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シンプルに生きるとは残酷なことだ

この一年間、着ることのなかった服は処分してもいいものだろうか。シンプルとかミニマルとか、最低限なものを大切に生きていくことが持て囃されている気がするけれど、だからと言ってすぐに手放すことも違う気がする。

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過程をスキップしてたどり着いた先で、迷わずひとつだけを手に入れて愛でる。それは愛なのか。ぼくの場合、たとえもっと良いものが出てきても最後まで使い抜くつもりで手に入れても、予想もしなかった変化に合わせて必要なくなることがある。何よりも自分の想像以上に、自分が変わってしまう。この一年はそうだった。次の一年はどんな一年になるだろう。

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とはいえ、形あるものを手に入れる時の基準は決めている。
「大切にできること、いつでも手放せること」
シンプルに見えても、必要最低限のものだけでじっとしているなんてことはきっとない。人間の体がそう作られているように、たくさん手に入れて、たくさん手放していくのだ。日々、別れの連続である。シンプルに生きるというのは残酷なことなのだ。

新しい絵具を買ってしまいます。