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教育



またまたニューヨークのプレゼンにより
読み始めた本、遠野遥のアンニュイな雰囲気にも惹かれて。デビュー二作目で芥川賞受賞してるらしい

3日くらいで読んだ
1日に3回以上オーガズムに達すると成績が上がりやすいとされている学校というか、世間から隔離された寮の話。

めちゃ狂ってるし全部変だけど面白くてあっという間に読めました


【ネタバレあり〼】

健康的な生活を絶対的に強いられ、ポルノビデオも学校から支給される。
勉強をするわけでもなく成績を左右するテストは、カードを当てると言うような超能力を試すもの。
先生はその場にもおらず、モニターで読み上げられる。
先生たちは「教育」とかは特にしていない。するのは指示とルールに反したものに行う体罰だけ

こんなテストだというのに
成績はシビアで、成績によって
階級が変わり、部屋のグレードも変わる
生徒同士の上下関係も大変激しく、昨日まで同じクラスでも階級が変わると上級生には敬語を使い挨拶もしないといけない。

学校は完全に封鎖的であり
生徒たちがテレビやスマホなど情報が得られるようなものをもっている感じもしない、

勿論このご時世のコロナのことだって知らない。

なんで生徒たちがこの学校に
通っているのかとか、生い立ちとかは一切明かされない。

そういうルールに疑問を持って発言するのは、主人公(勇人)と同級生の真夏。

だが反論するものは異端であり階級にも影響する。主人公は学校の犬のようになってしまった、が、そういう風に、世の中に疑問を持たずに生きる方が楽なんだと悟ったんだと思った。

怖いのは、この学校に「卒業」があるのかどうか。もしこの「教育」というタイトルが、高校生とか学生という意味でなく、世の中という意味だとしたら卒業は死ぬまでないんだろうと感じた。読了

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