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【映画】『碁盤切り』の感想[草彅剛×碁×正々堂々な生き方]

草彅剛さんの演技が光る。現代風な口調に聞こえるのだが、時折見せる怖さにびっくりする。弥吉にあらぬ疑いをかけられた時の激昂の様子が非常に印象的である。武士にとって、生きるとは何かを描いているから。

格之進にとって囲碁は娯楽であり、嫌な記憶であり、仇そのもの。正々堂々と碁を打つのは、そんな内面を隠すためでもあり、自分自身の理想を貫いているように見えた。碁という中にすべてがある。

正論、正義で藩が良くなっていくのだと思っていても、それが原因で失脚したりする。格之進はただ正々堂々といったとしても。真っ直ぐすぎた上に彼は他人を不幸にも幸せにもしている。

真面目、正々堂々。そこに碁が関わり、格之進の生き方に繋がっていく。もっと肩の荷をと思うけど、それを曲げなら碁の負けと同じ。ラストの格之進の人生は、真っ直ぐだからこそできるのだと思う。


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