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#37: こんなときだから♪合唱〜思い出の「気球にのってどこまでも」

作曲:平吉毅州:児童合唱「気球にのってどこまでも」(1974)
作詞:東龍男

#36 -42のテーマは「乗る派? 撮る派? いや聴く派でしょ!ー乗り物の音楽」

「ときにはなぜか♪〜」

この曲を聴くと歌い出してしまう人も多いのではないでしょうか。
小学校,中学校の合唱コンクールの定番曲として「気球にのってどこまでも」は多くの子供達に歌われてきました。
元々は1974年の第41回NHK全国学校音楽コンクール小学校の部課題曲として,平吉毅州の作曲,東龍男の作詞によって生まれた作品です。
作曲家の平吉毅州(1936-1998)は,子供のためのピアノ曲や,合唱曲に数多く作品を残していますので,この作品以外でも耳にしたことがあるかもしれません。

実は,家主は平吉毅州先生と一度お会いしたことがあります。
それは,音楽大学の受験を控えた夏休みに行われた夏季講習会でした。
講習会は受験生を対象に行われ,演奏はもちろんのこと,楽典(音楽理論)やソルフェージュ(楽譜を読む能力)などの基礎科目など,大学の先生から指導を受けることができ,自分の実力を知る機会でもありました。
その夏季講習で受けた和声の先生が平吉先生だったのです。

あの「気球にのってどこまでも」の作曲者にお会いできて嬉しい! と思うのと同時に,白髪まじりの細身でダンディー且つ笑顔が素敵なお姿に,高校生だった家主も「カッコいい!」と目がハートになっちゃいました。

「楽譜を書くときは,ちゃんと音符の玉をしっかり書くんだよ。よく,いい加減に書く人がいるけど,あれはダメ。読む人のことを考えて,(玉をグリグリと黒板に書きながら)小さくてもしっかり書くことが大事です」

のような旨をおっしゃっていたのが印象的で,それ以来,和声や聴音の課題を解く時も,音符は丁寧にしっかり書くことを心がけた覚えがあります。
大学に入ったら先生の授業が受けられるのかな? とワクワクしたのですが,残念ながらその年で退職され,沖縄の大学へ移られました。そして,その翌年の1998年に亡くなったと知り…….とてもとてもショックを受けました。

この曲を思い出すたびに,あの時の先生の爽やかな笑顔が蘇ります。
そして,こちらのピアノ伴奏。ロックのリズムが多用され,リズムに乗らないとかなり難しい,というか野暮ったくなるんです。

児童合唱らしからぬ先生のカッコよさが存分に発揮されてるなー,と思います。
ぜひ,おうちで手拍子も一緒にノリノリで歌ってください!

今日もみなさんにとって,素敵な一日でありますように!


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