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映画感想「かがみの孤城」子供だからこそ苦しい学校

子供だからこそ苦しい学校

●大人になって思うのは学校の苦しさ。働き出すと、逃げたり、戦ったりすることができる。転職とか上司に訴えるとか。要するに手を打てる手段がたくさんあるのだが、子供の身からしたら色んな理由があって中々言い出せないし、逃げ出せない。

●親に言うと迷惑がかかるとか、我慢しろと言われるだろうからと自分一人で決めることができない。大人だと自分一人で決めれることが多い。子供の頃には確かに親に相談すること自体が負担になり、行動力が落ちた経験はわたしにも確かにある。

●何かの記事で読んだ記憶があるが、職場と学校、どちらが苦しかったというので学校と答える人がいたと思う。人によって違うのだが、自分一人では切り開けない閉塞感と友達がいないだけで世界から孤立してしまうような一人の世界。

●たぶん親は、子供が言わないとまず気付けない。仕事の負担が良い意味でも悪い意味でも大きいからだ。仕事が上手くいったり軽かったりすると能天気になり、悪いこともよく考えてしまう。逆に仕事に忙殺されると子供のことを考える余裕がなくなる。

●本作では子供目線での恐怖がよく伝わる。こころの家に真田一派が押しかける場面だ。母親もいない中で集団で圧力をかける真田達。親にも言えなかった出来事で、大人なら法的措置だが、子供なら対処できるのか。ただ、大人でも怖いとは思う。

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