OSOCU

地域に長く続く素材や手仕事に着目したモノづくりをしています。地元愛知県の知多木綿、名古…

OSOCU

地域に長く続く素材や手仕事に着目したモノづくりをしています。地元愛知県の知多木綿、名古屋黒紋付染、有松絞などをよく使います。ローカルな循環経済や多様な働き方にも興味があります。2024年4月より公式ページとして運用中。代表:谷 https://www.osocu.jp/

最近の記事

長く続くものを日常に:ローカルな生地や職人に着目する『OSOCU』の活動に込めた願い

服は、生きる上で欠かせない存在。ファッションとして楽しむ人もいれば、日常生活を行うために必要という理由で服を着用する人もいます。 様々なアパレルブランドから毎シーズン新作が出ている一方で、『OSOCU』は、”おそく”作る(新作にこだわらず、良いものを磨きながら長く作る)をコンセプトに掲げたブランドとして活動中です。 『OSOCU』では、地域で長年にわたって受け継がれてきた技術や素材を落とし込んだアイテムを展開。4月より『OSOCU』のこれまでの振り返りや実現したい未来、ア

    • 日本の昔の服、サッパカマのルーツをたどる

      今日は5/7からスタート予定のSAPPAKAMA(サッパカマ)プロジェクトの余談を書きます。 本題ではない(おそらく多くの方は気にしない)部分なので、プロジェクトページには書けなかったですが、個人的には新鮮な体験だったので。 まず、サッパカマは「猿袴」の方言だそうです。 なので、ルーツを探るべく、猿袴を検索。 画像も含め案外色々出てきます。 その中でルーツっぽいものに触れていたのがこれ。 明月記という書物に記載がある様子。 早速次は明月記を検索。 Wikipedia

      • 服の原価公開の話

        また少し間が空いてしまいました。 服を作るうえでの情報の2つ目 2)費用情報 の話です。 いわゆる原価公開をするかどうかという部分ですね。 個人的にはすればいいというスタンスです。 一方で、原価公開をアピールポイントにすることに疑問を持つ意見も認識していて、これも理解できるなと思っています。 つまり、原価情報を公開することは賛成だけど、それを商品のアピールポイントにすることにはやや疑問(反対ではない)、というのが正確な立場です。 最大の理由は原価を隠すメリットが無

        • 取引先情報をオープンにするということ

          前回、服の透明性を考えた時に、取引先情報はオープンにしていいのではないかという話を出しました。 ここに関して少し深堀をしたいと思います。 まず、前提として、この視点は繊維業界における非上場小規模企業の視点です。業種にもよりますが、10億前後までの規模でしょうか。100億以上規模であればまた違うかなとも思いますし、上場企業は当然該当しません。 その上で。 どこと取引しているのか、服であればどの工程をどこに依頼しているのか、 はオープンにする方が良いと考えています。 理

        長く続くものを日常に:ローカルな生地や職人に着目する『OSOCU』の活動に込めた願い

          服の生産の透明性について

          先日、会社で新たにやっていることの強みを考える機会があり、その一つが 「透明性」 かなと思ったので、その辺の整理をしてみたいと思います。 入社した13年前、事業としては中間業を長年やってきていて、仕入先や販売先をできるだけ知られないようにすることが大事、という雰囲気を感じました。 会社が、というよりも業界がそういう感じなのかなという印象だったことを覚えています。 でも年月が経つにつれ、わざわざ隠すほどの情報か?ということまで隠していて、結果それが様々な業務のボトルネック

          服の生産の透明性について

          服の地産地消について

          2021年春に実施したmakuakeでのクラウドファウンディングで、服の地産地消を掲げました。(クラファンページには書きませんでしたが、前回のnoteに記載しています) 自分たちの振り返りのためにも、これについて今一度書こうと思います。 きっかけは使い続けてきている知多木綿という生地で何かプロジェクトをしようという思いつきです。 元々、デザイン・素材・生産背景を大事にするのはもちろん、それに加えて、ただ作って出すだけにならない何かテーマが必要だとずっと感じていました。

          服の地産地消について

          どこの誰が作った服を着るのか

          久しぶりのnoteです。 今回はいつものアパレル小規模生産の話から派生して、 私が関わるOSOCUというアパレルの話をします。 ******************************** 突然ですが質問です。 今、これを読んでいるあなたが着ている服は どこの国でどの工場が作ったものですか? おそらく多くの人が気にも留めない点なのではないかと思います。 でもあえて、そうした目に見えない部分のデザイン(生産の設計や素材の背景)に注目した服との付き合い方を提案

          どこの誰が作った服を着るのか

          【自己紹介記事】名古屋のとある繊維会社のトライアル

          初めまして。 140年以上続く繊維会社の6代目であり、伝統工芸や手仕事に着目したモノづくりをするツムギラボを運営するタニカヅオと申します。 漢字が読みづらく、読まれたことが無いので、最近は会社本体の仕事でない場合はカタカナを使うことにしています。 規模は小さくても持続可能なアパレルの仕組みに興味があり、自分自身でも服作りを実践。また複数の服作りの支援(昔で言う振り屋)も個人的にしています。 前職は船井総合研究所というところにいて、繊維業界とは全く無関係の仕事をしていた

          【自己紹介記事】名古屋のとある繊維会社のトライアル