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建設系の中小企業が外国人採用について本気で考えてみた VOL.8 ~新人教育編2

建設の下請け中小企業だけど、リソースないけど、現場入場の前に社内新人教育の仕組み作りをしていかないと!と考えたお話を前回しました。

今回はその続きで、ガーナ出身の新人社員Aさんへの社内研修を行なったレポートを書いていきます。ちなみにAさんをお迎えしての歓迎会の記事はこちらです↓。

Aさんは日本語で日常会話はできますが、読み書きは出来ない、とのことでした。教材をかんたんな日本語に変えて、説明文もできるだけシンプルにし、さらに漢字にルビをふって・・・いや、それでも読むのは難しいかな、と考え、英訳文もつけることにしました。


英訳はいつものchatGPTさん頼みです。
GPTさんの英訳で「ん?」と思った時は「こういう場合そういった表現は一般的ですか?」と聞くと、説明してくれたり、他の表現に変えてくれたりします。知らない単語や言い回しも聞くと教えてくれるので、すごく助かりますし、私自身も勉強になります。
思えば、教材づくりのアイデアだしや解説にもGPTさんが役立ってくれたんでした。いつもありがとう、GPTさん。

初めに制作したパワポの教材スライド集は自動で再生するよう、ナレーションも入れて動画形式でエクスポートしましたが、今回はそれを使用していません。
Aさんの理解するペースで進める必要があるなと思い、わかりやすく説明しながら一枚一枚クリックして進めていきました。

勉強中!


余談ですが、「ハッカー」という針金をくくるのに使う道具の説明で「しの、デショ!」とAさんが言ったのに驚きました。(昔ながらの職人さんは「しの」と呼びますが、現場ではみな「ハッカー」と呼んでいます。)
建設業は初めて、というAさんですが、前の職場でハッカーを使っていたらしく、そこでは「しの」と呼んでいたんだそうです。


手前は厚労省が提供する安全衛生教材(建設業)

教材の内容は道具類、工具類の種類や使い方や注意事項で2本。建築の流れや作業内容についてを2本。現場用語や建築構造などについてを2本。安全衛生教育に関するものを2本。計8本を作成しました。各科目ごとに簡単なクイズを10問解いてもらって、理解度を確認し、理解できていないところは再度説明しました。
安全衛生教育に関しては、厚労省が外国人向けに各国語に翻訳したテキストと動画を提供しているので、そちらも合わせて活用させていただきました。

本来は研修のしめくくりに所見を書いてもらうのですが、Aさんにはヒアリングして私が所見用紙に記入することにしました。
その項目の中に入社後の抱負について聞くものがありました。
するとAさんが「たくさん勉強したい、いろいろチャレンジしていきたい!」と答えてくれたので、その意欲の火を消さないように、研修の仕組みや機会をもっと考えていかなきゃな、とあらためて思いました。