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「なる」ために必要なエネルギー —keen 挑戦が伝播するコミュニティ—

プリズムテック週報 week 13, 2021

 この記事を読んでくれているみなさんは、考え事や悩み事に包まれ、結果として孤独を感じたときに、どのように過ごしているだろうか。自分の中でのルーティンがある場合は教えてほしい。

 外出の機会が減るのと連動して他者とカジュアルに話す機会も減った私なりに、対策を考えた。3つある。
 ひとつめはその感情を自分の中でありのまま受け止めて紙(手帳)に書き出すこと。ふたつめは本を読むこと。みっつめは信頼できる人に話を聞いてもらうこと。
 ここまでやったら、あとは行動しながら時が来るのを待つ。今日は、その「時が来た」話を書く。

 その前に最近読んだ本の話から。山崎ナオコーラさんの本を読み、「美人になったつもりダイエット」のルーティンを知った。山崎さんはこの手法を用いて産後のダイエットに成功したようだ。そう言えば同じ手法について1月のmeetALIVEのゲストの美容家さんが仰っていたなと思い出す。
 本題はここから。山崎さんはこの手法を仕事にも拡張し、「すでに自分の作品が文学賞を受賞したつもり仕事」をし始めたと書いていた。そうすると受賞歴のある友人たちの行動を観察し始める。「本をいっぱい読んでいるなあ」「生活リズムを整えているようだ」など。参考にして努力して、堂々とする。受賞したつもりになってしまって、好きな仕事ややりたい仕事をどんどん進めてしまうのだ。さらに山崎さんは拡張を続け、親になる自分自身の振る舞いをも堂々としたものへと変えていった、という話。

 分娩を経験した人間は民法上は母になるがすぐに理想の母の姿で「在れる」わけではないのと同じで、会社を設立登記したら会社法上は社長に「なる」が即座に理想の社長で「在れる」わけではない。

 そんな課題を抱えた私にとって「なったつもり」は解決策のひとつになり得るキーワードだった。「理想の社長になったつもり仕事」、ロールプレイングだ。

 偶然が重なって会社を起こすことになった私には、当時どうやって経営者になっていくのか明確なビジョンがなかった。営業やコミュニティマネージャーとして仕事を始めたときは、こんな悩みなかったのになあ。

 前職の営業時代は経営者の方々との会議を何度もアレンジし同席した。本を読めば名だたる経営者の偉業を知ることができる。コミュニティマネージャーを担当しているmeetALIVEでは上場企業の経営者の方々とご一緒できる。
・・・そんな出会いの中で抱く、「世の社長は圧倒的に今の私と何かが違う」違和感。B2Bの世界に居るせいか、年齢、性別、貫禄、知識、経験、思考、仲間、全てが違うから、自分に重ねるのは難しい。
 ロールモデルが身近にない問題(人は見たことがないものにはなれないのか?を始めとして)はキャリアを議論する上で掲げがちであり、でもどんなスタイルで山を登ったらいいのか判断できなかった。

①身近なところに「社長」のロールモデルがいない
②私は社長の器じゃないという、覚悟のなさ、自信のなさ、身の丈に合わない現状への恥じらい
③コミュマネのように外部から役割を定義付けてもらえるとロールプレイングしやすい
といった具合に、全体的に目に見えない自意識が邪魔をしていたように思う。

 そんなこんなで、日々の業務の中で経営者の方々を遠巻きから眺めているうちに、私でも取り入れられそうな、とある共通点を見出す。B2Bの経営者は数珠のようなブレスレットを着けていることが多い。(!😂)そこで私は昨年、近しいコンセプトのブレスレットを買ってみた。形から入ってみたのだ。良いスーツ、良い時計、立派なオフィスなど、会社や社長を形作る象徴的なものは他にも色々あるだろうが、ぽんとすぐ数百万円を贅沢に使える状況にない私にとって、「社長のロールプレイング初級編」は「数珠」だった。「社長の魂」の概念を宿したものである。(*ちなみにここのブレスレット。プリズムテックのコーポレートカラーの水色を選んだ。)

 実際に数珠を身につけて何かが大きく変わったわけではない。デザインを選ぶときに一応石が持つ力の意味も読んだはずだけど、今このnoteにリンクを貼る目的で検索するまで忘れていた。それくらいのものだ。
 でも、身体の近くにブレスレットがあると、モヤモヤした気持ちをどうにか形にしたくて藻搔き苦しんだ自分の姿を思い出す。お守りって、形あるからお守りなのね。あとは、安いわけでもないから無碍にできない消費者心理も働いているのかもしれない。コンコルド効果?😇
 「なる」ために必要なエネルギーの使い方を意識せねばならないと痛感した。


 会社を始めたての頃、事業は楽しくも忙しく、でも今と比べたらずっとぼんやりと運営していたように思う。自分の未来も会社の未来も、先が見えなかったから霧の中を手探り状態で進んでいた。
 でも今は違う。走る中で向かいたい方向が見えてきて、何よりチームメンバーが居る。数珠を身につける手も、心なしか頼もしくなってきた気がする。日々決断の連続で、日々脱皮しているような気分だ。

 そんな毎日はエキサイティングだが心細いときもある。
 自分で事業をやっている人と話したい。共有したい。聞いてほしいし聞きたい。雑談もしたい。冒頭に書いた分類の中では圧倒的に「信頼できる人(ここでは同じような話題ができる人の意)に話を聞いてもらう機会」が足りていない。
 今までなんとなく避けていた「経営者の集合体」に、いよいよ突っ込みたくなったのだ。当時はそういう場に行くのは気が引けてしまっていた。受託業がメインだったからね。そう思うと、自社のフェーズが変わったからこその悩みだ。

 オンラインファーストな時代。有象無象とミートアップして自分を過度に飾ってすり減らすスタイルじゃなくて、課題や関心事が近しい人々と出逢い、静かに語り合える場を作れるのではないか。いよいよ私の数珠(概念)が形になる時が来た。

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 未来の仲間と集うためのコミュニティだ。
「keen」自分軸を尖らせていきたい人が集う場。「キーン」という、音叉が発した響きが他の物質と共鳴していくように、想いを伝播させていくイメージを掲げた。

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コミュニティの紹介
 keenは、「"働くこと"を通じて、自分軸を尖らせていきたい」人たちが集い、学び合うオンラインコミュニティ。現在、1985年ー1995年生まれの経営者、事業主として挑戦をしている人たち、またその姿を目指している人々が集っている。

 keenの場を通して、個々人が持つ目標に挑んでいるコミュニティメンバーとつながり合うことができる。仕事やキャリア、社会問題への課題意識を持つ個人が集まる場で、メンバーとの対話を通して一人ひとりがもつ視点が混じりあうことにより、課題・挑戦を深め歩みを進めていくことができる。
 また、仕事のはなしだけでなく、自分自身の内面、暮らしや家族など、様々な面での充足を目指し、情報を共有し合ったり議論を深めたりする。取り上げるテーマ・開催するイベントなどは、参加者の皆さんの声から始まる自治体的コミュニティだ。

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 日々の活動はLINE WORKS上で行い、イベントはZoomなどのオンラインツール上で開催する。
 活動を継続させていくために、そしてネットワークを濃いものにするために、月会費1500円と設定した。約2年間、完全無料のコミュニティを運営してきた反省から、メンバーのコミット度合いとコンコルド効果を狙っているのが正直なところであるが、最低限の運営維持費に加えて月によってその会費の中から読書会で使う課題図書を購入して届けたりみんなでオンラインお茶会するための小さなキットを届けたりするのを構想中。そのため、入っていただいた方には価格分の損がない運営方針を念頭に置いている。まずは4月から半年間、お試しのスタイルで稼働させてみる。

 コミュニティの詳細と、半年間活動チケットの申し込みはこちらから。すぐ買えちゃう仕様なので、しっかり説明を読んでから購入ボタンを押してほしい。

 実はこのkeenの構想は、2019年の夏から動いていた。これもまた、「コミュニティデザインを事業ドメインとする会社になる」ための、ロールプレイングから始まったプロジェクトだった。それが約2年の時を経て、STAIRS TALKから形が変わり、ようやく世に生み出される。「なる」ために使ってきたエネルギーがここで形になった。

 まだ、赤ちゃんのようなコミュニティのため、やりながら変わっていくこともあると思う。その状態をも楽しめる人が仲間になってくれたら、とてもうれしい。

 在りたい姿があるあなたにとって、考え事や悩み事に包まれ孤独を感じたときに、ふらりと立ち寄れるコミュニティに。そして、日々のコミュニティメンバーとのやりとりの中でロールプレイングができるような、身近な数珠(お守り)のようなコミュニティになれるよう描き運営していきたい。

 まずは半年間、仲間になってくれる方を待っている🙋🏻‍♀️

 *冗談めかして書いた数珠ブレスレットだが、このブランドは、keenの前身であるSTAIRS TALKのコミュニティメンバーの方々から教えてもらって、お店に連れてってもらって買ったもの🌛思い出の品だ。

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