[2023/8/9更新]
「世の中にウイルスは存在しない」は誤り。既に世界中で分離に成功し電子顕微鏡で撮影済み。ゲノムも解明済み。「単離でないから嘘だ」「細胞培養だから嘘だ」という意見があるが、細胞培養による分離はウイルス学の常識で、単離も可能だがやらないだけ。「対照実験が無いから嘘だ」とする意見も誤りで、対照実験も実施されている。
【解説】
以下は、世界各国でのSARS-CoV-2の分離論文。
大橋元教授も分離を認めている。
「細胞培養なのでそれがウイルスかどうかわからない」と主張するゲルマン新医学(Stefan Lanka氏など)の説があるが、現代の微生物学では、ウイルスの分離は細胞培養で行われることが常識である。逆に、細胞培養では認められないとする科学的根拠はない。
「ウイルスは一度も単離されたことがない」と主張する人たちがいるが、世界で初めて発見されたウイルスのTMV(タバコモザイクウイルス)は単離結晶化である。この方法は大変だから、細胞培養の技術が確立してからはやらないだけ。単離しなくとも培養してウイルスだらけになれば、形状や特性を確認する研究用としては必要十分条件を満たしている。近年では実験用に簡単な単離キットも開発されている。
「ドイツの最高裁の判決で麻疹ウイルスは存在しないと証明された」と言う人がいるが、この裁判はウイルスの存在証明を否定したものではない。また、Stefan Lanka氏の「対照実験が無いから証明されていない」という主張も、二審の判決文で否定されている。詳しくは以下の記事を参照ください。
以下は、新型コロナウイルスを最初に発見した3つの論文のひとつである武漢ウイルス研究所のものだが、ウイルスによるCPE(細胞変性)であることが、対照実験で確認されている。
一方、「ウイルスは存在しない」を主張するStefan Lanka氏は、自分が行った対照実験では、感染していない細胞でも同じCPE(細胞変性)が起きたとするが、それを公式の論文で発表したことはなく、動画や記事ばかりなので、信憑性に欠ける。
ウイルスの存在証明を開示請求して、非開示の回答を引き出し、「行政がウイルスは存在しないと認めた」と主張する行為については、以下の記事を参照ください。