オードリー若林さんのエッセイ
多才なオードリーの若林さんだが、実は旅のエッセイ本を出版されているのをご存知だろうか。
その名も「表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬」。
なんと行き先は中南米の、キューバ。
若林さんの内向きに見えていた性格と、行先の大胆さのギャップがとても好きで即買いした。
エッセイの内容は、若林さんが5日間の休みを使ってキューバを一人旅するというもの。
そもそも5日間だけでキューバに行くというのが破天荒だ。移動で丸一日は軽くかかるはず。
内容はただの旅の記録から、若林さんの思考まで多岐にわたる。
キューバは社会主義国なので、日本では考えられないほど生活に政府が干渉している。
ラテン文化ど真ん中の底抜けに明るい雰囲気と、時折垣間見える政府の干渉、アメリカとの対立関係というキンと冷え切った側面が混在している不思議な国だ。
人見知り代表の若林さんが陽キャ代表のキューバ人に翻弄され、タガを外しながら旅に没頭していく文章は、自分も一緒に旅をしている気分になれた。
もう1つの大きな要素として、若林さんがキューバを旅した約1年後に、自分も同じ街を歩き、旅をしたことが大きい。
本の写真の中には「お〜〜こんなとこ歩いたな!」というものも多く、自分の記憶も生々しく甦ってくる。それが楽しかった。
オープンエアーのスーパーマーケット多いよね。
リキシャーをひっくり返して修理してる、上半身裸のおっちゃんいるいる。路地の上見上げたら、花壇があるよね。みたいな。
残念ながら私は、キューバの歴史や社会主義に関して勉強せずに行ってしまった。
なので、ラテン文化と古いものが残る面白い国だ!で終わってしまったけど。
若林さんはそこまで?ってくらい思考を深めに深め、日本社会に違和感を持つ視点を持って渡航されていたので、受け取る情報量は私と桁違いだった。
私も30代になった後や、還暦の近づいた頃など、自分の習熟度を変えながらあと数回訪れてみたい。
何回行ったって、カリブ海と砂浜のコントラストやラテンの文化には魅了され続けるんだと思う。
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