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大阪ヒートクールの起源について

大阪ヒートクール(OHC)とLeave a Nest(リバネス)さんとのお付き合いは真面目に書くと極めて長い記事になります。なるべく簡潔にまとめたいと思います。

そもそもOHCがスタートしたのもリバネスさんのおかげです。
ベンチャーとスタートアップの違いも判らず、企業とは事業をするものだということも理解していないコテコテの大学教員であった私たちが、2020年の大阪テックプランターで優勝したところからOHCは始まっています。

大阪テックプランター2020

テックプランターはピッチコンテストというよりかはアクセラに近いプログラムです。 春先から公募が始まり、キックオフピッチがあり、数々のブラッシュアップを経てファイナルピッチを実施します。 ファイナルピッチは何やらカッコいい煽り動画からスタートし、熱量高めの主催者の挨拶があってからピッチが始まります。緊急事態宣言下ではないものの、まだまだコロナの終息が見えなかった2020年秋に対面で実施したこの会は久々の対面会議という点も手伝って会場は熱気にあふれていました。 特に皆さんのピッチの出来が素晴らしく、そこに鋭い質問をする丸さんを始めとした審査員の方々との交流も学術の場では味わえない興奮を感じていました。 一緒に参加したスタートアップの方々は明らかに事業面でOHCの先を行っており、胸を借りるつもりでピッチしたのを覚えています。 審査結果の発表の時にはじめて賞金がでることを知り、貰えるならば沢山もらいたいと思っていたところ2つの企業賞と最優秀賞をいただき震えるほど興奮したのが忘れられません。 今でも事業に行き詰まるとこの会のことを思い出して自信を取り戻しています

スタートアップ・イニシャルプログラムOSAKA(SIO)2021

大阪産業局さんがリバネスさんに委託したSIOプログラムは半年間に及ぶプログラムで、グランフロントの大阪イノベーションハブをメイン会場に、ピッチ会のみならず助成金の活用や、知財を柱にした大企業との連携、ビジョン構築の重要性など事業に深みをつけるためのノウハウを伝授していただきました。特に半年間ともにした他プロジェクトの方々との連携が深まり現在もお付き合いが続いています。

フードテックグランプリ2021

いまだになぜ最優秀賞をいただけたのか、自分でも不思議に思っていますが、フードテックグランプリ2021にも出場させていただきました。起業当初から食器×IoTでイノベーションを起こせると考えてはいましたが、具体的な例を示していない段階でデモデーとなり、フードテックど真ん中のプロジェクトの方々に混じり、聴衆になったつもりで参加していました。当日も午前中のリハーサルが終わった後はスカイツリーで昼食をとり、お化け屋敷に独りで入ったりして、ホラー体験に温冷触覚はありだなぁと物思いにふけったりしていました。本番は例のごとくカッコいいムービーがあり、塚田さんの熱い挨拶があったあとのピッチでした。OHCのピッチは、欲が全くない分だけ、肩の力が抜けて出来たのかもしれません。奇跡的に最優秀賞をいただき、温冷触覚のフードテックへの事業展開について強く応援していただけました。準備が不足していた分、なかなか時間がかかってしまってはいますが、フードテック関係の研究開発は科研費なども含めて精力的に進めています。近く皆さんにプロダクトを公開できることを楽しみにしています。

サイエンスキャッスル2021関西大会

中高校生のための学会であり、研究者の登竜門であるサイエンスキャッスルの関西大会に審査員として参加させていただきました。口頭発表、ポスター発表ともに中高生とは思えない出来栄えに感銘するとともに、ここまでの熱を持った中高生がいて、必死に勉強し大学に入学した後に、彼らの想いに大学は応えられているのだろうかという疑問をも抱きました。 世間に求められている大学の姿と、実際に大学でできることのギャップを認知し、そこを埋めることが大学発スタートアップの仕事かもしれないと意識し始めました。 その後OHCでは積極的に学部1~2年生のアルバイトを雇用し、彼らに研究で必要なロジックや技術を教えながら実際の研究開発を手伝ってもらうようにしています。 やはり若い人たちは知識の呑み込みが早く、また新しい技術への抵抗感が少ないのであっという間に戦力になってくれます。また、若い人たちからの忌憚のない意見を聞きながら製品開発をすることは、ともすると蛸壺化しがちなディープテック企業にとって、技術をわかりやすく噛み砕き、本質を見失わずに進む良い羅針盤にもなっています。若きアルバイト技術者たちにとっても最先端の機器にふれ、それをちょっとくらい壊してもいい環境で仕事をするのは良い経験になっているようです。 OHCがイノベーションを生み出し続ける企業になるために、今後も若き研究者たちとの交流を絶やさず実施していきます。

上記4プログラム以外でもいくつか参加させていただいたピッチイベントや支援プログラム、企業のご紹介など数々のご支援をいただいています。
事業を進めていくとまさに大学での研究はNestであり、そこから巣立っていくことが社会にとって重要で、起業家マインドをレクチャーしてくれる稀有な存在であるとしみじみ感じます。

私が大好きなドラマ Brooklyn Nine-Nineのセリフを引用して締めくくります。

ライター:伊庭野 健造

大阪ヒートクール株式会社 代表取締役
大阪府箕面市船場東2丁目5番47号COM3号館4-2号室
Twitter: https://twitter.com/kibano
Instagram: https://www.instagram.com/kenzoibano/
LinkedIn: https://www.linkedin.com/in/kenzo-ibano-91a25427/

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