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この恋は「アイデンティティの恋愛」?それとも・・・

恋人に別れを仄めかされ(まだ確定ではありませんが)傷心の女です。

所詮これはアイデンティティの恋愛なのだろうか,と考える毎日です。

さて,今登場した「アイデンティティの恋愛」という概念,ご存知でしょうか?

これは一般に大学生カップルに多いとされています。ちょっと自信がないですがまぁアイデンティティの危機は青年期の課題なので間違ってはいないでしょう。

そもそもアイデンティティとは,エリクソンの漸成発達段階(人生を乳児期から老年期までの8つの段階に分けて考えると,人間は発達しながら,その各段階で自律性,親密性,とかを獲得していく,ってやつです。ざっくり。)において,青年期に獲得される「自分が自分である状態」です。

この「アイデンティティ」について説明されるたびにデカルトの「我思う,故に我あり」を思い出します。なんとなく。

まぁとにかく,自分を自分たらしめる揺るぎない自信とか,そういうものでしょうか。もちろん目には見えません。このアイデンティティが確立されないと,「アイデンティティ拡散」の状態に陥ります。「自分を見失った状態」です。青年期の次の段階では親密性を獲得することになっているのですが,このアイデンティティが獲得されないままでは親密性は必ず得られないとされています。まぁ親密性の話は需要があればそのうち。

アイデンティティが形成されていない状態での恋愛を,「アイデンティティの恋愛」と言います。ここまで長かったですね。

アイデンティティの恋愛では何が起こるのでしょうか?

アイデンティティの恋愛では,自分と相手の間に相互性というものがありません。だってお互い自分自身が確立されていないのですから。そんな状態で相手のことを好きにはなれません。相手を鏡として,お互いに,相手に映り込んだ自分自身を好きになるのです。

アイデンティティの恋愛にはいくつか特徴があります。一番分かりやすいのは,相手に「私のこと好き?」と尋ねる行為,これがあることです。

なぜ,自分のことを好きか,とわざわざ尋ねるのでしょう。それは,相手は自分を映す鏡なのだから,自分のことを気にかけてくれないと困るのです。さらには,賞賛や賛美を求めます。「私のことどう思う?」かっこいい,可愛い,綺麗,優しい,素晴らしい。そしてそれを聞いて安心する。これで不安定な自我を保つのです。

いずれこのような関係は破局を迎えることが多いとされています。そのうち二人は「飲み込まれるような不安」を感じます。これは,お互いが個人と個人としての相互的な関係ではなく,お互いが自分を映す鏡になり合うために,自分と相手との境界が曖昧となり,融合してしまうからです。そして,結局は,別れてしまう,と。現に大学生カップルの半数は長続きしないようです。以上。

一応現役の大学生で専門に学んでいる者なので,本来の意味と相違はないと思われますが,何しろ根拠を示していない&かなりざっくりしているため,まぁ,「ふ〜ん,そんな考え方もあるんだなぁ」くらいで読み流してください。気になる方は『ちゃんとした』論文や文書もあるので,ぜひ探してみてくださいね。そこらへんのネット記事(この記事も含みます。)は信じちゃダメですよ〜(by教授)ちなみに全ての論文が正しいかというとそうではないですもちろん。教授が執筆したウェブ記事も例外ではないです。学術的な権威を示唆すると人間は情報を信じてしまいやすいそうですが。。。大事なのは情報をそのまま鵜呑みにしないこと,でしょうか。それ以前にこういう概念的な話は定義が細かいし,いまだに論争されてるものだって多いんですよね。多分。こんくらいで。

話を戻すと,そう,現役大学生で,彼氏がいます(ギリギリ)。恋愛してる身でこの内容の講義を受けるのはまぁ辛いですよ。だって「えっもしかして今自分はアイデンティティの恋愛をしているの!?長続きしないの!?こんなに相手のことを好きなのに!?!?」と少なくとも彼氏彼女がいれば多少ショックを受けます。

でも私が初めにこの内容を知ったときは,交際関係に揺るぎない自信があったので「自分には関係ない話だわ,アイデンティティ確立してるもん!」みたいな感触でしたが,だんだん,「もしかして自分も・・・」となっていき,そして現在破局の危機を迎え「まさか」と慌てふためていている滑稽な我が身です。はぁ〜あ。

この記事を読んで,心理学面白いな!と思った方がいらっしゃれば幸いです。(あ,ちなみに,これは心理学の分野なのです。)




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