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バレンタインデーに思うこと

今年もバレンタインデーがやってきた!

製菓会社に踊らされるのがいやだなぁ、と思いながらも、大好きなチョコレートのことを考えると、どうしてこうも心が踊るのだろう。
チョコレートよりも、好きな人のことを思い出せば、ちょっと素敵なことなのに、花より団子の気質はそう簡単に変わらない気がします。

ちょっと思い出話をさせてください。
ずいぶん前のことですが、学生の頃、バレンタインデーシーズンに、チョコの販売のアルバイトをしたことがありました。

彼氏どころか好きな人もいない、見る人によっては寂しいバレンタインデーだったかもしれないけど、このバイトのおかげで、彩りを添えと華やかなものに触れる、刺激的な2週間を送ることができたのです。

数多く来店されたお客様の中でも、今も鮮やかに思い出に残る方がいます。
その人は外国の方でした。そして記憶に残っているのは、バイト期間中に訪れた、ただ一人の男性客だったからです。

バレンタインデー前日の夜、もう閉店間近の時間でした。
スタッフのみんなもそろそろ片付けをと、ほっとしている時に、カウンターにいた私に近づいて品物を所望されたのです。左手には結婚指輪。
きっと奥さんにプレゼントするんだろうな、と一人勝手に思い、応対をして、品物とお釣りをお渡ししました。すると、
"Thank you."
ニコッと笑顔を残して、チョコの包みを抱えるとそっと立ち去ったのです。
その笑顔とうしろ姿と、一瞬のことに、当時の私は心を奪われてしまいました。その人は私の中に、淡い憧れの種を残していったのです。

さて現在。
今年のバレンタインデーは、今日!
チョコレートを渡す相手は、夫と息子。
夫は、2,3年前から、何故か私にチョコを贈ってくれるようになりました。なにか後ろめたいことがあるのかしら。

でも、贈る理由は今も聞かないでいます。日本だと女性からの告白ですが、海外ですと男性から贈る習慣ですし、聞くのも野暮な気がしますから。
先の外国の男性のように、夫も結婚指輪をはめているせいか、記憶と重なるので純粋なプレゼントと思いたいのです。

コロナ感染拡大の状況で、すっかり出不精になってしまい、毎年チョコを買いに行くデパートに、出掛けていくのは億劫です。
そうだ、通販で調達しよう。

「ねえ、夫さん、通販でチョコ買うけど、一緒に買う?」
「え!?? それじゃ意味なくない?」

あぁ、そうだ。贈る楽しみがなくなってしまう。
そこで今年は、チョコレートがたくさん入っている箱を一つにして、
一緒に食べることにしました。
夕食後、お酒と一緒に。 息子にはカルピスを入れてあげよう。


それでは、Happy Valentine!!

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