【ロッテ球団73年考察/(30)-投手-「被安打」73シーズン歴代ベスト10】

(30)「被安打」73シーズン歴代ベスト10

 今回は投手記録の中から「被安打」の73シーズン歴代ベスト10を考察。
 チームのランキングは144試合制となった2007(平成19)年以降の記録が並ぶが、被安打のリーグ順位も低迷しリーグ順位の低迷につながっている。
 ただ、個人記録ではマリーンズの投手は1人だけ。オリオンズ時代の投手が並ぶ。

 まずチームの73シーズンの被安打ベスト10がら考察するが前述のとおり2007年以降ばかりとなるので、参考までに創設年と昨季、そして10年ごとに区切り、その10年間で一番多かった記録も掲出する。

【チーム被安打数 10年ごとの最多シーズン 一覧】

★創設年 1950(昭和25)年…1097被安打
★1951~1960(S35)最多年…1955(昭和30)年 1167被安打
★1961~1970(S45)最多年…1968(昭和43)年 1153被安打
★1971~1980(S55)最多年…1972(昭和47)年 1197被安打
★1981~1990(H2)最多年…1985(昭和60)年 1263被安打
★1991~2000(H12)最多年…2000(平成12)年 1272被安打
★2000~2010(H22)最多年…2009(平成21)年 1370被安打
★2011~2021(R3)最多年…2014(平成26)年 1328被安打
★直近年 2023(令和4)年…1212被安打

【チームシーズン被安打数 ベスト10】

★1位…1370被安打-6- 2009(平成21)年-5-(清水直(177),小野(158),成瀬(146))
★2位…1328被安打-6- 2014(平成26)年-4-(石川(165),涌井(158),成瀬(153))
★3位…1326被安打-6- 2008(平成20)年-4-(渡辺俊(195),小林宏(155),清水直(151))
★4位…1318被安打-4- 2007(平成19)年-2-(清水直(189),小林宏(157),渡辺俊(154))
★5位…1317被安打-6- 2013(平成25)年-3-(唐川(185),西野(140),藤岡(116))
★6位…1308被安打-5- 2016(平成28)年-3-(涌井(195),スタンリッジ(169),二木(143))
★7位…1307被安打-6- 2009(平成21)年-5-(清水直(177),小野(158),成瀬(146))
★8位…1293被安打-6- 2017(平成29)年-6-(涌井(156),二木(136),唐川(135))
★9位…1292被安打-6- 2015(平成27)年-5-(石川(191),涌井(178),大嶺(141))
★10位…1389被安打-6- 2018(平成30)年-5-(涌井(155),石川(137),有吉(118))
※最少… 938被安打-1- 1974(昭和49)年-1-(木樽(182),金田留(167),村田(151))

 チームの被安打数は73年間1000~1200本台で推移していたが、試合数が144試合となった2007(平成19)年から一気に1300本を超えたところで推移し、ランキングを占めることになっている。
 球団創設1950(昭和25)年に1097本でスタートした被安打数は1000本を前後するところで推移する。1974(昭和49)年には日本一となったが、球団最少となる938本で130試合をしのぎ、投手力が原動力となったことを裏づけている。その後、1979(昭和54)には初めて1205本と1200本を突破、以降は1200本前後で推移する。

 1994(平成6)年に延長が12回固定となってからは徐々に増え、2007(平成19)年には試合数が144試合となり、初めて1318本と1300本を突破。以降、1300本前後で推移しているがランキングはこの間の記録が並んだ。
 延長の固定、試合数の増加と被安打数の増加は比例しているが、リーグの他チームを考察すると、上位チームは1000~1200被安打で収まっている(2009年もトップのソフトバンクは1207被安打)ことから、延長と試合数だけではなく、投手力が低迷していることも要因の一つである。したがって被安打リーグ順位とリーグ順位を見ると、投手力の低迷が近年のチームの低迷の大きな要因になっていることが分かるランキングとなった。

 さて、チームの被安打数は2000年代がランキングに並んだが、個人記録はシーズン、通算とも登板間隔が短かったオリオンズ時代の記録が並ぶ。通算でもマリーンズの投手のランクインは1投手だけになる。

【シーズン被安打 ベスト10】

◆1位…小山 正明 300被安打(パ2位)1964(昭和39)年 ※NPB100傑49位
◆2位…成田 文男 276被安打(パ1位)1969(昭和44)年
◆3位…小山 正明 270被安打(パ3位)1965(昭和40)年
◆4位…小山 正明 266被安打(パ3位)1966(昭和41)年
◆5位…坂井 勝二 260被安打(パ4位)1964(昭和39)年

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