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定収入の魔力から自由になる

あなたには毎月決まった収入がありますか? 僕は定収入がある時期と、収入が変動する時期の両方が、これまでの人生にありました。その経験から思うのは「定収入には、ちょっとした魔力がある」ということです。

その魔力のとりつかれると、たとえやりたいことがあっても、そこから抜け出したくても、定収入が人生の目的のようになって、いつまでもそこに留まってしまうのです。

わずかな定収入でも手放しにくかった経験

僕は、学生の頃にはじめた団体(=れんげ舎)をそのまま仕事にしてしまったので、就職した経験がありません。

でも、団体を起ち上げた頃、僕の師である鳥山敏子さんがちょうど『賢治の学校』という教育運動を始めた頃で、その事務局で週3回だけ働いていました。履歴書も契約書もありませんでしたが、毎月数万円の定収入を得ていました。

団体と起ち上げてしばらくすると、やりたいことがどんどん出てきて、週3回の仕事が負担になってきました。単なるアルバイトではなく、活動としてもつながりがあり、師である鳥山さんの近くで働くことは、刺激と学びに充ちていました。それでも、自分の団体は自分でやらなければなりません。

そこで、そちらをやめてれんげ舎に全力投球しました──結果としては、そうしたのですが、じつはすぐにはやめられませんでした。色々理由をつけていましたが、毎月数万円の定収入を手放しにくかったのが本当の理由でした。

定収入と比較にならない大きなもの

迷った期間は、たぶん2〜3ヶ月くらいだったと思います。短いようですが、当時の僕にとっては葛藤の時間でした。

でも、そちらの仕事を完全にやめ、自分の団体に集中したら、短期間で大きな成果を上げることが出来ました。前もってこれが分かっていたのなら、簡単にやめることが出来たはずですが、もちろん人生そういうわけにはいきません。

定収入の魔力とは?


定収入の魔力にやられていた時は、僕は客観的に物事を考えられていませんでした。定収入がもたらしてくれる限定的な安定が欲しいなら、迷うことはありません、その仕事を続ければいいだけです。

でも、僕の望みは違いました。就職せずに団体までつくったのですから、当時得ていたようなわずかな定収入はオプションみたいな位置付けです。にもかかわらず、冷静に考えられず、「時間が足りないからやめるべき」と判断するまでに時間がかかってしまいました。

これこそ、定収入の魔力だと思うのです。

限定的な安定が欲しいのかどうか

定収入がもたらす限定的な安定を求めるなら、それはそれでいいのです。でも別のものを求めるなら、定収入の魔力に打ち勝つ必要があります。

僕の場合、狭い安定を捨てると、新しいリアリティが立ち現れて、刺激的な広い世界が待っていてくれました。何を望むのかは人それぞれですが、「安定収入がなくちゃだめ」と思い込まないことも、これからの時代には必要ではないでしょうか。

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