平家物語から思ふこと
コロナウイルスが流行する2年前、私は地元広島の厳島神社を訪れました。
夕日に照らされた鳥居と人々。
この光景はなんとも言葉にできない美しさでした。
厳島神社は、鎌倉時代に活躍していた平清盛が厚く信仰した場所。
清盛も900年前、同じ光景を見ていたのでしょうか。
今回は、平清盛が登場する平家物語に少し想いをはせてみました。
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平家物語 冒頭(引用: P+D MAGAZINE)
祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。
(祇園精舎の鐘の音は、この世のすべては絶えず変化していくものだ(=諸行無常)という響きが含まれている。)
沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす。
(沙羅双樹の花の色は、どんなに勢い盛んな者も必ず衰えるという道理を示している。)
奢れる人も久からず、ただ春の夜の夢のごとし。
(世に栄えて得意になっている者がいても、その栄華は長く続くものではなく、まるで覚めやすい春の夜の夢のようだ。)
猛き者も遂にはほろびぬ、偏ひとへに風の前の塵におなじ。
(勢いが盛んな者も結局は滅亡してしまうような、風の前の塵と同じである。)
900年前の物語だけれども、今の私たちが学ぶべき要素が多くあると思います。
特に私が感じるのは、今いる地位や場所に満足して、周りに感謝したり、向上する努力をしないと、滅びてしまうということ。
諸行無常…この世の万物は常に変化して、ほんのしばらくもとどまるものはないこと。人生の無常。
そう、何一つとどまるものなどないのです。
社会も、人々も、自分を取り巻く環境は常に変化し続けている。
だから自分を見失ってはいけない。
自分が大切にしていきたい価値観は何なのか。
守りたい人は誰か。
一瞬の功績に奢ることのないよう「自分の生き方はこれでいいのか」と自分に問いながら。
一瞬一瞬を大切に生きていきたいですね。
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