勉強会

休業明け、自分のペースで生活が出来た為私は痩せていたらしい。
全員に言われたから結構変わっていたんだと思う。
私が副店長として任されている店舗のスタッフは全員が太っていた。
仕事で動かないと太ると言い訳をしていた。
店に立つ者としてプロ意識の欠片もない人達だと未だに思っている。
出勤する事が運動だと本気で信じていたし。

独立した今思い返しても周りにあんなに意識の低い人は1人もいない。
だからこそ焦りがある。
もっと勉強しなきゃ、技術を磨かなきゃと。

私がこの会社で唯一の福利厚生と呼ぶ物に勉強会があった。
この会社独自のものではあるがしっかりと知識は付けられたし、講師は上司だから受講にあたって緊張もない。
それに上司からの評価にだって繋がる。
私はこの不潔な人達を働かせる為に店では会社・上司の悪口を言っていた。
「従っている振りをすればいい」「指示を聞かない奴に意見を言う権利はない」「文句があるなら取り敢えず一度従った上で意見をする」と伝えていた。
なので私が愛社精神等持ち合わせていない事を全員が知っていた。

流石は初老の人達、告げ口等子供みたいな事はしないのだ。
「私はこの勉強会の全部の講義を受けたら辞める」と伝えていた。
ここがきっと最後の勤務地となるだろうから。
目標までもう少し、何が何でもしがみつくと。
すると返って来る言葉は「何で休日の時間を割いてまで勉強会なんか出るの?」「意味あるの?」と。
スキルワーカーにとって勉強は常にし続けなければいけないものだと思っているがそれを理解出来ない意識の低い人達に何を言っても理解はされないだろうから適当に流していた。

そして最後の勉強会の日程発表と同時に申し込み。
これで遂にこの会社を辞められるぞと息込んで会場に着いて待っていると講師が忘れていて出張中。
本日は休講と開始時間に帰されたのである。
この時の講師は例の試験官。
本当に大嫌いである。

心が折れて上司に辞職を願い出た。

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