昧な方は、「入社一年目に求める裁量権の程度」をぜひ考えてみてください。ワンスターに限らず、あなたと志望企業の裁量権の程度をすり合わせて置くことは、入社後のギャップを生まないために、とても重要なことだからです。
■ 裁量権と「責任」は表裏一体
裁量権を持つとき、同時に持たなければならないもの。それが「責任」です。ここで言う責任とは、「会社の責任」ではなく「自分への責任」です。
引き受けたタスクに対し、「100%の責任を持てるかどうか」が、成長を考える上で非常に重要です。これがなぜかを解説していきます。
そもそも、会社が裁量権を与えるときに、能力が「10」の人に対して「10」の裁量権ではなく、「10+α(期待値)」の裁量権を与えます。裁量を得た人は、今の自分にはない能力の「+α」を埋めるため、行動しなければなりません。主体的に行動し、困難を乗り越え、やり遂げた人でないと、成長することができません。
では、主体的に行動できる人と、そうでない人の違いがどこにあるのか?それは、自分が任された裁量を、成長の機会と捉え、100%の責任を持てているか、否かです。
そのため、ワンスターのリーダーは部下をマネジメントする際、過度な介入を行いません。なぜなら、過度な介入は、裁量の当事者である部下の責任を分散させ、部下の成長機会を奪っていることと同じだからです。
また、100%の責任を持って、必死になって取組んだとしても、うまくいくとは限りません。いやむしろ、+α(期待値)の比率が大きいほど、失敗することのほうが圧倒的に多いと思います。
このとき重要なのが、失敗を失敗として終わらせないことです。「なぜ失敗したか?」を徹底的に考え、同じ失敗を繰り返さないための行動を起こす。このプロセスこそが成長するために重要なのです。
成長の歯車は、100%の責任を持つことから回り始めるのです。自分への責任を放棄し、誰かのせいにしたり、環境に依存する人はいつまでたっても成長できないと、断言できます。
■ 裁量権は「平等」ではなく「公平」
この言葉の意味を正しく理解するために、例をあげます。
さて、どちらが平等で、どちらが公平でしょうか?これは簡単ですね。①が平等で、②が公平です。この例で、平等と公平の違いを整理すると以下となります。
この例で、公平の条件を「プロセス」「結果」「信頼」だとすると、条件をより満たしているAくんに、大きな裁量権を与えることが公平であると言えます。
伝えたいのは、ここからです。
答えは、「BさんよりAくんに大きな裁量権を与えることが公平」です。なぜなら、Aくんのほうが「信頼」の条件をより満たしているからです。
仮に、Bさんが「努力もしているし結果も出しているから、Aくんと同等の評価をしてほしい、裁量権を与えてほしい」と主張したとしても、チームの公平さを保つのであれば、Bさんの主張は認められないのです。
裁量権は「平等」ではなく「公平」。この意味を正しく理解し、公平な環境下で能力を高め、自ら裁量権を掴みとる。裁量権を待っている人には、微々たる程度しか与えられないのです。
・・・
いかがだったでしょうか?
ちなみに、上記3つについて会社側から学生の皆さんに対して伝えられることは少ないと思います。なぜかというと、社会に出ると、これらは「当たり前のことすぎるから(言うまでもないことだから)」です。
2.覚悟を持とう、話はそれからだ。
ここまでお話した内容を踏まえて、最後にお伝えしたいことが二つあります。
一つ目は、「裁量を持つということは、めちゃくちゃしんどい」ということ。これは、ここまでの話を聞いてなんとなく分かりますよね?
筆者は、ワンスターに新卒入社して3年目で、立ち上げ間もない関西支社の営業責任者を任されました。関西支社に着任時、社員は筆者の1名だけ。関西支社を拡大させなければならないことの重圧の中、わからないことをすぐ聞ける上司もいない。仲間として迎えた後輩たちを不幸にしてはいけないという想い。あらゆる感情が複雑に絡み合い、とにかく苦しかったです。
ただ、この経験があったからこそ自分を成長させることができたと、胸を張って言えます。と同時に、その裁量を与えてくれたワンスターに、心から感謝しています。
また、これは筆者にだけ言えることではありません。ワンスターにいる社員全員が、同じように裁量権を持つことの苦しみを背負い、自らの力で乗り越え、成長し続けています。
裁量権を持つことの責任、その重圧を乗り越えることでしか「圧倒的な成長」を遂げることができないのです。
二つ目は、「裁量権を持つ覚悟はありますか?」ということ。
ここで言う覚悟とは、「成長への責任」すなわち「自分の人生への責任」を持つという覚悟です。
自分以外の何かに依存せず、圧倒的な当事者意識と自責の念を持ち、自らの人生を切り拓くという覚悟を持てますか?
この覚悟を持てないのであれば、選社軸に「成長」や「裁量権」を置くことは、やめておいたほうがよい思います。
なぜなら、あなたの人生において「成長」はさほど優先順位が高くなく、「成長」よりも高い軸を優先したほうが、あなたにとってベストな選択になるからです。
さて、これからみなさんは複数の企業の中から「入社先を決める」というタイミングがくると思います。
それこそが最初の「覚悟」のタイミングですね。
裁量権をもって働くとなった際に、必ず求められる力が「意思決定力」です。
特にベンチャー企業などは「正解がないこと」「誰も挑戦したことがないこと」に対して意思決定をしていくタイミングが多くあります。
入社先を決めるのも同じです。
軸をもって企業を選び、良いなと思う企業をいくつか絞るところまでできたら、あとは「意思決定」だけです。
「この会社にいけば絶対に自分の望む未来が手に入る!」という選択肢は存在しません。
どうなるか分からない、そんな不確実な環境下においても「この選択を正解にする」という覚悟をもって意思決定できる力が「意思決定力」であり
何よりも大切なのが、その選択を正解にするために行動し続けることです。
特にベンチャー企業に入社をすると、こういった「不確実な環境でも意思決定をして正解にしていく」場面が多くあります。
「裁量権を持つ覚悟」のあるみなさんであれば、この最初の「意思決定」もできると信じています。
3.さいごに
いかがだったでしょうか?
学生の皆さんにとっては、少しシビアな内容だったかもしれません。
正直、このお話をすることは、とても悩みました。この裁量権のリアルを知ったことで、ワンスターの選考を辞退される方が、一定数いらっしゃると思います。
ただ、誤解を恐れず言うと、それで良いと思っています。なぜなら、ワンスターの理念にある「Win-Win(かかわるすべての人の幸せ)」の価値観に則っているからです。
裁量権を持つ覚悟がないまま、ワンスターに入社した場合、その方は幸せな状態で働き続けることができず、ワンスターに入社したことを後悔すると思います。これってWin-Winであるとは言えませんよね。
ワンスターと学生の皆さんが「Win-Win」な状態であるために、あえて今このタイミングでお伝えさせていただきました。
さぁ、次回は二次面接ですね!
改めて自分の志を見つめ直し、二次面接に臨んでいただけますと幸いです。皆さんにとって幸せな就職活動になることを、心から願っております。
ワンスター一同
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