後輩

後輩が出来てはいなくなり、また出来ては飛びの連続で入社2年目でベテランと呼ばれていた。
そんな会社は初めてである。

試験には合格したので実績を積み始めていたのだが役職者や先輩までどんどん人が辞めていくので繰り上がり式に担当者が私となるとクライアントが喜んでくれる妙な立ち位置となった。

後から知ったのだがあの最初の試験はよっぽどでないと落ちないものらしい。
それなのに私より後に入った子達からバタバタと落ちる事が頻発した。
1/6程度しか研修をしてくれなかった私からしたら謎が深まる。
今思うと向いていない、センスがないのだろう。

そしてベテランになった為とある店舗に異動が決まった。
副店長として。
異動先は滅茶苦茶不潔で臭い店舗。
嫌だと抗議した。
その店舗にヘルプで入ると喘息を起こすから。
スタッフが働かないから立て直して欲しいとの要望。
役職も望んでいない、しかも家から1時間以上も掛かる店舗。
しかし勝手に話が進み結局異動となった。

仕事をしたくない人、その人に育てられた為それで良いと思っている職歴のない人が勤務している為本当にボロボロだった。
早番のその2人の初老は出勤して先ずご飯の時間。
そこから開店準備。
掃除を全くしない。
ローテーションで行う掃除も遅番に全て押し付ける為遅番の仕事がパンクし直ぐ辞める。
コイツ等に掃除くらいはしろと言っただけで「すぐ汚れるから意味がない」「異常だ」と言われたので私は「不潔な人が接客業をしている方が異常だ」と答えて全て上に報告した。
私の事を「潔癖症」と言う度に私はその初老達を「不潔な人」と返していた。
しかし掃除を強制するとクライアントからも少しづつ「店が綺麗になっていく」「前は臭かった」と言われる様になるのである。
この辺りからこの初老達も言わなくても掃除をする様になった。
匂いも汚さも感じた事がなかったらしい。
多分何かしらの障害があると今でも思う程にヤバイ人達。

私は今まで不潔な人と関わった事がないから知らなかったけど使ったペンのキャップすら締められない人はそういう感じなんだと知った。
私と一緒に遅番に入る人からは感謝された。
いつもダラダラして帰らないし、帰ってくれなきゃ店が滅茶苦茶で片付かないから困っていたと。
片付ける人が増えた事に対しての感謝だった。

そして迎えたコロナ禍である。

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