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常連の女川でポンボールイベント

宮城県女川町という場所にはダイビングで何度か訪れている。今年の5月にはダイビングが趣味の友達に女川の海を知ってもらいたくて一緒に潜りに行った。案の定、彼女は女川を気に入った。海だけじゃなく、お店、食べ物、空気、人を大好きになっていた。自分の好きなものを友達も一緒に喜んでくれるから、私もさらに女川を好きになった。

そんな女川で「ポンボールイベントやりませんか?」という話になり、日にちもすぐに決めて協力してくださる仲間ができた。女川に詳しい人たちばかりだからとても心強く、かなり頼らせてもらった。

最近は日本酒を通じて地域の人たちとの交流が増えたけど、今回は日本酒だけじゃなく、なんと女川の商店街の皆さんがそれぞれのオリジナルおつまみを提供してくださることになった。私一人じゃ絶対にできないことばかりがどんどん形になっていくのが、とてもありがたかった。

商店街にあるタイル屋さんのタイルが駅前の宿泊施設や各店舗の看板や壁に使われていたり、お店同士の協力ありきの一体感は前から薄々感じていた。でも自分がイベントをすることになり、より一層女川の人たちの一緒に盛り上げようという愛を強く感じた。今回のイベントは仲間の協力のおかげで、宮城の酒蔵5蔵と島根県1蔵の日本酒が集まった。

イベントが始まると「さすがは酒処」と思えるほど、年齢性別関係なく日本酒が好きな人の多さに驚いた。ポンボールというソーダ割りをお勧めする必要がないほど日本酒を飲み慣れている人が多かった。でもポンボールというのは日本酒好きにも勧めたい理由がある。

そのまま飲むと舌の上から喉の奥へスーッと入っていくけど、ソーダで割ると日本酒の風味が鼻の奥までふわーっと広がりやすくなる。だから割っても日本酒感をしっかり味わえる。なんて、自信を持って説明しても、いざ飲んでもらう瞬間はやっぱりドキドキする。

でもそんなドキドキもポンボールみたいにすっきり流してくれるほど皆さん「美味しい」とたくさん飲んでくれ、普段日本酒を飲まないという人も「これなら飲める」と言ってくれた。説明して提案して飲んでもらってと、一人一人と接する時間が多かったこのイベントで、この街が好きな理由が増えた。それは楽しんで応援してくれる人たちが多いこと。

今回初めて会う人がほとんどだったけど、あまりにみんなが楽しんでくれるから「ポンボール」を通じての交流で私はずっと笑っていた。ポンボールが人を繋げてくれて、皆さんから元気と笑顔をたくさんもらった。

結局2時間延長して11時から20時までやったけど、ずっと楽しかった。商店街の人たちが差し入れくれたり、「またやってください」と言ってくれたり、泣きそうになる瞬間がたくさんあった。

来てくれた皆様、酒蔵の皆様、商店街の皆様、ポスター作ってくれた学生さん、そして多大なご協力とイベントを盛り上げてくれた仲間たちに、心から大感謝。皆様のおかげで幸せな時間を女川で過ごすことができた。またみんなに会いたいからなんかできたらいいな。

帰りの新幹線で友達と「あのラーメン食べたいね。あのお店行きたいね。もう女川行きたいね」とずっと言っていたら二人して寂しくなってしまった。

住んでる人も女川が好きなのが気持ちいいくらいに伝わってくるから、それをぼーっと風にあたりながら眺めてるだけの時間も幸せだった。
出逢ってくれた皆様に感謝。またね。

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