イラスト「友達んち行ってくる」

「友達のうち行ってくる！釣りしてくる！」

と言って出かける次男くんは小学校一年生。
釣り？友達の家には池はない。
でも釣り。
その木は？もしかして釣り竿のつもりか？
昨日公園で拾ってきた枝だよね。
あっ、そういえばさっきスズランテープをちょきんって切ってた。
あれが釣り糸か。
リュックの中には拾い集めた石がゴロゴロ入ってるの知ってる。
だって、スマホの画像検索で石の写真いつも撮らされるから。
検索結果が出て「なんかの原石です」って出てくる。（本当はもちろん違う）
次男くん大興奮、机の上には石がゴロゴロ。引き出しには砂鉄。

げー、です。

正直げー、です。

でも、この時期をもう一度人生のどこかで経験できるかというと
絶対ない。
私は知ってる。こんな時は今しかないのだ。
もしできたとしてもほんの少しで、自分の人生のことで忙しくなっちゃう。
友達のうちまでの道も覚えた次男くん。
春には2年生。
学校と家と、友達の家と公園。
それが今の彼の世界のすべてだって私は知ってるから少しくらいの、げー、は仕方ない。
私にできるのは、車がそばを通った時に枝が当たらないようにリュックに縦にくくりつけることくらい。

ちなみにこの後、速攻で帰ってきて別の遊びしてました。
え？釣りは？
といったら、友達がブレイブボードに夢中すぎて帰ってきたと。

なるほど。