【女子高生エッセイ】『牛乳事件は色褪せない🥛』#クロサキナオの2024JuneJaunt
☔️この記事はクロサキナオさんの企画参加記事です☔️
#クロサキナオの2024JuneJaunt
https://note.com/kurosakina0/n/nc219c459e047
6月についてのエッセイと言うことだが、テーマ設定は一切迷わなかった。
紫陽花?
梅雨?
父の日?
梅?
いいや、私のテーマは【牛乳】一択!!!
6/1の『世界牛乳の日』。
これを知るきっかけになった話をしよう。
私は小さい頃からバスケットボールがしたかった。
兄も母もバスケをしていて、単純にかっこいいと思っていたからだ。
バスケに必要なこと、それは身体的な面と技術的な面に分けられる。
身体面はお分かりの通り、身長、筋肉、体力、ジャンプ力、反射速度などである。
ここで牛乳がキーになってくる。
牛乳は身長を伸ばす効果があると知られているが、乳タンパクも豊富で筋力維持、向上などの効果もある。
当時小6の私は、なんだこの素敵な飲み物は!!一石二鳥じゃないか!!!と大量の牛乳を摂取し始める。
これが悪夢の始まりだと知らずに...。
毎日牛乳を飲むと、元から弱かった私のお腹は泣くような音を立てるようになった。
きゅ、きゅぅぅ、、ぎゅ!!
(訳•牛乳やめてくれ!!!)
ただそんな叫びに気づくことなく、飲み続ける。
夜中は、お腹の余りの痛さに目が覚める。
トイレへ駆け込み、少し落ち着くと、また部屋へ戻り眠りにつく。
そしてまた、20分後には目が覚めるのだ。
間抜けな私には原因は分からず、神様のいたずらか?と真剣に考えていた。
それが、牛乳を毎日飲み始めて最初の1週間の出来事。
そこから、2週間ほどしても夜中にお腹の痛さで目覚めることが続いたので病院へ行った。
診察の時に原因を聞かれ、少しだけ牛乳が脳裏をよぎったが、分からないですと答えた。
そっかそっかと呟いた後に、診察は終わった。
「腸の水分の吸収を良くするお薬だしますね〜、また2週間後に来てください〜」
「ありがとうございました〜」
そう言って診察室を出た。
病院を後にした時は、脳裏によぎった牛乳のことなんて微塵も覚えていなかった。
帰宅して処方された薬を飲む。
無味の錠剤を、牛乳で胃に流し込む。
なんて馬鹿なんだ私ってやつは。
薬を飲み始めてから数日たつと、夜に腹痛で目を覚ますことは無くなった。
ただ、完全に治ったわけではなかったので食生活に気を使いながら生活を送っていた。
牛乳はまだ飲んでいた。もちろん毎日。
そうして生活を続けているある日、テレビをつけると何かの番組で少しだけ牛乳特集をやっているのを見つけた。
「6/1は世界牛乳の日ということで、国連食糧農業機関が制定した記念日なんです!」
そんな日があるんだなぁとぼーっと眺めていると出演していたスポーツ選手のようなタレントのような人に話が振られた。
「よく身長や筋肉にいいと言われていますが、私はお腹が弱くてあまり飲めないですね。あ、でも、その代わりに牛乳の加工食品でカルシウムを摂るようにしています!」
牛乳特集で牛乳を飲まないという意見を述べたことよりも、牛乳でお腹が弱くなるという当たり前の事実を再認識する方が脳の中では優先された。
あれ、お腹が弱い、牛乳ってお腹弱くなる、え、そうじゃん。
謎は解けた。
謎というより、今まで何も考えていなかっただけ。
そうして、軽く飽きかけていたこともあり牛乳生活を徐々に終えていく。
ここで、次の問題にぶつかる。
腸の水分吸収の薬をやめると、今度は便秘が続くようになった。
張り裂けそうなお腹。
今までとは違った痛みで夜中に目が覚めるようになった。
なんだと、それは聞いていない。
牛乳を再び飲んでお腹をわざと下そうかと思ったが、病院の意向もあり、自然の力で治していこうとなった。
そうして、6年経った今もなお、便秘続きの毎日を送っている。
牛乳さえ飲み始めていなければ........!!
結局、進学先の中学にバスケ部はなく、高校では私生活の忙しさからマネージャーを選択。
バスケ部のマネージャーになったことでギリギリこの牛乳事件を乗り越えたと言っても過言ではない。
過言だが。
背は中学1年生から伸びていない。
周りより少し低めの155センチ。
筋肉はそこそこ。少しだけスポーツをかじっていたからそれのおかげでしかない。
ある意味、なるようになっているのか?
小6の『世界牛乳の日』から6年過ぎた。
6月に入るたび思い出すよ。
あのタレントの言葉。
牛乳はやっぱり好きな時に好きなように飲まなきゃ。
義務にしちゃダメだ。
6/1は毎年この話を思いながら牛乳を飲む。
次の日は必ずお腹を壊す。
そうして、牛乳事件を身をもって思い出すのだ。
学んでないわけではない。
忘れてはいけない経験は、誰にでもあるものだ。
それを無理矢理でも思い出して笑ってやるのが、あの時より大人になった自分の責務である。
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