インタビュー組織論3

インタビューを軸としたユーザー中心な組織を作る

このnoteは下記の勉強会でお話した内容を一部抜粋したものです

THE GUILD勉強会 〜ユーザーインタビュー設計〜 @DMM.com

なぜインタビューが大切なのか?

インタビューをするもっとも大切な理由は、
「他者目線」でプロダクトを判断できるようにならなければいけない、ということです。

あなたは、ユーザーと全く同じ目線でプロダクトの良し悪しを判断できますか?
おそらくそれは想像以上に難しいと思います。

例えば、「納豆」という食べ物を日本人が「美味しそう!」と感じるのを、外国人が理解できないように、
日本人もイギリスの「ウナギのゼリー寄せ」を「美味しいそう!」と感じることが出来ないからです。

上記は極論ですが、もちろん、これは個人個人によっても違います(納豆を美味しいと感じられる日本人ばかりではありません)

これは生まれ持った境遇や文化・価値観がひとりひとり違うからにほかなりません。


最も大切なのは"共感"

インタビューをする上で一番大切なのは共感です。
共感とは何か?というとWikipediaにはこうあります。

他者と喜怒哀楽の感情を共有することを指す。もしくはその感情のこと。例えば友人がつらい表情をしている時、相手が「つらい思いをしているのだ」ということが分かるだけでなく、自分もつらい感情を持つのがこれである。

共感とは、相手の気持ちに入り込んで、自分も同じ景色を同じように見ることです。

決して、「自分の場合はこう思う」や「客観的に見て〜だ」ということではありません。
共感ができて初めて、「ユーザーの目線」でプロダクトを評価することができるのです。


ユーザ中心な組織とは?

ユーザーの目線でプロダクトを評価することが大切なのはわかりました。

しかし、それが「プロダクトを作る組織内」で統一されているでしょうか?
プロダクトの良し悪しを決める価値観は必ずしも「ユーザー目線」だけとは限りません。

様々な価値判断をもつメンバーが「ユーザーと同じ目線で判断できる」状態の組織をつくるためにはどうしたらいいのでしょうか?

組織の5つのポイントをユーザー目線で考える

プロダクトを開発する組織に大きく関係するポイントは以下の5つだと思います。

・Vision
・ビジネスモデル
・カルチャー
・チーム
・開発プロセス

ユーザー中心なVision

Visionは一般的な企業やプロダクトであれば必ずあるものだと思います。(形骸化していなければ…)

そのビジョンに1点だけ"誰のための"という問を加えてみてください。

例)  "報われない労働者" のための "産業革命を起こす"

ユーザー中心なビジネスモデル

ビジネスモデルのKPIはユーザー価値とひとつなぎになっていますか?
収益やKPIがユーザー価値とイコールでなければ、ビジネスサイドとのわかり合うことは難しくなるでしょう。

LEAN-CANVASなどを使用して確認してみてください。

ユーザー中心なカルチャー

インタビューを行うにあたって大切な価値観は「僕らはユーザーのことを知らない」という前提です。
もしも御社に膨大なデータや知見があって、ロジックで計算できるような事柄であれば、むしろインタビューを行わなくていいでしょう。(おそらくそのような組織はごく少数かと思います)

わからないことは「調べよう」「試してみよう」といえるようなカルチャー(経験主義)を作りましょう。

ユーザー中心なチーム

ユーザー中心なメンバーを集めましょう、ユーザー中心なメンバーとは「自らインタビューにも参加することができる」メンバーです。

つくり手がインタビューに直接参加することは非常に大切です。
レポートや口伝では前述した"共感"の解像度が著しく落ちてしまうからです。

全員が質問する側に立つ必要はありませんが、リアルタイムにインタビューを見学できるマインドセットを持った、クリエイター、企画者、ディレクター、など多様なメンバーを集めていきましょう。


ユーザー中心なプロセス

インタビューが単発のイベントではなく、学びのプロセスに組み込まれている必要があります。

何か物を作る時にインプットの時間をきちんと取ることができてますか?
手を動かすのに時間をかけすぎる前に、きちんとインプットの時間をとることを忘れないでください。

詳しくは以下をご覧になってください

プレゼンテーションの全スライドを公開していますので、ご興味がある方は御覧くださいませ。


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