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映画「かがみの孤城」感想 生きづらさを感じている人に贈る物語と居場所を作る物語

★ラストの週なので観てきたが、やはり最高だった。6割から7割ぐらい埋まっていた席を見たら、人気の高さが伺える。こころが成長する物語だが、それを観ていると、こちらまで元気をもらえる気がした。生きにくい、辛いと思っていた時期があったので、こーゆー物語はまさに心に刺さる。とても良い物語だと思う。
★前回観たときには、学生っぽい二人組が、「めちゃめちゃ良かった」と言っていた。まさにその通りだが、このような感想は中々に聞かない。アニメ映画で聞いたのは、君の名は。以来かもしれない。すずめの戸締まりはポジティブとネガティブな反応があったので評価に困るが、面白いことに変わりはない。
★ラストのアキを助けたことで、今度はアキはキタジマ先生としてこころ達を助けることになる。救助がよい循環を産んでいて、決して行為は無駄ではない、努力は結果に繋がることを示している。現実では難しいが、物語だからこその表現がある。人を元気にする物語は、心を温めてくれるから元気になる。リアリを生きる手助けになる。
★アニメだからこそできる作品だ。孤城は実写だと、陳腐になるだろうから。それといじめのような描写もリアルになるから精神的にダメージが大きい。アニメだからこそ、気軽に観れる作品に感じた。
★こころの母が、いじめの実態を知ってからは、徹頭徹尾こころの味方なのはいい。担任に言った言葉にはスカッとしたし、あーゆー母親が理想かもしれない。子供のために全力で戦ってくれる母親だ。学校に行かなくても、生きていける。わたしが子供の頃には、休むだけで罪悪感があったが、学校には自由に行っていいはずだ。
★ラストのこころとリオンが出会うシーンは、冒頭のこころの願いが叶うシーンになっている。リオンは記憶が残っているのだろう。物語的にハッピーエンドだが、こころ達8人が頑張った証として最高のエンディングだと思う。実は、こころは学校に行く途中で歩みを止めそうになるのだが、それをリオンが止めることになる。まさにハッピーエンド。

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