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「世の中にウイルスなど存在しない」は誤り

[2023/8/9更新]
「世の中にウイルスは存在しない」は誤り。既に世界中で分離に成功し電子顕微鏡で撮影済み。ゲノムも解明済み。「単離でないから嘘だ」「細胞培養だから嘘だ」という意見があるが、細胞培養による分離はウイルス学の常識で、単離も可能だがやらないだけ。「対照実験が無いから嘘だ」とする意見も誤りで、対照実験も実施されている。

【解説】

以下は、世界各国でのSARS-CoV-2の分離論文。

◾️中国(復旦大学)
https://www.nature.com/articles/s41586-020-2008-3
◾️中国(CCDC)
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/31978945/
◾️中国(武漢ウイルス研究所)
https://www.nature.com/articles/s41586-020-2012-7**
◾️韓国
http://world.kbs.co.kr/service/news_view.htm?lang=j&Seq_Code=74922
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC7036342/
◾️オーストラリア
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC7228321/
https://www.google.co.jp/amp/s/amp.abc.net.au/article/11906390
◾️南アフリカ
https://virological.org/t/whole-genome-sequence-of-the-severe-acute-respiratory-syndrome-coronavirus-2-sars-cov-2-obtained-from-a-south-african-coronavirus-disease-2019-covid-19-patient/452
◾️チュニジア
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC7545018/
◾️オランダ
https://www.nature.com/articles/s41591-020-0997-y
◾️日本(感染研)
https://www.niid.go.jp/niid/ja/basic-science/virology/9369-2020-virology-s1.html
https://www.pnas.org/content/117/13/7001
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC7132130/#!po=2.38095
◾️日本(東京都健康安全研究センター)
http://www.tokyo-eiken.go.jp/lb_virus/kansenshou/virus_gazou/sars-cov-2/
http://www.tokyo-eiken.go.jp/files/archive/issue/kenkyunenpo/nenpou71/7_asakura.pdf

デマの発信源である大橋元教授ですら、分離を認めている。

◾️大橋元教授 8/10学びラウンジ
明らかに分離もウイルスの存在も認めている。
「感染研の実験では培養していますよね。それから、オーストラリアでも患者さんから分離して培養に成功したという話がありますよね…(中略)…新型コロナはインフルエンザに比べ非常にゆっくりと増えると私は考えています」
https://youtu.be/BBztkQYwf78
(動画の2:20〜2:35辺り)

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「細胞培養なのでそれがウイルスかどうかわからない」と主張するゲルマン新医学(Stefan Lanka氏など)の説があるが、現代の微生物学では、ウイルスの分離は細胞培養で行われることが常識である。逆に、細胞培養では認められないとする科学的根拠はない。

◾️感染研 ウイルス分離マニュアル
ウイルスの分離は細胞培養で行われることが常識
https://www.niid.go.jp/niid/images/lab-manual/SARS-CoV-2_gene_detect_and_isolation_manual_Ver1_1.pdf

「ウイルスは一度も単離されたことがない」と主張する人たちがいるが、世界で初めて発見されたウイルスのTMV(タバコモザイクウイルス)は単離結晶化である。この方法は大変だから、細胞培養の技術が確立してからはやらないだけ。単離しなくとも培養してウイルスだらけになれば、形状や特性を確認する研究用としては必要十分条件を満たしている。近年では実験用に簡単な単離キットも開発されている。

◾️世界初ウイルス発見の論文(1935/6/28)
“Isolation of a Crystalline Protein Possessing the Properties of Tobacco-Mosaic Virus” W. M. Stanley
https://www.science.org/doi/10.1126/science.81.2113.644

◾️SARS-CoV-2単離キット
Dynabeads Intact Virus Enrichment
https://www.veritastk.co.jp/products/PGN-DB0138.html?lfpeid=JK2qu6M7Mu71&lfmaid=1000091365-2

「ドイツの最高裁の判決で麻疹ウイルスは存在しないと証明された」と言う人がいるが、この裁判はウイルスの存在証明を否定したものではない。また、Stefan Lanka氏の「対照実験が無いから証明されていない」という主張も、二審の判決文で否定されている。詳しくは以下の記事を参照ください。

「ドイツ最高裁で麻疹ウイルスの存在が否定された」は誤りhttps://note.com/osamu_iga/n/n3a50ae5f0fe2
◾️判決文126項(意訳)
「被告の”判決は誤った前提に基づいている”という主張は受け入れられない。専門論文には細胞由来の誤情報を排除する為の対照実験が含まれている。」

以下は、新型コロナウイルスを最初に発見した3つの論文のひとつである武漢ウイルス研究所のものだが、ウイルスによるCPE(細胞変性)であることが、対照実験で確認されている。

◼️武漢ウイルス研究所(2020/2/3)
感染後24時間のVero E6細胞の対照実験
a,cは擬似ウイルス、b,dはSARS-CoV-2
https://www.nature.com/articles/s41586-020-2012-7

一方、「ウイルスは存在しない」を主張するStefan Lanka氏は、自分が行った対照実験では、感染していない細胞でも同じCPE(細胞変性)が起きたとするが、それを公式の論文で発表したことはなく、動画や記事ばかりなので、信憑性に欠ける。

◼️“WHERE'S THE CONTROL EXPERIMENT PROTOCOL, STEFAN?”
“対照実験のプロトコルはどこだ、ステファン?”
Stefan Lanka氏の対照実験を反証する記事の例
https://www.integralworld.net/visser211.html

ウイルスの存在証明を開示請求して、非開示の回答を引き出し、「行政がウイルスは存在しないと認めた」と主張する行為については、以下の記事を参照ください。

◼️「新型コロナの存在証明を開示請求したら存在しないと回答された」は誤りhttps://note.com/osamu_iga/n/n56c16f292f68