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洗剤はお掃除の調味料!

洗剤はただの道具の一つです。


料理って自分でやって。失敗すると「あー!焦がしちゃった」とか
「うわっ!まずっ!」失敗した!と自分やその作った「人のせい」にしますよね?

お掃除はなぜか違います。
失敗すると「オタクの洗剤は落ちない」「言われたとおりやったんですけど?」と半分キレ気味に連絡があります。つまり「道具のせい」にするんですよね。

もしかしたら、お料理のように焦がしてしまったり味付け間違えたり。
お掃除もそうだったかもしれません。塩と砂糖間違えただけで料理は大失敗です。
洗剤だって、同じです。塩と砂糖のように使う洗剤を間違えたら大失敗するんです。
なので、私はよく言います。

洗剤は魔法ではありません。スポンジやブラシと同様でただの道具の一つです。

お湯で野菜を茹でただけでも、料理は成立します。同様に雑巾を濡らして絞って拭いただけでもお掃除は成立します。
その行為をブーストさせるのが調味料であり洗剤なんですね。

なので、プロと同じ洗剤を用意したからって、結果が一緒になるはずありません。
プロと同じ包丁用意したからって同じように見事に包丁を使いこなせますか?

無理です。その道具を扱う経験値や知識が必ず必要です。
私はギターを弾きますが、有名ギタリストのセッティングを渡されて同じ音が出るかと言うと絶対にむりです。

洗剤はお掃除の調味料。結果はあくまでもお掃除される皆さんの行為の延長です。
経験あってこそ道具が生きることを考えてください。

足し算洗剤が良くない理由。


カップラーメンはどこまでいってもカップラーメン

また食べ物で説明しますが、みなさんはラーメンはお好きですか?
僕は大好きでランキングがあるぐらい。
なので、カップラーメンも食べます。値段も違います。味も違います。

では、そのカップラーメンに醤油や塩を追加したらどうでしょうか?

ただの、濃いカップラーメンができあがっておしまい。

結局、バランスを崩して本来の役割を失います。

本当のラーメン職人だったら、出汁からこだわって1から作るんです。
その場で原料からつくるんです。味噌ラーメンだって塩ラーメンだってその場で作るから作れるんです。

お掃除業者界隈にはたまに、見様見真似でカップラーメン醤油味に味噌を入れて味噌ラーメンを作ろうとする人がいます。つまり「足し算洗剤です」
つまり、バランスよく仕上がっている洗剤にプラス添加してただ濃い洗剤を作って環境負荷をかけながら余分な成分を犠牲にしてしまっているだけなんです。

わからなくもないです。これだけ自由に何でも手に入る時代なので試したい気もわからんでもありません。

でも気をつけて欲しいのでここに追記しました。やって良いのは熟練工のみです。

洗剤の成分に表記されている以外に洗剤レシピは詳しくデザインされています。
凍結試験や分離しないか。洗浄効果が効率よく最小限で得られるか。中に沢山の技法が隠されています。なので、0.01%のズレで洗剤として不完全なものができあがってしまうのです。

例えば、弊社の技職人魂シリーズ「風呂職人」は7300現場の賃貸物件退室後の物件で開発しました。
なぜ、そこまでやり込んだかというと、濃ければ落ちるわけでもなく落ちるけどすぐに劣化してしまったり、害になったりとい最小公約数を見つけるとそこまでやり込む必要があったのです。

それを現場で、混ぜものを入れて崩されると全てに効果がでません。
そんな洗剤も中にはあるんです。


7300現場を乗り越えた風呂職人

包丁を極めてから見えるもの

調味料は道具の一つです。包丁がうまく扱えるように。食材をうまく見極めて頭の中で想い描けるように。そうなってから初めて味付けって理解できるようになるものです。そこから調味料を考えても良いと思います。まずはポン酢でいいじゃありませんか。

洗剤も一緒です。まずは手に入る完成品と道具と自分の腕と。そこで経験を積んで、初めて洗剤のことを知っても遅くはありません。最初は廉価洗剤でいいじゃありませんか。
時間がかかって、失敗して。悩みに悩む時間は絶対に誰しもが必要です。
私はスタートアップの時は毎回マジックリンを買って必死に人の3倍かけて施工してました。
それからプロが使うものを使用するようになりました。市販廉価洗剤を使って施工しているからとクレームになったことはありません。

私は、お掃除のプロが現場で開発した洗剤「技職人魂シリーズ」の開発者ですが、
それでも道具の一つとしか考えてません。ただのハードです。
プロが作った調味料をレトルトにしたようなものですので、限りなくその場で素人をプロに近づけることはできますが、そこからは腕です。

スペックマジックに要注意!

よく聞く成分が入っているから落ちる?
これも落とし穴なので、追記します。
先程申しましたように、洗剤はバランスです。男性がひっかりやすいのが、
「スペックマジック」です。◯◯成分がA社よりもB社のほうに多いからこっちのほうがよく落ちる。そんなことありません。

時速何百キロでるレーシングカーと80キロしかでないミニバン。
レースするなら前者ですが、家族でお出かけするなら後者です。
昔の言葉でいうと「便所の100W]です。

果たして、その激強成分が10%入っているからってその洗剤が落ちるとは
思えません。逆に少なくしたほうがビルダー(助剤)が効いて落ちることなんか
しょっちゅうあります。
ぜひ、成分だけを見たスペックマジックに騙されないでください。

とはいえ必要な道具の性能。

と、さんざん厳しいことを書いてきましたが、実は道具の性能で助けられるものもたくさんあります。
お掃除歴25年の私と、昨日入ってきた新米さん。
体育館ほどの床を拭き掃除するのに、私が雑巾一枚でゴシゴシやるよりも、幅広のモップを持った新米さんのほうが遥かに仕事量は多くなります。

このようにものにより道具の性能がダイレクトにでるものもあります。
歩くよりも自転車。自転車よりも車が早い。電車と飛行きは比べ物にならないぐらい移動量は多いですが、近所のコンビニ行くのに飛行機は乗れませんよね。

バランスを持った道具選び。これが洗剤であり、お掃除の道具の選び方です。
あくまでも洗剤は調味料。みなさんの使い方で、大きく化けます。


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