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令和3年度日本語教育能力検定試験に独学で挑む!前篇

この度、私は令和3年度日本語教育能力検定試験に…
無事合格いたしました!!

勉強を始めたのが2021年4月後半、試験は同10月24日。
果たして検索からいらっしゃる方がどのくらいいるかはわかりませんが、
独学6か月でどのように合格へこぎつけたのか、自身の記録のためにも少し記事にしておこうと思い立って執筆している次第です。

前篇、後篇と分けていますので、実際の試験当日のことや自己採点、結果通知については後篇をご覧になってください。

日本語教育能力検定を目指したきっかけ

この章はかなり長くなるので興味がない方はぜひ飛ばしてください。
検定受験には、私がこれまでに歩んできた経歴が大きく関係しています。

・中学高校は国際教育に力を入れていた学校に在籍し、留学生と学校生活を共にしたり、外国人にインタビューやプレゼンをする授業があったこと
・高校生の時にオーストラリアに二週間滞在し、ホームステイを経験したこと
・大学で4年間フランス語を専攻していたこと
・大学2年の夏にフランスに短期留学した際、現地大学で行われている語学留学クラスや留学生寮で様々な多文化交流があったこと

大学を卒業するころには、「ことば」という1つのツールが切り開いてくれる新しい世界や人々、文化との出会いの虜になっていました。
上述の経験から、私は「ことば」を活かした何らかの仕事に就くだろうと周りの誰しもが思っていたでしょう。
しかし、時を同じくして、大学生から始めたスーパーでのアルバイトで、接客業や小売業の虜にもなっていました。「仕事で使えるほどの語学力ではないし…」と早々に語学の道を一旦あきらめ、安直に就職を決めました。

就職してからも、仕事をしながらフランス語や手話に加えてほかの外国語の勉強を続けていこうと考えていましたが、いくつかの壁にぶち当たりました。
一番大きかったのはやはり新型コロナウイルスです。当時はまだ「コロナウイルス」という名前も定着するかしないかのころに大学の卒業式中止が発表され、最後の思い出作りも何もないままバタバタと大学生活は終わり、その後も入社式や集合研修も無くなり新入社員は一度も全員が集まる機会はなくそのまま社会人生活がスタート。店舗配属後すぐに緊急事態宣言が発令され、連日年末のような忙しさに加えて、未曽有の事態に対する不安からなのか、イライラをぶつけてくるお客様が後を絶えませんでした。2連休がなく出勤時間が毎日違うシフト制に慣れる前に、体も心も限界を迎え退職してしました。新卒入社後数か月でまだ貯金もありませんでしたが、今となっては辞められた自分を褒めてあげたいですね。

その後は接客や手先を使う仕事、体力の要る仕事など自分の得意を活かし、クラウドソーシングや派遣で食いつなぎ、なんとか落ち着いた日々を取り戻したころにふと、思い出したのです。
「ほかにもっとやりたかったこと、あったはずじゃん」
こうして私は、「ことば」を使う仕事を調べ、日本語教育能力検定試験へと辿り着いたのです。

日本語教師になる条件

調べている方は既にご存じの方も多いと思いますが、日本語を仕事として(お金をもらって)教える、となると大抵どこに雇ってもらうにも以下いずれかの条件が必要になります。

大学で日本語教育を専攻または副専攻し修了する
日本語教師養成講座420時間コースを修了する
③日本語教育能力検定試験に合格する

この中で私の条件に合うのは③のみ。養成学校や対策講座の受講も考えましたが、何十万というお金を使う余裕はなく、決まった時間に通い続けることも難しいと判断し、独学受験を決めました。

試験までに使用した教材…おすすめは?

ここでは、実際に試験当日を迎えるまでに使用した教材の紹介と、個人的な感想を書いていきます。

①ユーキャン「日本語教師養成講座」

誰もが知っている通信教育大手。
標準学習期間は8か月、費用は以下の通りです。
一括払い:59,000円
分割払い:4,980円×12回(12ヵ月) = 総計:59,760円(2022年1月時点)

どこかに通うより費用がダントツで抑えられるうえに、教育訓練給付制度(一般教育訓練)対象講座なので、ちゃんと手続きを踏めば講座修了後に少しお金が返ってくる…と軽い気持ちで申し込みました。

今回ユーキャンを初めて使ってみたのですが、メリットがたくさんありました↓
・オンラインページにログインして、マーク式添削課題をネット提出できる
・郵送で課題提出しても返ってくるのがとても速い(遅いときでも1週間かかりませんでした)
・返ってきた添削課題では解答と一緒に解説がついている
・学習期間やペースの目安がわかりやすい、自分で予定を組むこともできる
などなど。
→特に助かったのが2つ目。市販の参考書や問題集では解答に解説が無いものが多く、答え合わせをしながら何をどう間違えたか確認して、それから参考書の該当ページを探す、という手順がかなり面倒なので、ありがたかったです。

そして、あとから他の教材を併用し結果的に乗り換える理由となったデメリットがこちら↓
・独自の教材編成をしているため実際の試験の項目分類と違うところがある
・嚙み砕いてわかりやすく文章で説明されているタイプのテキストのため、体系的に学習したい人には向かない
・問題量が足りない
→個人的に物足りなくなってしまったのは2つ目によるところが大きいです。
ページの区切られ方や、表で視覚的に頭に入れたいものの表が無いといったところが私の勉強スタイルとは合わないと感じました。

とは言っても、4月後半から8月頭までを使って、言語一般まで一通りユーキャンのテキストで勉強しました。
テキストに書き込むのが嫌いな人間なので、まとめるノートに自分の字で書きながら覚え、音読し、問題を解き、徐々に頭に入れていきました。

8月になってからテキストの物足りなさと、問題演習をもっとしたいという気持ちから、新たな参考書に手を出しました。


②日本語教育能力検定試験 完全攻略ガイド+合格問題集(ヒューマンアカデミー)

独学受験する人の8割は買うんじゃないかというくらい知名度のある、
通称''赤本''。8月をまるまるこの子たちに費やしました。
こちらも私が感じたメリット・デメリットを挙げていきます。

メリット↓
・情報が体系的に整理されている参考書なので、項目ごとにしっかり頭に入れやすい
・参考書の章末問題がたくさんあり、かつ網羅的なラインナップで定着度がすぐわかる
・索引がついているので、わからない単語や関連項目を読みたいときに探しやすい
・色遣いがシンプルなのでガチャガチャしていない参考書が好きな方にお勧め

デメリット↓
・過去問でよく出てくるような用語でも載っていなかったり、説明が少なくわかりづらいものがある

私は、「音声・聴解」と記述以外の部分をすべてユーキャンで一周勉強していたため、赤本はひたすらに読みました。毎日毎日読みましたね。私は視覚聴覚どちらもバランスよく入ってくるタイプなので、覚えられないところは何度も読み、ときには自分で書き、音読もしました。
添削などはしてもらえませんが、参考書単体としての満足度は赤本がピカイチでした。
問題集もセットで買いましたが、私は赤本に移った時点で8月だったため、実際の問題に早く触れたいと思い、赤本問題集は1周しかしていません。
解いて答え合わせをしたら、間違えた問題は原因を辿り対策したところまでで、2周目はやっていません。
赤本は絶対「買い」ですが、過去問を数年分買えば問題集は無くてもいいかもしれません。

ちなみに私は間違えて一番新しい版ではないものを買ってしまいましたが、出題範囲などの変更に合わせて改訂されるので新しいものを購入されることをお勧めいたします。

③remainDo

私が参考書以外で重宝したのがこのアプリです。
単語帳アプリのような感じではあるのですが、忘却曲線に基づいて、「覚えた」とした項目も期間を開けて復習させてくれます。
サイトでログインして連携ができるので、友達にログインしてもらい、移動中に画面を見られない際に電話で問題を出してもらうなど活用していました。

④日本語教育能力検定試験 試験問題(公益財団法人日本国際教育支援協会)

要するに過去問です。これこそがバイブル。
9月になるころに購入し10月24日の試験直前まで、平成26年から令和元年までの6年分を3周ずつしました。
最低でも3年分やるのがおすすめです。

皆さんがとにかく過去問過去問と言うのが私にもよくわかりました。
やっていくうちに傾向が掴めてくるのが実感できると思います。

<教材まとめ>
独学で勉強されるなら、
◎赤本(完全攻略ガイド)
◎過去問3年分
これが合格への必要最低アイテムだと思います。

さて、長々と書きましたが今回はここらへんにさせていいただきまして、
実際の試験を受けた感想や、自己採点の仕方、結果通知などについては後篇にて書いていきますので、興味がある方は合わせて読んでみてください。


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