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信用創造⑧  ―2つの「信用」による「勘違い」―

さて、民間銀行を迂回するのは「三点監視」をして「貨幣の信用」を表明しているからだ、ということを示しました。

下記で過去記事を引用いたします。

1.「政府が一方的に解除できる交換関係」から表明される「信用できない数字」から発せられる「数字的価値(貨幣の価値)」

2.「政府・国民・監視者の嘘が吐けない3点監視関係」から表明される「信用できる数字」から発せられる「数字的価値(貨幣の価値)」

どちらがより強固で頑強な「貨幣の信用」だろうか?ということです。

 

この、引用部の2.に該当する部分が「政府の信用創造」になるわけです。

「三点監視」(むらさき枠)に基づき

「民間銀行」から「国民」に向けられて発せられる「信用創造」(赤枠)の貨幣には

「『貨幣の信用』がある」

というわけです。

さて、逆説的に信用創造の冒頭で説明した図1の「民間の信用創造」は引用部分の1.に分類されることもわかるか、と思います。

1.「政府が一方的に解除できる交換関係」から表明される「信用できない数字」から発せられる「数字的価値(貨幣の価値)」

 
一方的に解除できる交換関係

単なる「借金をした貨幣」では「信用された貨幣」「『貨幣の信用』がある貨幣」は発行されません。
国民側によって「踏み倒される」かもしれませんし、
豆知識②で披露したとおり、「借用証書が改竄されるかも」しれません。

恐らく、多くの誤解や問題を生むのは

「信用創造」

という名称のせいです。

借金をした場合に生まれる信用というのは「借金(負債)」に対する「それを踏み倒すことが無い」という信用です。

民間銀行は「この人は十分に収入があるし、契約を破棄して、借金を踏み倒すことはないだろう」ということで「信用」して「借金の申し込み」に対して相手の銀行口座に万年筆マネーを書き込みます。

この「信用」は「返済予測」「契約履行」への信用であり「貨幣の信用」の「信用」ではありません。

これは「与信」といいます。

ところが多くの人が、この「与信」に基づく民間の信用創造を、同じ「信用」という単語で表現しているため

「民間の信用創造」でも「『貨幣の信用』のある貨幣」が、万年筆マネーで発行される

と勘違いしているのです。

皆さん、注意してください。

「信用創造=信用貨幣創造」は間違いです。

民間で信用創造された信用のない貨幣
「貨幣の信用」のある貨幣=信用貨幣創造
にするには
「三点監視」「図4のむらさき枠」という構造が前提に必要なのです。


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