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受けとることに後ろめたさを感じる必要はない

何かをもらった時に何かしらの後ろめたさを感じる人は、それもあなたの役割であり、目の前の人を幸せにしている可能性があるんだよという話。

1日$10の素敵な環境

バン生活を終えて、今は、Punga Cove Resortというリゾート地で働く友人にお世話になっている。

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無料でスタッフ用のシェアハウスの1室を提供してくれ、シェフがスタッフ向けに作るまかないを昼夜それぞれ1食5$で食べさせてもらえる。
1日$10しか消費しない。無職で時間がほしいが、出来るだけ節約したい僕にとっては、この上ない環境だ。友人にはただひたすら感謝している。

ここは、ケータイの電波は入らないけど、幸い部屋にインターネットは通るので、こもってやりたい作業は進められる。

一歩外に出れば、山に囲まれたエメラルドグリーンの入り江を目の前に、野生の鹿やポッサム、グローワームと言った、NZらしい自然が迎えてくれる、とても素敵でぜいたくな環境だ。

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野生のポッサム(かわいい)

何もせず、同じ環境を受け取っている苦しさ

この環境で、毎食スタッフ達と一緒にご飯を食べているが、働いて疲れているスタッフを横目にのうのうと暮らして同じようにご飯にありついている生活を続けていると、だんだんと食卓を共にするのが苦しくなってくる

贈与の話と似ているが、贈与を受け取り続けていることに気づくと、何も返せない状態が苦しくなってくる

結局、昨晩友人に自分が今感じていることを話し、少しでいいから何か手伝いなど出来ないかと相談してみた。

ここで少し友人のプロフィールを話すと、ポーランド人の彼女はスペイン留学中の友人で彼氏とアイスランド、NZでワーホリをしつつ色んな国を旅行しており、現在は彼氏が今いるリゾートを運営する会社でスポンサーシップを受けたので、NZ滞在を延長している。

余談だが、NZは永住権獲得が比較的しやすく、一度現地企業からワークvisaのサポートを受けられれば、永住権獲得の可能性がグッと高くなる。

彼女たちが言うには、気持ちは嬉しいが今回は僕たちをゲストととして迎えているので、何も気にする必要はないと言う。自分たちが何か頼る時に返してくれればいいとのことだった。

旅をするとだれもが経験する、「受けとっている意識」と「返せないことのもどかしさ」

彼女たちも様々な国を渡り歩く中で、色んな人にたくさんよくしてもらってきたらしい。もちろん、僕のような気持ちになることは何度もあったが、相手が必要とする局面でいつか返せればいいと思うようにしてきたという。

今回、たまたま僕が彼女達を頼ることとなったが、今後彼女たちが日本を旅行したいときや、NZ内で僕らがいる都市を訪ねる時に助けてもらえたらいいということだった。

僕も同じことは考えていたが、個人的には、それを確認できたことが嬉しかった。

この会話で僕が考えたことは、旅(旅行でも)中は、贈与に気づきやすく、また、何かを受け取った時に自分にできることを考える思考に入りやすいのではということだ。

誰かから何かを受けとるという重要な役割

人は、その時々で自分の役割を変える。その時の関係者の持つ立場や能力によって自分の果たす役割が変わる。何かを受けとる側になるということも一つの必要な役割だということに気づいた。

ありがたいことに、僕は旅行中ラッキーが多い。
急に知らない人から何かをご馳走してもらえたり、おすそ分けしてもらったり、突然イベントに参加させてもらえたりといったことがよくある。

それに気づいてからは、なるべくもらわないようにしようと思っていたが、途中からやめた。

というのも、与えてくれている人はその行為によって、その人の幸福度をあげていることに自分の体験から気づいたからだ。

もちろん、与えている時は、自分がこれで嬉しい気持ちになるとかそんなややこしいことは考えない。打算的な思考よりも前に、これしたら良さそうという直感で動いている。

ただ、思い返すと、自分の行為で誰かが喜んでいたり、役に立ったことで自分もなんだか嬉しい・幸せな気持ちになっているということだ。つまり、受けとる人がいてくれたことで、自分はその時ハッピーを感じれた。

後ろめたさを感じたり気を使うよりは、快く受けとって、自分がそれでハッピーになっていることを見せることが、お互い幸せだということに気づいた。

ずうずうしいかもしれないが、色んな場所を旅する経験を通して出した自分なりの結論だ。相手のそういった思いを利用しさえしなければいいと思う。

もらったことを心に刻み、何ができるか頭を悩ませ、自分の番を待つ

重要なのは、受け取った時に嬉しさや感動や感謝や、時にはネガティブな何かを感じたのであれば、それらを忘れないことだと思う。友人の話ではないが、次に自分が何か出来る時に反応できるようにしておくための準備が、もらったことを忘れないこと、何が出来るか頭を悩ませたことになる

別に、見つけ出そうとする必要はないと思う。それを受けとることが当然だという考えの人は気づかないだろうし、それでいいと思う。

ただ、何かをもらった時に何かしらの後ろめたさを感じる人は、それもあなたの役割であり、目の前の人を幸せにしている可能性があるということを知っていてほしい。そして、後ろめたさの代わりに感謝と喜びを2割増しで表現するだけで、すでにお返しできているのである。

それでも、何か心のつっかかりが残るのであれば、自分のターンのためにそっと心に刻んでおこう。ハッピーを次に回すのがあなたの役目になると思う。それが、あなたの豊さを増やしていくと思う。

豊さの1つは自分を含め、どれだけハッピーを作れたかだと思っている。
ハッピーの難しいのは、人によって定義が異なることだ。だから、少し条件が変わるだけで同じ行為もアンハッピーにもハッピーにもなりうる。

肩に力が入るとアンハッピーへの振れ幅が大きくなるので、力を抜いて、自分の番が来るその時を待てばよいと思う。そうやって、自分を通して贈与を回すことで、生活の中の小さなハッピーが増えていくと思う。

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