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映画「さかなのこ」感想 不審者なさかなクンと最高の幼なじみと神演技だったのん

面白かったのだが、さかなクンの人生なのに、さかなクンが完全に不審者でいいのか?と思った。職業不定、謎のカラフルな家、子供達にギョギョと話しかけるギョギョおじさんと何だか扱いに、映画館では笑いがおこっていた。私たちはさかなクンのキャラを知っているからいいが、あの世界観ではさかなクンの登場は10年以上先であり、普通に見れば怪しい大人である。楽しそうなのはいいけど、ミー坊と夜9時ぐらいまで遊ぶのはだめだ。なにか、お笑い芸人みたいな扱いであり、本人の自伝形式とはいえ、かなり不思議だ。ただ、ラストには伏線回収されて良かったし、さかなクン誕生のキッカケがしれてよかったと感じる。さかなクンのキャラしか知らなかったので、すごい人生だというのが素直な感想だ。

本作では、さかなクンの人生は幼なじみの手によって開けていく。同じ習字教室に通っていたヒヨ、カブトガニの産卵でさかなクンと表彰された総長、アミアミな服でイカを取り魚に目覚めたカミソリ籾山が印象的な幼なじみだ。特にヒヨは彼女がさかなクンを馬鹿にしたら怒り、しっかりとさかなクンを応援していたのはかなり好印象だった。不良なんだけど、ミー坊といっしょにイカや魚を捕るのは、ワイワイしてほっこりした。後に都会に出て、仕事をしている姿にはジーンとしてしまった。総長と籾山によって、寿司屋に魚の絵をデザインすることで、さかなクンが注目されるきっかけになる。幼なじみにより、さかなクンの未来が開けるのは感動的だ。

ひとつ思うのが、のんがイケメン美人すぎるということだった。学ラン姿や幼なじみのモモとともに暮らす姿、さかなクンお馴染みのフグの帽子を被る姿が魅力的だ。演技力が凄まじく、さかなクンを独自の解釈で、さかなクンを演じて観るものを圧倒する。知らぬ間に、のんがさかなクンに思わせるぐらいである。凄まじい魅力に、のんをそれほどしらないわたしにインパクトを与えた。終盤の一人飲みで店員に魚のことで絡む姿は、さかなクンらしくないからこそ、すごく印象に残った。わたしがここまで衝撃的だったので、のんファンにとっては最高の映画だろう。早く観たほうがよい。さかなクンの人生が素晴らしい解釈で、縦横無尽に走り回っている。

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