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うつ・適応障害は「なってみないと分からない」し、症状が落ち着くと本当に辛い時期のことを忘れる

うつは「なってみないと分からない」

Youtubeで山口一郎さん(サカナクション)のインスタライブの見逃し配信を発見し見てみた時のこと。
うつの症状について、そのように話していました。


わたしはうつにはならなかったけれど、半年以上前に適応障害という状態になったことがあります。
今でもその時のことを時々思い出しますが「なってみないと分からない」は本当にその通りだなと思いました。


自分がなる前は、一般の方よりは作業療法士として「うつ」について勉強をしたり、症例を聞いたり、精神科に入院されている患者さんと接したりと、理解をしているつもりでした。


ですが、
実際になるのと、知識として知っているのでは全く違いました。


わたしの症状で実際に起きてびっくりしたことは、

・好きだったものに何も感じなくなる

・常に「あれやりたいこれやりたい」となる性格のはずなのに、そうしたやる気が起きず、最低限「こなす」ことで精いっぱいになる

・部屋にいるだけなのに、世界に一人だけのような孤独感を感じたり、空気に押されるような閉塞感や息苦しさを感じる

・とにかく疲れる。頭は常にぐるぐる働いているのに、身体はぐったりで起きているのがつらい。

・食欲がなく、とりあえず身体に入れようと思うも、ごはんを作る気力が起きず、コンビニやスーパーで買おうと思っても何にも惹かれず何十分もぐるぐる店内を回り、結局決まらず次の店舗へ行き…を繰り返し、疲れて食べるのをあきらめてしまう。

・頭の中で常に同じ考えが巡りすぎて、お風呂でシャンプーをした後に、シャンプーしたか思い出せず、念のためもう1回シャンプーをすることになる。


思い出すと、いろんな異変がありました。


でも、
「なってみないと分からない」
かつ、
「治ってくると、本当に辛かった時のことを忘れてしまう」
ことも事実。


本当に辛い時は、
以前かかったことのある人が書いている記事の「必ず楽になる時がくる」「好転する」などという言葉に対して、「分かってない」と感じ、その記事を閉じてしまうこともありました。


しかし少しでも治ってくると、「必ず良くなる」という言葉を掛けたくなる気持ちが分かりました。
それが、事実だから。


その点がうまく言葉で言い表せないのですが、当事者と助けたい人の気持ちのすれ違いのようなものが生じているように思います。


そうして辛いことがあっても尚、
「なってよかった」とそう思います。
それは、ならないと、分からないことだから。


山口さんも、
うつになった自分を肯定して、
今の自分でどうできるか楽しみだとおっしゃっていました。


その考え方、とってもいいですよね。


わたしも適応障害は辛かったですが、
なることで、価値観が柔軟に変わりました。


例えば働き方。
正社員しか考えていなかったですが、アルバイトも、派遣社員も、掛け持ちも、無数にカスタマイズをすることができる。


また、価値観に関しても、「こうでなくては」といういつの間にか染みついた世の中の価値観が自分の考えの軸にあったことを知り、「何がいいかな」と正解を探すのではなく、「自分は何を考えていて、何が好きで何が苦手なんだろう」と考えるようになりました。



まだまだ自分のことも分からないことだらけですが、適応障害をきっかけにこの1年弱で大幅に成長できたことを実感しています。



もうじき、6月になりますが、6月には誕生日があります。
昨年適応障害と診断されたのは7月末ですが、異変を感じ始めたのは5月。
実はその前の年も5月頃から同じような症状があり、退職をした経験があります。
その2年にかけて、6月は家の中でうずくまって空気に押しつぶされそうな日を過ごしていました。
そのため、この時期になると少し不安になるのが正直なところ。
少しかな。
いや結構怖いかも。


それでも「大丈夫」と思えるのは、
周りにいてくれる人の存在と、
こうして気持ちや考えを素直に書くことができるnoteの出逢いと読んでくれる方々がいるからこそ。


感謝の気持ちと、
今現在が最大に辛い気持ちの人が、少しずつでも「必ず良くなる」と過去を振り返って思える状態になれることを願っています。



本日もお読みいただきありがとうございました💛
これからもどうぞ、よろしくお願いします^^

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